作品一覧

  • 雪娘のアリアナ
    3.0
    1巻1,881円 (税込)
    雪と氷の冷たい世界の心温まる不思議物語。 12歳の少女ターシャはある出来事からすっかり心を閉ざし、祖父が農場を営む山村で家族と静かに暮らしていた。 初雪の日、心をこめて作った雪娘に「友だちになってくれたらいいのに」と願うと、その夜、不思議なことに、雪娘に命が宿る。毎晩その雪娘のアリアナと過ごし友情を育む中で、ターシャは明るくて好奇心旺盛だった元の自分を取り戻していく。しかし、その冬はいつになく厳しく、祖父の病気も悪化。周囲の人々も春の訪れを待ち望むが、冬が終わることは親友のアリアナとの別れも意味していた。 ロシアの民話「雪娘」をモチーフに、少女の成長と友情を描いたファンタジー。 著者は『The House with Chicken legs(日本語版:「ヤーガの走る家」)』でカーネギー賞のショートリストにノミネートするなど、民話から着想を得て生み出した作品に定評がある。
  • ヤーガの走る家
    4.4
    1巻1,584円 (税込)
    鳥の足がはえた家にすむ少女の成長物語。 「わたしの家には鳥の足がはえている。家は、年に二、三度、夜中にすっくと立ち上がり、猛スピードで走り出す。」(冒頭文抜粋) 少女マリンカが祖母のバーバと住む不思議な家には、あの世とこの世の境界を守る秘密の「門」がある。バーバはこの門の番人で、マリンカも将来番人になることを運命づけられて育った。 毎晩「門」を目指して訪ねてくる死者達を、美味しい料理と楽しい音楽でもてなし、星へ還すバーバの仕事を手伝うマリンカ。 でも本当は、その仕事に明け暮れる人生ではなく、生きている人たちの世界で友だちを作って遊ぶことを夢みている。 自分の運命は自分で決めたいという気持ちが強くなり、もがき、あらがい、行動していく。 ロシア民話「バーバ・ヤーガ」をモチーフに、家族の愛情と絆、少女の葛藤と成長、そして人生を自分の足で歩むことへのエールを描いた長編ファンタジーです。

ユーザーレビュー

  • ヤーガの走る家

    Posted by ブクログ

    ロシア民話をベースに、将来をヤーガとして生きることを運命付けられた少女の成長物語。
    マリンカを通じて、自分が今ここにいる意味を考えさせられました。

    0
    2022年06月29日
  • ヤーガの走る家

    Posted by ブクログ

    ロシア民話をモチーフにした物語。死者を導くヤーガの家に住む少女マリンカはヤーガになりたくなかった。
    これは家に縛られた女性の葛藤の話かも。決められた運命に抗うことはワガママなのか。自分の未来を自分で決めた先にある希望。

    0
    2022年05月18日
  • ヤーガの走る家

    Posted by ブクログ

    途中までは、まわりのあらゆるものに不満をぶつけ、送られている愛に気づかず、自分勝手にふるまう主人公のマリンカにだいぶイライラしながら読み進めていたのだけど、まあ、そうは言っても12歳だしなあ……自分の運命が決められていて、家からも出られないとなったらそりゃあ憤りも憤懣もたまるか、とも思い。

    生と死のあわいにいるヤーガと、走る家の設定がユニーク。
    境目が溶けていくことで、読者も、死に対しては心のなぐさめを感じ、生に対してはきらきらした喜びを感じとることができる。

    そんなことがはっきりと言葉で(お説教っぽく)描かれているわけではなく、自然と伝わってくるのがすばらしいなと。

    家もかわいいし、カ

    0
    2021年10月13日
  • ヤーガの走る家

    Posted by ブクログ

    訳者はあとがきで自己中心的な言動をする主人公に共感できないかも知れません、と述べているけれど、そんなことなかった。
    外の広い世界への漠然とした憧れ。保護者への反発、苛立ち、甘え。友人への期待、失望。
    自分も覚えのある思春期の感情。とても共感しながら読んだ。訳の力かな。
    2回目読む時は、家に共感するような気がする。
    『飛ぶ』家の話はあるけど、『走る』家という設定はユニーク。泳いだり木に登ったりもするよ!

    0
    2021年04月23日
  • ヤーガの走る家

    Posted by ブクログ

    ロシア民話「バーバ・ヤーガ」をモチーフにしたファンタジー。
    いっしょに暮らすバーバは死人を門から星へ還す『ヤーガ』という門の番人をしている。マリンカも将来番人になることを運命づけられている。

    意思を持っていて走って移動する家というのがまず面白い。
    自分の定められた運命に抗う強い意志を持つマリンカは自分勝手に思えて最初は好きになれなかった。
    マリンカが周りの人々や家との関係性で後悔と気付きながら成長していく姿を見て、最後には可能性は自分次第で広がると教えてもらえるこの物語の力強さを感じた。

    イラストやカバーを外したデザインが可愛い凝った作りの本。

    0
    2024年04月09日

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