作品一覧

  • 隣のずこずこ(新潮文庫)
    4.1
    1巻693円 (税込)
    「村を壊します。あなたたちは丸呑みです。ごめんね」二足歩行の巨大な狸とともにやってきたあかりさんはそう告げた。村を焼き、村人を呑み込む〈権三郎狸〉の伝説は、古くからこの地に語り継がれている。あれはただの昔話ではなかったのか。中学3年生の住谷はじめは、戸惑いながらも抗おうとするが――。恩田陸、萩尾望都、森見登美彦が絶賛した、日本ファンタジーノベル大賞2017受賞作!(解説・森見登美彦)
  • 隣のずこずこ(新潮文庫)

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    全員狸に丸呑みにされて滅びることが決まった村の、最後の一ヶ月。ある意味終末もの?
    狸の怪異自体よりも、終わりを突きつけられて静かに呑気に狂っていく村人たちの様子が怖かった。
    敢えて余白を残した終わり方が印象的で他の読者とあれこれ語りたくなる!

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    2024年10月29日
  • 隣のずこずこ(新潮文庫)

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    自身の身の丈では思いの全ては叶えることが出来ない、抗うことの出来ない運命。日々の生活の中で感じることでもある話であり、長くを見れば人の一生も同じようなものだと思う。この幸せが未来永劫に続けば良いと思う時があるがそれは叶わない話。
    ファンタジーであり、ホラーであり、シュールであり、ユーモアでもあり、登場人物は、立場・環境の違いがあり、さまざまな思いや考えから色々な行動を起こすため、それぞれに妙な人間味を感じた。
    読む人によって、様々な捉え方、感じ方が出来そうな話だ。私は切ない気持ちになってしまったので次は明るい気持ちになる小説を読もうと思ったが笑、読み終えて、一日一日を大切にして、前を向いて、

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    2024年08月11日
  • 隣のずこずこ(新潮文庫)

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    2、3回読んだけど何度読んでも面白い。終わりに向かって、村人それぞれがいろんなふうに壊れていくのが面白い。終わり方が、そんなにハッピーじゃないのもいい。

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    2024年03月10日
  • 隣のずこずこ(新潮文庫)

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    引き込まれる設定と巧みな文体に魅了されてぐんぐん読み進めてしまった。面白い。
    権三郎狸の出現によって、破滅の運命から逃れようとする人、抗おうとする人、受け入れる人、ベクトルは違えど着実に変化していく村の人々と、それでもどこかに漂う日常の雰囲気の間にギャップがあり、それによって物語がより一層深みを増している。「全てを諦めきった人が醸し出す静かな絶望」という感じ。それを中学三年生の少女の目線から描ききった作者の発想力、観察力、表現力は素晴らしいと思う。新潮文庫の解説は森見登美彦氏だが、森見の作品が好きな人には特におすすめです。

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    2023年02月12日
  • 隣のずこずこ(新潮文庫)

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    物語の端々で、想像が膨らむ。
    「この後って、」「この言葉って…」と読む人によって色んなお話が出来上がりそうです。
    終わりに向けて、どんどん加速していくお話でした。

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    2021年02月06日

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