松尾諭の作品一覧
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Posted by ブクログ
巻末の「文春文庫最新刊」という広告には「自伝風エッセイ」と紹介され、解説の次のページには「このエッセイは史実を元にしたフィクションです。」という注意書き。
…エッセイでフィクションてあるんだっけ(そもそもエッセイってなんだっけ)?
先にドラマを観始めて、面白かったので読んでみた。元々は松尾諭の話なのに、読んでいてすっかり仲野太賀のイメージになってしまい、松尾諭をテレビで見ると「あのエピソードは本当はこの人の…」と不思議な気持ちになる。
俳優のエッセイだけあって、固有名詞はぼかしてあるが撮影や共演者の話などが出て来て、これはどの作品のことだろう?京都で好きになった女優さんて?とミーハー心がくすぐられる。一つの話が短くて読みやすいし、締めの言葉、「それはまた別のお話で。」にもそそられる。
そして後半の要である兄の話。時には他人より遠い兄弟の距離感、わかるような気がした。また、兄に自分の知らない顔があって、それが皆に好かれるような顔であったことを知る、というのにはグッときた。
どのあたりまでがフィクションかわからないが、航空券を拾ったことで運命が展開していくのは、まるでドラマのような展開だった。
巻末の高橋一生の解説がよかったので引用しておく。まさにその通りの読後感。
「彼が自分の周りの人間に生かされてきたことを常にどこかで感じていることと、その周りの人間への感謝が、今の彼を形作っているんだと思えて、なんというか、嬉しい気持ちになった。」
ちなみに一番笑ってしまったところは、「Redford escape」!