作品一覧

  • 異界にふれる ニッポンの祭り紀行

    異界にふれる ニッポンの祭り紀行

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,336円 (税込)
    日常を生き抜くために、非日常の旅をする――出会ったのは、多種多様な来訪神、踊り、祈り、そしてそれをつなぐ地域の人びとの姿。よそ者が地域の習俗に飛び込み、祭りとともに生きる住民とふれ合い見えたものとは。北は秋田男鹿半島から南は沖縄宮古島まで、全国18ヶ所の地域に伝わる祭りや年中行事を丁寧に取材し異界にふれた「非日常=ハレ」の旅。
  • 南洋のソングライン 幻の屋久島古謡を追って

    南洋のソングライン 幻の屋久島古謡を追って

    小説・文芸

    4.5
    1巻2,420円 (税込)
    沖縄、薩摩半島、そして屋久島へ。海の民が伝えた屋久島古謡“まつばんだ”の謎を追うノンフィクション大作! かつて屋久島で歌われていた「まつばんだ」は、琉球音階が取り入れられた民謡です。ただ、屋久島は沖縄や奄美からはるか北方にあり、琉球文化圏ではありません。なぜ屋久島に琉球の名残があるのか、ごくわずかな例を除いて本格的な調査が行われてきませんでした。それならば、と3年がかりでフィールドワークを敢行。そこから見えてきたのは、沖縄〜鹿児島〜南西諸島に暮らす海洋民たちの生活史でした。同時に、この民謡を復活させようとする島民たちの活動も追っています。本書は、そんな旅や歴史民俗の要素を含んだノンフィクション書籍です。 【目次】 目次 ●序章 異郷の記憶が刻み込まれた歌 ●第1章 歌であって、歌以上のなにか――真冬の屋久島へ ●第2章 歌に残るマージナルマンたちの痕跡 ●第4章 海の暮らし――屋久島の海民たち ●第5章 山から伸びる「歌の道」 ●第6章 明治生まれの歌い手たちの記憶 ●第7章 3度目の屋久島――2021年5月 ●最終章 島から島へ ●あとがき 【著者】 大石始 1975年、東京都出身。世界の音楽・地域文化を追いかける文筆家。旅と祭りの編集プロダクション「B.O.N」主宰。著書・編著書に『盆踊りの戦後史』『奥東京人に会いに行く』『ニッポンのマツリズム』『ニッポン大音頭時代』『大韓ロック探訪記』など。
  • 盆踊りの戦後史 ――「ふるさと」の喪失と創造

    盆踊りの戦後史 ――「ふるさと」の喪失と創造

    ビジネス・実用

    4.3
    1巻1,716円 (税込)
    盆踊りは、戦後大きく形を変えてきた。敗戦、高度経済成長、ニュータウンの造成、バブル、東日本大震災、地域の高齢化・過疎化、そしてコロナ禍……。人が集まり、音頭にあわせて踊ることは、楽しいだけでなく、人や地域にとって大切な役割を持っている。そして、その役割も時とともに変化してきた。盆踊りを通して、日本の地域コミュニティの変遷を見つめ、その未来を考える。
  • 奥東京人に会いに行く

    奥東京人に会いに行く

    小説・文芸

    4.0
    1巻1,650円 (税込)
    東京最高峰の集落「奥多摩・峰」 絶海の孤島「青ヶ島」 神唄集団が存在した「新島」 水神信仰の厚い「東小松川」 東京最古の盆踊り「佃島」 ほか... えっ、ここが東京? 高層ビルが立ち並ぶ姿だけが「TOKYO」ではない。 政治・経済の中心地である都心を尻目に、自然と共に生き、昔ながらの暮らしを淡々と続ける周縁部の住人たち。 そんな奥東京人たちのポートレイトから、東京の知られざる一面を描き出したディープ体験記。

