矢野久美子の作品一覧
「矢野久美子」の「ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「矢野久美子」の「ハンナ・アーレント 「戦争の世紀」を生きた政治哲学者」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
p136
アーレントは、現代人が生きる条件としての「世界喪失の増大」を、「あいだの枯渇」あるいは「砂漠の拡大」と言い換えている。 人びとの関係性が成立するあいだの世界が失われた砂漠的状況は、本来ならば人びとを苦しめる状況であるのだが、近代心理学は「砂漠」が関係の枯渇にではなく人間自身のなかにあると見なし、世界的生活条件に人間を適応させようとしたとアーレントは見る。
アーレントによればそこには、苦しいなかで判断しつつ砂漠を人間的なものに変えようとする力が失われる危険性がある。
もう一つの危険性は、「砂漠の生に最も適した政治形態」である全体主義運動が展開することである。人と人とのあいだの行
Posted by ブクログ
二十世紀の激動のさなかを生きたアーレント。本書はそのアーレントの生涯を丹念に追いつつ、その思想を理解する手掛かりを与えてくれる本である。アーレントの思考自体が「手摺のない思考」と呼ばれるように、彼女の生涯もまた手摺のない生涯であった。未曽有の体験を経て紡がれた彼女の言葉を受け留めることの意味を考えさせられる一冊である。
アーレント研究は日に日に増して膨大な量に上り、アーレントに興味を持つ人は途方に暮れてしまうかもしれない。本書はそのような読者のための本である。本書はすべてのアーレント研究の礎となるアーレントの生涯の出来事を彼女の言葉を手掛かりに追っていく。本書で繰り返し言及される決定版とも
Posted by ブクログ
アーレントの生い立ちから始まる生涯と代表作の内容の平易な説明を通して彼女の難解な思想を読み解く入門となる素晴らしい本だった。さらに深く知る上でアーレントの著作をこれから読む必要はもちろんあるが、友人との交流を大切にし、多くの影響を受けた彼女の思想を知るには著作のみでは限界があるのでそういう意味でも伝記色の強い本書はそこまでカバーできているので読む意義があったと思う。
彼女の政治哲学には難しい部分ももちろん多いが、根底にあるのは''現実を理解し事実を語ること''ということだった。また彼女の人柄としては友人思いで、とても誠実な人物なのだと感じた。そんな彼女が