誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃

誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃

――「選択と集中」、そして「効率」を求める政策が研究力を低下させ、大学を破壊する。日本の学術に輝きを取り戻す必読の書。山極寿一・京都大学長
「平成・失われた30年」をもたらした「科学研究力の失墜」はなぜ起こったのか?
「選択と集中」という名の「新自由主義的政策」および「政治による介入」の真実、および疲弊した研究現場の実態とは?
毎日新聞科学環境部が渾身のスクープ!
かつて日本は「ものづくり」で高度経済成長を成し遂げ、米国に次ぐ世界第二の経済大国になった。しかし「ライジング・サン」「ジャパン・アズ・ナンバーワン」と言われたころの輝きはもはやない。日本メーカーが力を失い、経済が傾くのと並行して、大学などの研究も衰退している。政府による近年のさまざまな「改革」の結果、研究現場は疲弊し、大学間の格差も広がった。どうしてこんなことになってしまったのか。それなのになぜ政府はますます研究現場への締め付けを強めようとしているのか。そうした問題意識から、われわれの取材は始まった。(本文より)

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誰が科学を殺すのか 科学技術立国「崩壊」の衝撃 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2020年05月08日

    日本の科学者、技術者は恵まれてない、って話。資源のない日本は技術で食っていかないといけないのに、それを育てる制度、予算、社会風土が全然ない。尊敬もない。

    ある研究者がつぶやいたという。
    「もし将来、子供ができたとしても、研究者になることは勧めないな」
    これは心に刺さった。

    いつの間にか日本に先進...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年11月17日

    現代において「科学技術立国 日本」という姿を真と捉えているものは多くないだろう。基礎科学を中心としたノーベル賞の受賞は、その姿が是であったかつての残滓として、もう数年は続くのかもしれないが、その先どうなるかは分からない。

    本書は科学技術立国がどのように幻想の産物となり果てていったのかをアカデミアや...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年06月08日

    SIPやImPACTに対する「成果を意識するあまり、テーマが小粒になってしまった」という批判は、研究開発に携わる立場として、心に留めておきたい。

    日本の大学は資金難と、外部資金調達などによる研究時間不足でまともに研究できる環境ではないらしい。雇用条件や労働環境も一般企業と比べて劣悪である様子。組織...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2020年03月26日

    「Japan as No.1」と賞され、科学技術立国と呼ばれ、米国らの基礎研究にフリーライドと揶揄されながらも実用技術で世界市場を席巻した日本もいまや四半世紀以上前の話。論文数ではトップグループの後塵を拝し、実用化では他国に抜かれる一方である。こうした背景として他国躍進のほか、国家戦略の失策、大学改...続きを読む

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    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年08月15日

    大学で理系学部を専攻していたため、今の日本の科学力の低下は憂いている。本書ではこれまでの政策や関係者のインタビューから、日本の科学力の凋落を分析している。
    特に基礎研究をおざなりにし、出口のある研究に注力する今の姿勢では、今後さらなる科学技術の発展が見込めないため、タネを撒くように、基礎研究にも力を...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2020年01月27日

    毎日新聞の連載記事が元となった一冊。取材が基本なので多くの関係者の主張が紹介されるに留まるが、この20年の日本の科学界の歩んできた衰退の経緯を振り返るのにはとても便利。いわゆるPDCAのCの部分だけど、日本には基本的にこのCは無くてPDのみのドードー巡りが続いているのかもしれない。官僚の無謬性の原則...続きを読む

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