橋本愛喜の作品一覧
「橋本愛喜」の「トラックドライバーにも言わせて(新潮新書)」「やさぐれトラックドライバーの一本道迷路 現場知らずのルールに振り回され今日も荷物を運びます」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「橋本愛喜」の「トラックドライバーにも言わせて(新潮新書)」「やさぐれトラックドライバーの一本道迷路 現場知らずのルールに振り回され今日も荷物を運びます」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
小説・文芸
Posted by ブクログ
だれもが一度は読むべきと思う本当に素晴らしい本でした。わたしは自分自身を「職業による偏見は持っていない人間である」と信じていましたが、誠に恥ずかしながら、路上駐車してハンドルに足を上げて休んでいるトラックの運転手さんを「サボっているんだ」と認識してしまうことがありました。本著を読みこれが全くの誤解であり、そんな簡単には片付けられない、日本の物流や雇用に潜む根深すぎる問題が顕在化しただけであることを知りました。日本で年間運ばれる宅配便個数は2018年時点で43億701万個。そのうちトラック運送は約98.9%だそう(2024年度:約50.3億個)で、10年連続で最多を更新し続けているようです。それと反比例するように物流のラストワンマイルを担うトラックドライバーは深刻すぎる人材不足に見舞われています。一個人として出来る唯一のことは、再配達をなくすこと(5件に1件は再配達になってしまっているそう)と、トラックドライバーを最大限敬うことなのかと思います。個人的には置き配を推奨していますし、自宅のドアにも置き配可能の張り紙をしてはいます。今後はその張り紙に付け加える形で運転手さんに感謝を伝える文言を添えておこうと思います。心から読んでよかったです。
Posted by ブクログ
女性の大型トラックドライバーによるエッセイ。
大型トラックの事情がいろいろ分かる。
ちょっと見方変わった。
・トラック運転手がハンドルに足を上げて休憩するのは足のむくみ解消の為。
・路上駐車が横行するのは某社の「ジャストインタイム」方式の為、早く着いても構内に入れてもらえないことが要因の一つ。
・サービスエリアに長時間滞在するのはドライバーを守る法律の為に休まないといけないのに休む場所が他に無いから。
・高速出口付近のサービスエリアが混雑するのは“会社の命令で”ETC深夜割をねらう必要があるため。
・渋滞時に車両間隔をあけてノロノロ運転するのはトラックの仕様上、一旦停止すると再起動に多くのエネルギーと手間が必要なため。
・車間を詰めてくるトラックが多いと感じるのは、運転席の視界が高い為、車間が良く見えて距離を詰めやすいのと、距離があったとしても普通車から見て大きいので圧迫感があるという複合要因。
体力仕事のイメージが強いけど、大きなマシンを運用する職人的な側面も強く、その制約と法律と会社のルール等とうまく付き合うスキルがあり、会社を超えたドライバー同士の横のつながりも大事にしていて印象変わった。
他に眠気対策をいろいろ頑張っているのも参考になった。
自分も時々ウトウトしてしまうので。
「煽り運転は、「凡人」が「高級車」に乗ると起きやすいように感じる。」は名言。
トラックの話も面白いのだけど、前半の著者の人生も読み応えある。
こっちの話ももっとしてほしかった。
最後に備忘録として、トラックドライバーさんの横のつながりの象徴ともいえる慣習を引用しておきたい。ちょっと長くなるけど短い言葉で伝えられないので大半を転記。
「あなたが普通自動車のドライバーだとして、赤信号を先頭で右折待ちしている。
自分の車の後ろにトラック。対向車線にはこれまたトラックが同じように赤信号を待っている。
こういう場合、信号が青になった瞬間に、対向車線のトラックはすぐに直進せず、あなたを先に右折させることが多い。
あなたのためでなく、後ろのトラックの為にしている。そうでないと車幅が大きいトラックの後ろが詰まるからだ。」
Posted by ブクログ
メイドインジャパンを誇る某自動車メーカーが
嚆矢と言われます「ジャストインタイム」。
これこそが物流社会にブラック化をもたらした
元凶である、と著者は指摘します。
定刻に荷物を届ける為に、早出や早着時の時間
調整など、拘束時間が長くなる条件が揃ってい
るのがジャストインタイムです。
今や宅配便さえも時間指定が当たり前です。
こんなサービスは海外では有りえないので、人
手不足業界であっても外国人には理解できない
ので、彼らを雇うこともままならないそうです。
経済の血液とも言割れるほど重要なピースを担
っているトラック物流が、このような状態にあ
ることに非常に驚かされます。
日本経済に先行きを語る上で欠かせない一冊で
す。