SCRUM MASTER THE BOOK 優れたスクラムマスターになるための極意
「スクラムチームの母」と呼ばれ、著名なスクラムトレーナーであるZuzana Sochova氏の著書です。
スクラムマスターについて書かれた本は少なく、よいガイドになる貴重な本です。
スクラムマスターになりたい人だ
...続きを読むけでなく、リーダーをやっている人が身につけるとよいスキルがわかる内容になっていると思います。
日本語版付録として、スクラムの概要が説明されているのが親切です。
【本書で学べること・考えること】
- スクラムマスターの役割と責務
- 心理状態モデル(どのようなケースで何をやるか)
- #ScrumMasterWay(スクラムマスターの哲学)
- メタスキルとコンピタンス(収得すべきスキルや心構え)
- チームの構築方法(チームビルディングについて)
- 変化を起こすための方法
- 実際のスキルの使い方
- 実際にスクラムマスターとしての実践するには
読んでみての感想です。
「スクラムマスターとは?」という疑問に対し、役割や目的、必要なスキル、一般的な進め方のステップなどが体系的に説明されています。
スクラムマスターは、「開発チームが自己組織化することを推進し、責任を持って目標に向かって行動することを支援する」ことが役割であり、責務であると明確に定義されています。これはわかりやすいです。
スクラムマスターは、開発チームから一歩引いた視点で物事を観察し、以下のスキルを駆使して責務を全うすることがわかります。
- ティーチング
- 傾聴
- コーチング
- ファシリテーション
- 自己コントロール
- スクラムへの理解
- 専門知識 など
抽象的で具体的でないという意見もあると思いますが、具体的な内容はケースバイケースなので仕方がないと考えます。
上記したスキルは、それぞれで本一冊になるテーマなので、それらを習得するにもコストがかかりますし、人の適性もあるかと思います。
それでも、何を学び、実践していけば良いかというガイドになりますし、収得するには実際にトレーニングを積む必要もあるということが理解できるので、全体像を体系的に理解するには有用だと思います。