1.仕事で物流の知識が必要になったので、読むことにしました。
物流の世界を全く知らないので、読んでみることにしました。
2.物流業界の概要を知ることができる1冊です。基本的には左側が文章と表、右側が図解という構図になっています。物流業界の仕組みが前半に書かれ、業界の問題点が中盤に書かれています。
...続きを読む最後に、先駆的な取り組みをしている事例が後半となっております。
3.物流業界の問題点はやっぱり2つに限ると思いました。労働環境が改善できないことです。物流業界は深夜便を使用することが多く、数百キロ走ることは運転手にとっては毎日のことです。これにより、体が疲弊し、離職者が増えていく構図が定着しています。そこで、少しでも賃金を上げようとすれば、取引中止を告げられてしまい、より一層、状況が悪化します。そのため、価格競争でしか勝負できない辛い環境となっております。
2つめは自動運転用に道路が整備されないことです。近年、AIが発達し、諸外国では自動運転の社会実装が秒読みとなっております。ですが、日本ではそんなニュースは耳にもしない。なぜなら、土地神話が根強く残っているからです。AIで運転するとはいえ、曲線が多ければ事故率が上がります。そのため、直線の道を作りたくても高い価格で売りたい地主や先祖代々の~という気持ちが捨てられない高齢者がいつまでも持っていることで状況が改善しません。そのため、日本の物流業界が諸外国と比較し、自動運転技術の進歩が遅れてしまうのだと思います。悲しい現実ですが、土地神話が崩壊しない限り、この問題は解決できないと思いました。