ユーザーレビュー

  • 盆踊りの戦後史 ――「ふるさと」の喪失と創造

    Posted by ブクログ

    ジャパニーズ・ブロック・パーティー!「のどかな熱狂」こそ、盆踊りの真髄


    2年ぶりに、地元の盆踊りに行きました。地域住民のための小規模のお祭で、神社の掲示板や行政のホームページなどでささやかに告知され、出店も4、5軒ほど。神社の境内に櫓が立ち、そのてっぺんから放射状に提灯が吊り下げられ、子どもたちやファミリー層、揃いの浴衣を着た婦人会のみなさまでせまい境内は賑わっていました。進行役のおばちゃんの「次は、東京音頭です〜」なんて放送が流れたり、機材が古いのかメディアが古いのか曲によっては音飛びしてしまうなど、ローカルらしいのどかさ・ゆるさがなんとも自由で平和なものでした。

    しかし小さなお祭とあなどるなかれ、踊る人々は老若男女みな熱狂しており、中心で踊る婦人会の見よう見まねであろうが、ところどころ間違えようが、照れのない堂々とした踊りぶり、響く掛け声。熱狂は伝播し、もちろんわたしも輪に加わらずにいられませんでした。「のどかな熱狂」というこの独特な味わいは、手作り感あふれるこの地元の盆踊りでしか、わたしは感じたことがありません。

    この熱狂はなんなのか、盆踊りとは一体なんなのかを知りたく、購入したのが『盆踊りの戦後史』です。盆踊りの歴史を紐解き、サブカル的視点で読み解いたり、地縁というものが人々の中に育む「帰属意識」にも触れる一冊です。

    近代化より前、盆踊りはそもそも地域の宗教的イベント、郷土芸能でした。また地元民の開放的娯楽でもあり、男女の出会いの場でもあったとのこと。ディスコもクラブもフェスもない時代のこと、盆踊りが生み出す熱狂は凄まじいものであったらしく、風紀の乱れや、その場で生み出される開放的パワーが一揆につながる恐れがある等と時の藩主に問題視され、取り締まりが行われたり、制限を課されたりしました。

    明治維新後、日本が近代化するにあたって外国に見せても恥ずかしくない日本であろうと、さらに取り締まりがきついものになり、盆踊りは一度絶滅の危機を迎えます。しかしその後レコードやラジオの発展により、地元のために行われていた盆踊りはメディアを通じて全国へ波及。新民謡、新舞踊などのムーブメントと結びつき、日本全国に根付くことになります。

    第二次大戦のさなか、不要不急とされ中断していた盆踊りですが、戦後に戦没者慰霊のためや、敗戦ムードの世の中を活性化するために再燃。進駐軍から輸入されたレクリエーションという概念と結びつきます。高度経済成長を経て、団地やニュータウンという伝統から切り離された新しい都市に移り住んだ人々にあらたな地縁を築くため、現在に見られるような手作り感のある「まちの盆踊り」が生まれたとのこと。

    相撲大会で有名な釜ヶ崎の夏祭りが、三角公園で労働者が暇つぶしに始めた相撲が元となったというエピソードも最高で、伝統のはじまりって案外こんなことかもよ、という示唆に富むものでした。それこそ、愛媛県今治市の伝統神事「一人角力(ひとりずもう)」も、はじまりはこんな感じかもしれません。伝統というものは案外、そのはじまりから伝統となりえるような高尚なものではないんじゃないか、なんて。

    何もすべての伝統の向かうべきゴールが、高尚な扱いをされること、すなわち純粋な神事であることや、重要文化財や国宝の指定を受けることではないと思います。歌舞伎、能や文楽なんかと盆踊りとの分かれ目はそこかもしれない。大衆文化、地域の娯楽である道を盆踊りは進みました。それはある意味、伝統という権威や型から自由になる道ではないかと思います。だから教養の必要なく、みんなが楽しめるものになっています。

