酒井以の作品一覧
「酒井以」の「よみとく10分 はじめて読む 外国の物語 3年生」「青く塗りつぶせ」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
子供の読書感想文をきっかけに読んだ本。
スイミングの特待生昇格のテストに落ちてしまった蓮。それどころか、弟の凛が合格してしまった。
黒いモヤモヤを抱えながらも、また来年合格するために、自主練をしようと市民プールに行き、そこで「すいすい川原クラブ」という短期のレッスンを知り申し込む。
すいすい川原クラブは、3人の生徒に対し春さんという女性がコーチとして指導する。
序盤で弟に負けた蓮だが、凛や家族に向かって言葉を荒げたり態度を悪くすることがない。
強いていうなら、順調に大会に出場している凛の、ゴーグルのベルトの調整を断ったくらいだ。
そこが少し優しすぎる気もするし、とてもリアルな気もする。
少なくともうちの子は蓮のようなタイプな気がする。
でも、内情は黒いもやもやが付きまとい、タイムが縮まらないことに焦り、クラブの友達にきつい口調になったりする。
水泳を始めたきっかけも分からなくなり、大学生の時の怪我で水泳を諦めた春さんに対しても、なぜ今さら大会に出たいのか、なぜ辞めないのか、僕ならやめるのに、と疑問もわく。
父親の車のディーラーの支店が潰れたのも、もっとがんばれる余地があったのでは、とひそかに思う。
でも最終的に蓮は、予選で目標タイムには到達したものの、大会出場を逃してしまう。
それでも、とても晴々して清々しい気持ちで、笑顔なのだ。
もやもやの代わりに、小さな炎がともり、今までのことは無駄じゃなかったと思えるのだ。
「まだまだここから」と心の底からの言葉がもれ、水泳を続ける。
非常に爽やかな内容だし、子供にぜひ読んでもらいたい。
友達という存在も、今の私には限りなく少なくなってしまったので、羨ましく思う。励ましたり、遊んだりできる関係がいい。
そして、単純な話だが、水泳をやりたくなる!
力をいれたり、水に浮いて力を抜いたり、波と仲良くなるのも感覚として掴みたい。
水泳をするかはともかく、これから挫折をしつつも頑張りたいことがあるとき、何かのヒントになると思う。
Posted by ブクログ
夏の読書感想文コンクール課題図書
四年生の蓮はスイミングスクールの特訓性に選ばれるために自主練習を重ねていた。選ばれたら練習日は増えるけれど、水泳だけは得意だし泳ぐのも好き。よし、がんばるぞ!
しかし特訓性テストに受かったのは、自主練習もやっていなかった1年生の弟の凛だった。なんで弟だけ?ぼくも特待生の中にいるはずだったのに、自主練習だってしていたのに。
蓮は市民プールで、三人の生徒を一人のインストラクターが担当する2ヶ月のコースがあることを知り申し込む。当日行ってみると、インストラクターは小柄なおばあさんの春田コーチ(春さん)、生徒には違う学校だけど同じ四年生の陽太と海音がいた。
春さんは三人に「何を目指したいか」を自主申告させ、さらに「それを成功させるにはどうしたら良いか、自分の考えを言ってごらん」という。このコースは「やみくもに挑戦する、がんばるんじゃない。自ら考えて取り組む」というものだった。
小学生三人が、自ら考えて、固まっていた見方が変わったり、やれと言われたからやるんじゃなくてどうしてやるのかどうすれば向上するか考えるようになる、そして叶わなくても一生懸命やったことによる爽やさを感じるお話でした。
登場人物全員前向きで素直だなーとは思うけれど、こんな素直で爽やかなお話もいい。
主人公蓮くんのお父さんの悩み、弟の凛くんの初めて挫折を味わったときなど、いろいろな面が書かれています。
春さんの言葉も「どこかを治すと、どこかが乱れるから、ちょっとずつ修正していく」という一歩一歩の成長だとか「勝つだけじゃない」ということで、水泳をやる児童には「平泳ぎの呼吸は身体が一番高い位置にある時。パン食い競争で背伸びをして身体をぐっと持ち上げたところで口を開くのと同じ感覚」など、具体的にわかりやすいアドバイスもありました。