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「有好宏文」の「カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「有好宏文」の「カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
小説・文芸
Posted by ブクログ
『カンマの女王 「ニューヨーカー」校正係のここだけの話』は、文章校正における適切な英語表現について、メチャクチャ細かく、かつ、アメリカ人らしいユーモアに溢れたエッセイだ。逆にいえばテーマはニッチで異国のユーモアセンスに対しての合う合わないの関係もあるから、読者の間口はそれほど広くはないだろう。
著者のメアリ・ノリスは、アメリカの老舗雑誌『THE NEW YORKER』のベテラン校正担当者。本書の帯には御本人の写真が確認できるが、そのお姿からは、神経質そうな職人の匂いがプンプンしている。そして、だからこそ面白そうな期待感が高まる。
メアリ・ノリスが取り上げるテーマは、本当に細かくて、タイトルにもなった「カンマ」をはじめとして、「ダッシュ」「ハイフン」「アポストロフィ」等、普段は脇役扱いであろう存在たちにスポットライトを当て、その有無や位置が英語表現にいかに大きな影響を与えるのかを、語りまくる。エッセイの隅々から、メアリの偏執的なコダワリが伝わってくるのだが、それは校正のプロフェッショナルが見せる矜持でもあるのだろう。普段、何も考えずに書籍や雑誌を読んでいる私のような人間には、改めて校正という仕事の意義や価値を再認識させてくれる。
とはいえ、本書の本質的な楽しさというのは、別のところにある気がしている。つまり「校正をテーマにしたエッセイ」という見た目にまぎれて出てくる、メアリ・ノリスの毒舌や皮肉である。特に、第9章「使うなら * 正しく使おう * Fワード」では、校正という切り口を利用して、普段は言えないFワードをメアリが楽しんで使っている様子を感じる。こういうところが好きだ。
マイナス点として、個人的には、話が飛び過ぎて、脱線が過ぎる部分が目立っていた気もする。
この点、私の異文化、異業種に対する無知が過ぎるせいもあり、正直、本書の全てを楽しめてはいない。時間を置いて再読したい。
Posted by ブクログ
アメリカの老舗雑誌「ザ・ニューヨーカー」で校正係をしているメアリ・ノリスの、文章と彼女が関わった人たちについてのエッセイ。
ちなみに「校正係」は文字の誤植や慣用句の間違いなどを正す仕事で「校閲係」は文章の整合性やファクトチェックをする仕事だということをこの本で初めて知った。
どんな言語でも特有の癖があり、語学学習者の頭を悩ませる。ニュアンスによって漢字にするか平仮名にひらくか、間違って広まった慣用句は市民権を得られるのかなど。それは英語でも同様らしい。コロンを使うかセミコロンを使うかダッシュを使うか、"you and me"が正しいけど"you and I"が今では一般的になってしまい修正すべきかどうか迷うなど。エッセイとしてだけではなく、ネイティブでも迷うような細かい文法についても書かれていて非常に勉強になった。
個人的には、トランスジェンダーの弟が妹になったことで代名詞問題が起こった話がとても興味深かった。