倉橋耕平の作品一覧
「倉橋耕平」の「教養としての歴史問題」「現代戦の洗練と野蛮」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
リベラル左派の人たちはしばしば「ネット右翼はきっとこんな人間だろう」と語るが、それは多くの場合、色眼鏡を通した思い込みにすぎない。
また、ネット右翼とオンライン排外主義は混同されがちだが、実際には両者の間に微妙な違いがあり、その区別を曖昧にしたままでは現状を正確に把握することはできない。
本書は、平成以降の政治や社会の動きを背景に、ネット右翼がどのように生まれ、どのような人々が共鳴し、どのように影響力を増してきたのかを丁寧にまとめている。
私自身、これまでネット右翼の人々についてぼんやりとした印象しか持っていなかったが、この本を読むことで、彼らがどのような理屈や背景から右翼的な思想へ傾いていくのかを知ることができた。
日頃から偏見で人を判断しないように意識している者として、この本は読む価値のある一冊だったと思う。
ネット右翼の主張に賛同するわけではないし、立場としては相容れないものも多い。
それでも、彼らを少しでも理解しようとすることで、以前よりもフラットな視点を持てるようになったと感じている。
なお、本書は2019年に刊行されたものである。
それから6年が経った2025年の現在、世界各地で極右的な動きが強まり、日本でも参政党がTikTokを活用し、排外主義的な言説を入り口として幅広い世代を取り込みつつある。
もはや、2019年当時とは状況が大きく変化していると言ってよい。
だからこそ今、TikTokと参政党の登場が世論形成にどのような影響を及ぼしたのかを、改めて1冊の本としてまとめてほしいと感じる。
Posted by ブクログ
90年代のサブカルチャーにおける言説を通して、右翼サブカルチャーのメディアがほんとにユーザーフレンドリーだったんだなーと感心した。大衆の目線で、偉ぶらず賢ぶらず、地道に支持を獲得してきたんだなーと。
翻って左翼は何をしていたかというと、インテリたちは小難しい議論を展開し、高齢化した市民運動家たちはお経のように戦争反対戦争反対と唱え、少しずつ大衆の支持を失ってきたんだなーと思う。
左翼はこの本を読むことによって過去を反省し、現在を分析し、未来に活かさなければいけないと思う。しかし私の周りの左翼インテリは相変わらず大月書店のお花畑本ばかり読み、市民運動家は戦争反対戦争反対と唱えており、絶望は深まるばかり。