商社という業種の特徴が何となくわかった気になれた。
かつてはメーカーと市場を仲介して原材料の調達と販売活動を担うことで手数料を得るトレードビジネスの展開や、取引仲介時の支払期限のバッファによる金融機能の提供が中心的な役割であったが、メーカーの販売機能内製化や銀行の金融機能強化等の波の中で、事業運営に
...続きを読む積極的に関与する事業展開に移行してきた。
資源ビジネスへの投資と関与が収益の拡大に寄与した時期もあったが、中国経済の安定化による資源価格の上げ止まりによって巨額の減損損失が生じ、非資源ビジネスへの事業拡大を進めている。
投資会社の投資と異なり、自ら保有する豊富な情報と経験、ネットワーク、取引に付随する輸送や通関や法務やリスクマネジメント等に関するノウハウを活用し、業界自体を成長させるべく、積極的に事業に関与していくスタイルであり、特に製造業の海外進出にあたっての現地政府との関係構築と工業団地の整備や、海外の大規模インフラ投資案件のオーガナイザーとしての参画等が特徴的である。
総合商社の大手7社(伊藤忠、三菱商事、住友商事、三井物産、丸紅、豊田通商、双日)の特徴もよくわかった。