作品一覧

  • パラリンピックと日本 知られざる60年史
    5.0
    パラリンピックがいつどこで始まったか、知る人は少ない。そして、パラリンピックの発展に、日本という国が深く関わっていることも、ほとんどの日本人は知らない。「パラリンピック」の名を冠した初めての国際スポーツ大会は、1964年の東京パラリンピックである。イギリスの医師ルードウィッヒ・グットマンがロンドン郊外のストーク・マンデビル村の病院で始めた障害者スポーツ大会を始まりとして、この病院で研修した医師中村裕を中心とした人々の尽力により東京大会が実現したのが、現在に至るパラリンピックの源流である。その源流は、日本の障害者福祉や医療に一大変革をもたらし、アジア・南太平洋地域の国々にも障害者スポーツを普及させる役割を担った。そしてリハビリスポーツからアスリートスポーツへと競技が進化していく過程でも、多くの人々の活躍と苦闘があった。また、パラリンピックと障害者スポーツの支援には、皇室メンバーも深く関わっていたのだ。障害者、医師、官僚、教師、そして皇室の人びと。パラリンピック60年の歴史を紐解きながら、それに関わった多くの人々の知られざるドラマを描く、障害者スポーツ史の決定版である。
  • ルポ 大学崩壊
    3.8
    1巻935円 (税込)
    教職員に罵声を浴びせて退職強要。寮に住む学生ら45人を提訴。突然の総長解任。パワハラの捏造。ここ10年ほど、日本全国の大学で、耳を疑うような事件が頻発している。こうした事件の取材を始めた著者のもとには、全国の大学教員や学生から、悲鳴にも似た訴えが続々と寄せられるようになった。2000年代以降に行われた国立大学の法人化や国の法改正により、政財界や大学経営者の権力が強化され、教職員や学生の立場は弱くなり続けている。疲弊する現場の声を集め、大学崩壊の背景を探る。

ユーザーレビュー

  • ルポ 大学崩壊

    Posted by ブクログ

    大学崩壊と言うから学生側の問題かと思いきや、大学自体が壊れているのか!
    いい年した大人が本当に情けない。一体誰が何の目的でこんな『改革』を進めたのかと不思議だったが、最終章で謎が解けた。結局私利私欲でやってただけか。「今だけ、金だけ、自分だけ」の自民党メンタリティが十二分に発揮された素晴らしいシステムだな。
    山形大の事件は中の人から詳しく聞いていたが、それより酷い事態が複数の大学で起こっていたのを初めて知った。先日山大の件の教授にお会いしたが、何事もなかったように意気揚々としてた。自浄能力のない組織は必ず衰退する。学生や真面目にやっている教職員が気の毒だ。
    それにしても不可解なのは文科省だ。普

    0
    2024年06月07日
  • ルポ 大学崩壊

    Posted by ブクログ

    旧態依然たる大学は改革が必要!という思いと、

    そうはいっても最近の大学は学生にいろいろな試みをしている!という思いと、

    両方を持ちながらこの新書を読む。

    「利益が出る大学」を目指せと、大学改革を推奨し、学校経営に首を突っ込む国、

    地方自治体。

    それはそれで双方言い分もあろう、が、、、

    読むにつれ、反吐が出てきた。

    中には真に大学を変え、世の中の役に立つ人材を輩出させたい、という思いの人も

    いるかもしれないが、このルポに出てくる学校トップはクズばかり。

    民間人なら私腹を肥やすため、首長や官僚なら、天下りをするため。

    結局私腹を肥やすためだ。せこいクズばかり。それをいかにも合法

    0
    2023年08月02日
  • パラリンピックと日本 知られざる60年史

    Posted by ブクログ

    パラリンピックの歴史を、その歴史を大きく左右した何人かの人物に注目して紹介した一冊。

    副題の「知られざる60年」が実はたくさんのことを語っている一冊だと思う。
    まず、(公式に使われたかはあいまいにせよ)「パラリンピック」という言葉が使われてからまだ60年ちょっとしか経っていない。そしてその言葉が生まれたのは前回の東京”パラリンピック”のとき。
    そして今や「オリパラ」とセットにされているパラリンピックがずっとオリンピックと毎回同じ場所で行われるようになるのはそれから結構後になってからである、ということ。
    割と根本的な所から「知られざる」存在なんだ、と。

    第二次大戦で大量に出た頸椎損傷者が褥瘡

    0
    2021年09月05日
  • パラリンピックと日本 知られざる60年史

    Posted by ブクログ

    パラリンピック開催に尽力した日本人が多くいたこと、彼らがありえないような行動力で道を拓いたことを知ることで、来年のパラリンピックが何倍も楽しみになりました。

    0
    2020年05月31日
  • ルポ 大学崩壊

    Posted by ブクログ

    高橋新書ガイドから。話し合いで聞く耳を持たれなかったり、そもそも話し合いすら行われないとなると、最終的には法的手段に頼らざるを得ない状況にもなり、本作で挙げられる案件でも、訴訟に至った例が多い。でもその案件は、構造的に、どうしてもスラップ訴訟の様相を呈するものが大半となる。すなわち、雇う側と雇われる側、大きな大学組織とちっぽけな個人、みたいな風に。でも、皆が皆、声を上げる機会を持てる訳もなく、その理不尽に耐えられる訳もない。きっと本書は氷山の一角で、あちこちで崩壊が進行している。とはいえ、範となるべき国が今の体たらくでは、崩壊を食い止めるのも大変な難事業であろうことは想像に難くなく…。さて。

    0
    2023年12月04日

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