瀬地山角の作品一覧
「瀬地山角」の「炎上CMでよみとくジェンダー論」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「瀬地山角」の「炎上CMでよみとくジェンダー論」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
Posted by ブクログ
炎上CMを「訴求対象(男性・女性)」「炎上ポイント(性役割・容姿)」の4象限に分類し、炎上したCMと受入られたCMを比較分析している本です。若干著者の主観が強めですが、現代のジェンダー問題を理解するうえで示唆に富み、読み物としても十分に楽しめました。巻末の炎上広告史も興味深い内容でした。
難しいのが「性的役割の再生産」というテーマです。女性の視点に偏りすぎてワンオペ礼讃となり、逆に炎上を招くことがあります。女性目線も重要ですが、いまの時代は性別を問わず「個人の視点」から捉えることが求められていると感じました。
また、「彼女/彼」といった代名詞のマイノリティ問題や、「チコちゃんに叱られる!」のように全員を「5歳」という設定で包み込む世界観づくりの巧みさも印象的です。さらに、「環境型セクハラ」や、人種・動物の境界を越えたキャラ設定で半歩先を行くソフトバンク「白戸家」シリーズなど、考えさせられる事例が多く学びになりました。
一方で萌えキャラなど性的強調の度合いには判断が難しいと感じる部分もあります。だし、東京都の公式ポスターなど、公的な場面には萌えキャラがそぐわないという感覚は、社会人として身につけておきたいと感じました。
Posted by ブクログ
鹿島茂さんの『この1冊、ここまで読むか!』の中で出口治明さんのお勧めの本のうちの一冊
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最新のジェンダー論をテレビコマーシャルで読みとくユニークな本ですか、アンコンシャス・バイアスの恐ろしさがよくわかります。
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とのことで読んだわけですが
出口先生の推薦の弁は、ジェンダーに限らず、アンコンシャス・バイアスに意識を向けるべきということだと解釈しました
炎上CMの分析は納得がいくものだったし、多彩な受け取り手を想像する制作者陣でないことが理由というのも納得がいきます
そして巻末に掲載された、作り手側に女性の視点が乏しくなる理由が圧巻!
男性視点による社会が形成されていった、かつ今も続く女性がしかるべきポジションを獲得できない社会構造ーー親の意識に引きづられる若い女性の進路ーーについての定量的分析でした
私が進路を選んだ40年前と変わらない、むしろもっと退化しているような
ひと括りでは言えないけど、この国のジェンダーギャップは、政治や企業の前に、娘を手放したくない「親」が作っている
もちろん娘本人の意欲の度合いが結果を生みますが、その障壁が息子よりも高いということ
改めて「今」を知ることができた、貴重な書でした
Posted by ブクログ
これまで(性差別という点で)炎上してきたCMを、成功例であるCMと対比しながら分類分析する本。ただCMに語らせながらも、そういうCMを生み出してきた日本のジェンダー事情をとてもわかりやすく説明してくれて面白かった。
特に筆者が出発点としているモットー?として、男女平等であることのみならず、個人それぞれが性別から自由であることが重要であるという基本が繰り返し述べられていて、これに基づいて考えれば、自分の発言や考えのどこに歪みがあるのか分かり易いなあと思った。
ちなみにこれまで読んできたジェンダー関連の本は女性が作者であることが多く、世の中には「また女がギャーギャー言っている」という層も少なからずいたのではないかと思う。これは、自分が男女差別について考えを述べるときにも、相手の男性や年配の女性からの反応でよくあること。その点、筆者は男性として自分が履いてきた下駄の高さを認識した上で、その世界における女性の住みづらさを代弁してくれている。悲しいかな、この筆者の言うことなら男性も耳が痛いわと感じて聞いてくれそうだと期待してしまった。
またCM論とは関係ないが、終章で筆者が述べてくれる、女性が出発点から課せられる圧力(地方の女子学生は、地元に通え。浪人するなという圧力が未だにある等々)については、かつて女子学生であった自分と、娘たちの将来をそこに重ね合わせて読んだ。ぜひこの部分だけでも、次世代の教育に関わる人全員に読んでほしいと思った。
Posted by ブクログ
炎上してしまうCMというのは数多く存在
します。
古くは「ぼく食べる人、私つくる人」で、
家事を押し付けている、などと批判を受け
たCMや、最近でも「女性差別」と受け取
られて炎上してしまうCMは枚挙に暇ない
です。
それらを分析するだけでなく、この本は
炎上広告を4つのパターンに分類し、それ
がどういう観点でバッシングを受けたかの
原因を考察します。
さらに同じパターンに分類されているにも
かかわらず成功して評判になったCMも挙
げている点が新しいです。
批判を受けた側の企業の言い訳として、
「女性の意見も吸い上げたのですが・・」
というのがあります。
しかし吸い上げただけで「採用」はされな
かったが故に女性の観点がスッポリ抜け落
ちたわけですね。
この要因は意思決定方法にも問題があるの
では?と著者は指摘します。
要は上層部はオジさんばかりで、女性の観
点で物申す人もいなくて、最終的に古い価
値観のオジサン目線のCMが世に送られて
しまうのです。
もはや問題は組織論にも及ぶのです。
そのくらい「またか」と呆れるくらい同じ
問題で炎上が発生しています。
「ウチの会社は大丈夫」と思わずに、しっ
かりとジェンダー論を学ぶ事ができる内容
なので、オジサンこそ手に取るべき一冊で
す。