    この本の中には、ミュージシャンのDE DE MOUSEや、著述家・音楽家の岸野雄一といったいま現在、盆踊りのプロデュースを行う、伝統とモダンを繋ぐ人たちの名前も登場します。この本には登場しませんが他にも、民謡をDJプレイする「俚謡山脈」や「珍盤亭娯楽師匠」、民謡をダンス・ミュージックアレンジで演奏するバンド「民謡クルセイダーズ」など、祭り文化や民謡の再価値化を担うパフォーマーがいます。彼らが参加する盆踊りは、祭囃子が日本のトラディショナルなダンス・ミュージックであることをあらためて感じさせるものです。盆踊りが、日本に生きる「オレたちのブロック・パーティー」だと思えるような熱狂がそこにあります。

    2020年に発行されたこの本は、当然ながら新型コロナショック真っ只中の、盆踊り業界の惨状に触れないわけがありません。しかしあれから6年たった今、コロナを乗り越えて盆踊りは戻ってきたと私は思います。冒頭で書いた地元の盆踊りの現場がそれを表しています。

    現代風にアレンジされた音頭や民謡はキャッチーで若い人たちも親しみやすいもの。しかし、正調の伝統音楽が持つ本来の調子というものも、けして軽んじられるものではありません。正調も、アレンジ風も、『オバQ音頭』や『ダンシング・ヒーロー』も、平等に共有される多様性。これこそが盆踊りの強さです。派手なフェスや有名な祭りイベントでない、ささやかな地元の盆踊りに、ぜひあらゆる人が参加してほしいと願います。

    0
    2026年08月31日
  • 盆踊りの戦後史 ――「ふるさと」の喪失と創造

    Posted by ブクログ

    戦時中やコロナ禍で、
    途絶えたこともある盆踊りの興亡が読めておもしろかった。
    東日本大震災後の復活や、
    地域おこしとして、
    盆踊りが果たしてきた役割が読める。
    盆踊りの音楽が聞こえてくると、
    どこかノスタルジーな気持ちになるし、
    できることならなくならないで欲しいと思うが、
    盆踊りがなくなっていく地域があれば、
    ボン・ジョビで盆踊りなんてニュース見ると、
    伝統に加えた新たな盆踊りが産まれてきて、
    おもしろいなと思った。
    北海道の盆踊りは、
    もともとは、
    炭坑節の「べっちょ踊り」が元になっているらしい。
    炭坑にちなんだ卑猥な歌詞で、
    「べっちょ」とは〇〇〇の意味らしい。
    卑猥な盆唄が、健全化のプロセスを経て、
    現在の北海盆唄になったそうだ。
    せっかくなので、
    卑猥な部分も、
    伝統として受け止めたいと思い、
    べっちょ踊りの卑猥な動画や歌詞がないか
    ネットで検索してみるが見つからない。
    何か規制がかかっているのだろうか。
    参考文献には、
    「盆踊り、乱交の民俗学」という本も紹介されていて、
    ぜひこちらも読んでみたい。

    0
    2026年08月10日
  • 南洋のソングライン 幻の屋久島古謡を追って

    Posted by ブクログ

    屋久島の古い民謡である「まつばんだ」の謎を追う、地域と風土をテーマとする文筆家の大石始氏の著者。屋久島旅行中に読み進めたことも相まって作品への没入感が凄まじかった。

    「温故知新」と感想を一言で片付けてしまうと安っぽく聞こえてしまうが、屋久島に伝わる古謡の源流を辿ることによって見えてくる過去・現在・そして未来。

    同氏の他の著書も読んでみたくなりました。

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    2025年11月09日
  • 異界にふれる ニッポンの祭り紀行

    Posted by ブクログ

    日本全国各地のちょっと変わった祭りを紹介♪
    祭りの由来や見どころ等も紹介されていて参考になりました!

    0
    2024年06月23日
  • 奥東京人に会いに行く

    Posted by ブクログ

    奥多摩、浅草、佃島、羽田、大島、青島と、東京の果ての日常生活と伝承を知ることができる。学術的でなく、かといってエッセイでないので、奥東京を知りたいというニーズは満たされた。
    旅をしたくなる本。

    0
    2020年01月29日

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