90年代にこの作品が発表された時にも読んだ記憶がある。その時「面白い」と思っていた。
今回復刊されたという事です読み直してみたが、面白い!
いや、めちゃくちゃ面白い。
雪に閉ざされた田舎町で会計士の仕事をしているハンクは、兄のジェイコブとその友人ルーと一緒に父の墓参りに行く途中、公園の森の中に墜落
...続きを読むした小型飛行機を見つける。
機内には操縦士の男の死体と、100ドル札の札束が詰まった鞄。全部で440万ドルもあった。
ハンクたちはこの大金を持ち帰ることにした。そのまま夏まで黙っていて、誰かがその大金のことを探しているとわかれば罪を隠すために札束を焼いてしまう。もし誰もこの大金のことを何も言わなければ、その時はこの440万ドルを三人で山分けすることにした。
始まりはそんな簡単な計画だった。ダメで元々の計画だった。
しかし、この計画がうまくいくのか、バレたりしないか?という不安と、疑心暗鬼がこの簡単な計画を崩していく、、、
ハンクがいつしか金を守るために行動し、もう金を自分のものにできなくなるなんて、考えられなくなり始める心境の変化と焦燥感をうまく描き出している。
30年ぶりくらいに読んでも十分に面白かった。