坪木和久の作品一覧
「坪木和久」の「激甚気象はなぜ起こる(新潮選書)」「天気のからくり(新潮選書)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「坪木和久」の「激甚気象はなぜ起こる(新潮選書)」「天気のからくり(新潮選書)」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
天気はあまりにも日常的なものであるが、この本は天気のメカニズムについて興味深いエピソードを教えてくれる。
地球大気は極めて薄い膜で、そのなかで夥しい数の生命が繁殖し、風が吹き水蒸気が流れ、雲ができ、見上げるほど高い積乱雲が立ち、激しい豪雨が発生する。偏西風が蛇行し、低気圧が雨を降らせ、台風が大嵐をもたらす。
自分たちは何と薄い(狭い)世界に生きているんだ!
この薄い膜の中で起こる様々な不思議な現象を見事な文章で綴る。
「空に浮かぶCD」という章、縦と横の長さ(距離)から、台風はCDのような薄い円盤に例える。へー、そうなんだ。面白い例えだな。(詳しくは本書で)
「世界最大の川は空にある」という章、大気の河は大きなもので幅が500㎞以上、長さが数千kmに達するものがあるそうだ。(詳しくは本書で)
最近よく見る言葉、「日本海寒帯気団収束帯」、JPCZと表記される北陸地方で大雪を降らせる帯状雲。いつも同じような場所に発生するようだが、この原因が、朝鮮半島の付け根付近にある白頭山という標高2744mを主峰とする山岳。知らなかった。
そもそも大気は薄い膜なので、高い山があればそれなりに気象に影響を与えることは理解できる。
いずれにしても、へーそうなんだと思えるエッセイが多く、とても勉強になった。
最後の方、夢を語る。
誰しも夢を語ることはできるが、研究者には夢について特権があるといえるかもしれない。多くの研究者は夢を実現することなく、その生涯を終える。しかし、それを挫折とよばず、それでもよかった思えるのが研究者。それは、後世の人が実現してくれると信じているから。
なんとも心に響く言葉だ。