作品一覧

  • 哲夫の春休み(上)
    4.5
    1~2巻704~770円 (税込)
    小学校最後の春休み,父の故郷をひとりで訪れた哲夫は,あるはずのない古い屋敷や,見るはずのない人びとに出会い,不思議な体験をする.冬から春へと移りゆく長岡を舞台に,自分をとりまく大人たちの過去と向き合い,大人への一歩を踏みだす少年の姿をみずみずしく描く.感動の長編タイム・ファンタジー,待望の少年文庫化.

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  • 絵本の春
    3.5
    1巻1,980円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 時代を超え、遠い憧憬を呼びさます鏡花の傑作短篇、初の画本化! 異界を覗く愉悦と甘美な慄き! 言語のみを媒介として組み立てられた、 鏡花の自我の奥底にひそむドラマの構造が、 私の目にありありと映り、その超現実的な 言語体験を私もまた痛切に共有し得るという、 芸術作品の秘密は何であろうか。 澁澤龍彦 (『偏愛的作家論』より) 尾崎紅葉のもとで小説修業をし、作風は、川端康成、石川淳、三島由紀夫、澁澤龍彦らに多大な影響を与えた、 泉鏡花の幽玄華麗な文体が煌めく名作短篇。 金沢の年間約2万人、開館以来、約40万人が訪れた、泉鏡花記念館で開催予定の 「泉鏡花×金井田英津子『絵本の春』原画展」公式画本。 こちらが覗けば向こうからも、というわけで魔の小路を覗いた 少年は美しいあやかしに微かな毒意を秘めたいたずらをされます。 鏡花の少年は常に無垢で純粋な魂の標号のような存在ですが、 それが無惨なもの悪意あるものと対置されるとき、私にはちょうど 手で作った窓のような装置となって束の間の幻想を見せてくれるように 思われました。 ―「あとがき」より―

ユーザーレビュー

  • 哲夫の春休み(上)

    Posted by ブクログ

    てつおくん、お父さんの時代へタイムワープできたのですね。お父さんをよりよく理解できたことでしょう。タイムワープに不自然さがないのはさすが

    0
    2025年08月28日
  • 絵本の春

    Posted by ブクログ

    どこかで読んだような気もするのだけど、読み直してみて特に記憶が刺激されたわけでもないから、初読だったのかもしれない。美しい絵と、いつの間にか引き込まれている鏡花の文章。絵もあいまり、金沢で鏡花関連の場所を巡った時の記憶が蘇ってくる。

    …石のごつごつした狭い小路が、霞みながら一条煙のように、ぼっと黄昏れて行く。
    "ぼっと黄昏れる"という表現にすでにぞわなでだし笑。

    …巳巳巳巳、巳の年月の揃った若い女の生肝で治る
    冒頭近くで「ああああ我が影」など連呼されている表現が、この「みみみみ」に繋げるためだとわかる。巳年、巳月(4月)、巳の日、巳の刻生まれの若い女…蛇を連想するだけで

    0
    2024年12月06日
  • 絵本の春

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    怪奇幻想ホラーは古典の方が怖いと改めて実感する。屋敷町の荒れ果てた裏小路、十歳くらいの「私」が土塀の一ヶ所にくっついて庭の中を覗いていた。占い師をしている小母さんがやってきて、恐ろしい伝説を聞かせてくれた。「あの組屋敷の侍が巳巳巳巳、巳の年月の揃った若い女の生肝で治るというので、侍は人買いから若い女を手に入れ、雨戸をまな板代わりに、女の裸を鎹で打ちつけ、真っ白な腹をずぶずぶと割く。そして蛇は美女に化け、洪水を起こしたのだ。」すべては蛇の怨念だった。口語体ゆえに怖さが倍増した。④

    0
    2024年04月13日
  • 絵本の春

    Posted by ブクログ

    ★新坊や、可恐い処だ、あすこは可恐い処だよ。
     絵が凄い。それだけでも持っておきたくなる。
     あやしい小路があり逢魔が時なは貸本屋の札が貼られているのが見えたりするのだが占いをやってる小母さんは一度死んで甦ったことがあり身体も大きくなかば魔に近い存在なので平気でそのせいか少年だった頃の「私」もなんとなく親しみを感じていたりしてひっそりと覗いてみたりするのだった。

    0
    2023年04月26日
  • 哲夫の春休み(上)

    Posted by ブクログ

    小学校を卒業し、中学入学を目前に控えた春休み。父親と二人で長岡へ一泊二日の旅に出ることになる。が、父親は仕事で同行できず。
    哲夫は電車で知り合った女の人と、長岡まで行動を共にすることに。
    長岡への道中も、長岡についてからも、不思議な光景を目撃する哲夫。
    最初いまいち物語に入り込めませんでしたが、途中からグイグイ惹き込まれていきました。下巻が気になりつつ、ちょっと忙しいのでしばらくお預けです…続きが気になる。

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    2019年08月03日

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