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  • ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者
    4.1
    『全体主義の起原』『人間の条件』などで知られる政治哲学者ハンナ・アーレント(一九〇六―七五)。未曽有の破局の世紀を生き抜いた彼女は、全体主義と対決し、「悪の陳腐さ」を問い、公共性を求めつづけた。ユダヤ人としての出自、ハイデガーとの出会いとヤスパースによる薫陶、ナチ台頭後の亡命生活、アイヒマン論争――。幾多のドラマに彩られた生涯と、強靭でラディカルな思考の軌跡を、繊細な筆致によって克明に描き出す。

ユーザーレビュー

  • ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

    Posted by ブクログ

    アーレントの人生をざっと知るによいテキスト。20世紀前半の困難な時代を生たベンヤミンたちとの交流に強く共感した。

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    2024年02月27日
  • ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

    Posted by ブクログ

    この本を読むと、アーレントの眼差しに触れることができる。アーレントと知らない街角ですれ違ったような気分になれるので、ほとんどの思考する人はアーレントの著作へと誘われる。

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    2023年06月02日
  • ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

    Posted by ブクログ

    アーレントの生い立ちから始まる生涯と代表作の内容の平易な説明を通して彼女の難解な思想を読み解く入門となる素晴らしい本だった。さらに深く知る上でアーレントの著作をこれから読む必要はもちろんあるが、友人との交流を大切にし、多くの影響を受けた彼女の思想を知るには著作のみでは限界があるのでそういう意味でも伝記色の強い本書はそこまでカバーできているので読む意義があったと思う。
    彼女の政治哲学には難しい部分ももちろん多いが、根底にあるのは''現実を理解し事実を語ること''ということだった。また彼女の人柄としては友人思いで、とても誠実な人物なのだと感じた。そんな彼女が

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    2021年04月29日
  • ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分の身にふりかかる不合理な現実を必死で理解し、思想という形で昇華させて世界に還元するとハンナ・アーレントの、恐るべき知的自力再生産能力、とでもいうべきものに感嘆してしまう。少しでも吸収したく、付箋をはりまくる、メモをとりまくる。

    こんなに分かりやすく本をまとめてくれた著者にも感謝したい。

    ーーーーーーーーーーーーーーー
    〇子供の頃の経験(学校で教師に侮辱されたら即帰って良い、という母の教え)
     ・相互の尊敬
     ・無条件の信頼
     ・社会的・人種的差別に対する純粋でほとんど素朴と言ってよいほどの軽蔑の念

    〇人は、攻撃されるものとしてのみ自分を守ることができる
    (ユダヤ人として攻撃されるなら

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    2020年04月18日
  • ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者

    Posted by ブクログ

    ごくごく最近になって名を見聞きするようになった「ハンナ・アーレント」。どんな人だろうとこの本を読んでみた。アーレントの人生をたどりながら著者や論稿の要旨、アーレントの思想がまとまっていて入門書としてとてもいい。
    ユダヤの血が流れているとか、『全体主義の起源』(アーレント自身は「全体主義の諸要素」とすべきだったと後悔しており、確かにそうだと思う)という著書があるという程度の前知識から、ナチ批判やユダヤ人に寄った思想の人だと思っていたけど、実はアイヒマン裁判をめぐる論ではユダヤ系はじめリベラル派から大いに非難されたりもしている。でもその考え方は、そういった自分のバックボーンを差し置いてとても公正な

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    2018年10月28日

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