作品一覧

  • 女たちよ、大志を抱け――戦時下、外地で就職する
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    1巻2,475円 (税込)
    戦前から戦中、中国大陸や南方からの求人に応じ、大勢の若い女性が単身海を渡った。タイピストや電話交換手といった仕事に就いた彼女たちは、中流女性の居場所が家だとされていた時代に、なぜあえて外地で就職することを選んだのか。早婚多産と労働参加という矛盾した要求がなされる社会で、内地を飛び出した彼女たちはどのような経験をしたのか。当時の女性規範を大きく踏み越えたその行動と背景に、様々な角度から光を当てる。
  • 非国民な女たち 戦時下のパーマとモンペ
    3.9
    1巻1,870円 (税込)
    「贅沢は敵」と批判されたパーマネントは、実は戦中も大流行しており、客は店に大行列、防空壕にもパーマネント機が持ち込まれていた。モンペは日中戦争開始後、防空演習で着用され注目を集めたが、実際にはすぐ下火になり、「モンペが不格好で不人気だから防空演習への参加率が悪い」と取り沙汰されたりした。戦時期は統制経済や節約といったイメージで語られがちだが、女性の洋装が広まり、お洒落の意識が変化した時代でもある。統制と流行と近代化の狭間で大きな社会問題となった、女性たちの「お洒落」とは。

ユーザーレビュー

  • 非国民な女たち 戦時下のパーマとモンペ

    Posted by ブクログ

     日本政府は「戦時に相応しい」髪型や服装を公的に決定したが、そのことは、多くの女性たちがその「決定」に従ったことを意味しない。現在われわれが想像するよりもずっと多くの女性たちは戦争中にパーマをかけ、スカートを穿いてお洒落を追求していた。「戦時に相応しい服装」として喧伝されたモンペの着用は、戦時末期まで広がらなかった。
     
     日中戦争・アジア太平洋戦争期にメディアの言説で排撃された「パーマネント」と推奨された「モンペ」という二つのキーワードに注目、女性の外見をターゲットにした統制の言説と、その言説と交渉しつつファッションによる自己表現という思想を手放さなかった女性たちの葛藤を描き出す。『細雪』の

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    2021年05月02日
  • 非国民な女たち 戦時下のパーマとモンペ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日常のチカラと、女性としての美へのこだわりと。そりゃそうだよ。モンペはそれでもそれなりに着てたと祖母たちは言ってたけど。パーマは、わかる気がする。

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    2021年03月06日
  • 非国民な女たち 戦時下のパーマとモンペ

    Posted by ブクログ

    戦時中パーマネント禁止が声高に叫ばれていたのは実はそれが守られていなかった事の裏返しだったとは。洋装にパーマネント、戦時中の女性の装いは実際にはどうだったのか?各家庭に配給された「木炭」を利用してまでパーマを掛けていた女性たちが少なからず存在していたという事実は初めて知った。戦時中の女性の装いとしては定番の「モンペ」も実はいろいろな形があり、特に都市部では余り着用率が高くなかったとは。「報国」よりも美しさを追求する層が一定数存在していた事に少しだけ安心を覚えたのは事実。

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    2025年11月25日
  • 非国民な女たち 戦時下のパーマとモンペ

    Posted by ブクログ

    わたしも「非国民」スピリットを胸に秘めて生きていきたい。

    ルッキズムまみれの非難や暴言を吐かれても、パーマネントの機械を金属供出で取り上げられても、電気を止められても、配給の木炭を持ち寄ってパーマをかけるために早朝から並んだり、ときには防空壕でパーマかけたりと、自由を制限されてもやりたいことをやる!

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    2021年12月28日
  • 非国民な女たち 戦時下のパーマとモンペ

    Posted by ブクログ

    戦時中の女性の服装といえばモンペとばかり思っていたから、そういうわけではないということにビックリ。パーマだって批判されても禁止されても最後は木炭パーマに行きついても、それでもパーマするぞ!っていうのにもビックリ。つややかな黒髪とか汚い足を見せるなとか妙に“日本女性”に夢見ている旧態依然としたおじさんたちには呆れたけど、でもまあこの頃の男なんてこんなもんなんだろうな。

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    2021年06月24日

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