毎日新聞「幻の科学技術立国」取材班の作品一覧

「毎日新聞「幻の科学技術立国」取材班」の「誰が科学を殺すのか」ほか、ユーザーレビューをお届けします!

作品一覧

  • 誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃
    3.7
    ――「選択と集中」、そして「効率」を求める政策が研究力を低下させ、大学を破壊する。日本の学術に輝きを取り戻す必読の書。山極寿一・京都大学長 「平成・失われた30年」をもたらした「科学研究力の失墜」はなぜ起こったのか? 「選択と集中」という名の「新自由主義的政策」および「政治による介入」の真実、および疲弊した研究現場の実態とは? 毎日新聞科学環境部が渾身のスクープ! かつて日本は「ものづくり」で高度経済成長を成し遂げ、米国に次ぐ世界第二の経済大国になった。しかし「ライジング・サン」「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われたころの輝きはもはやない。日本メーカーが力を失い、経済が傾くのと並行して、大学などの研究も衰退している。政府による近年のさまざまな「改革」の結果、研究現場は疲弊し、大学間の格差も広がった。どうしてこんなことになってしまったのか。それなのになぜ政府はますます研究現場への締め付けを強めようとしているのか。そうした問題意識から、われわれの取材は始まった。(本文より) ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください

ユーザーレビュー

  • 誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃

    Posted by ブクログ

    日本の科学者、技術者は恵まれてない、って話。資源のない日本は技術で食っていかないといけないのに、それを育てる制度、予算、社会風土が全然ない。尊敬もない。

    ある研究者がつぶやいたという。
    「もし将来、子供ができたとしても、研究者になることは勧めないな」
    これは心に刺さった。

    いつの間にか日本に先進的な研究はほとんど見当たらず、中国が毎年のようにノーベル賞を取るようになってから気づいたのではもう遅いんだ。今すぐ変えないと!

    0
    2020年05月08日
  • 誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    大学で理系学部を専攻していたため、今の日本の科学力の低下は憂いている。本書ではこれまでの政策や関係者のインタビューから、日本の科学力の凋落を分析している。
    特に基礎研究をおざなりにし、出口のある研究に注力する今の姿勢では、今後さらなる科学技術の発展が見込めないため、タネを撒くように、基礎研究にも力を入れてほしいと思う。

    0
    2020年08月15日
  • 誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃

    Posted by ブクログ

    現代において「科学技術立国 日本」という姿を真と捉えているものは多くないだろう。基礎科学を中心としたノーベル賞の受賞は、その姿が是であったかつての残滓として、もう数年は続くのかもしれないが、その先どうなるかは分からない。

    本書は科学技術立国がどのように幻想の産物となり果てていったのかをアカデミアや製造業・情報通信などの民間企業のトップや研究者たちへのインタビュー、中国をはじめとする海外の科学技術に対する注力具合やその投資の実態などに基づいてまとめられたノンフィクションであり、幻想の崩壊を実感できる優れた一冊。

    これを読むと、崩壊しつつある日本の科学技術をどう立て直すかは、文科省に代表される

    0
    2019年11月17日
  • 誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃

    Posted by ブクログ

    SIPやImPACTに対する「成果を意識するあまり、テーマが小粒になってしまった」という批判は、研究開発に携わる立場として、心に留めておきたい。

    日本の大学は資金難と、外部資金調達などによる研究時間不足でまともに研究できる環境ではないらしい。雇用条件や労働環境も一般企業と比べて劣悪である様子。組織として疲弊しているし、個人として幸せになれないという印象を持った。今後もしアカデミアを目指すことになったら、海外を選ぶべきだろう。

    0
    2023年06月08日
  • 誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃

    Posted by ブクログ

    「Japan as No.1」と賞され、科学技術立国と呼ばれ、米国らの基礎研究にフリーライドと揶揄されながらも実用技術で世界市場を席巻した日本もいまや四半世紀以上前の話。論文数ではトップグループの後塵を拝し、実用化では他国に抜かれる一方である。こうした背景として他国躍進のほか、国家戦略の失策、大学改革を本書は指摘する。毎日新聞社編のため綿密な調査と鋭い洞察が光り、偏りのない多方面に渡るキーマンへのインタビューが内容に厚みを与えている。

    本書は良書だが、但し額面通りに受け取るには注意が必要だ。「昔はよかった」的な論調になっているが、そもそも昔の日本が科学技術関係者にとってハッピーだったのか。潤

    0
    2020年03月26日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!