作品一覧

  • グッバイ、レニングラード ソ連邦崩壊から25年後の再訪
    3.7
    五木寛之、藤原正彦氏激賞、期待の新鋭! 十歳のときにみた崩壊直前のソ連邦。 四半世紀後の再訪、ロシアは変わったのか。 その歴史の光と影を綴った渾身のルポルタージュ。 1991年夏、10歳の私はモスクワにいた。 帰国直後、ソビエト連邦崩壊。 2016年、トランプ大統領誕生の当日、私はふたたびロシアに向かっていた。 戦時中、ナチスドイツによって完全包囲され、100万人もの市民が餓死・凍死した ロシア第二の都市・サンクトペテルブルクで誕生したある曲の軌跡を探るために。 ――ショスタコーヴィチ作曲『交響曲第七番』、またの名を『レニングラード』。 ソ連邦崩壊後のロシアは変わったのか。 そもそもロシア革命とは何だったのか。 それぞれの夢と理想、そして現実を伝える渾身のノンフィクション!

ユーザーレビュー

  • グッバイ、レニングラード ソ連邦崩壊から25年後の再訪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    【散って,崩れて,追いかけて】ナチス・ドイツによるレニングラード包囲の中で生まれたショスタコーヴィッチの交響曲第7番。ソ連の崩壊直前に子ども特派員として同国を訪れた著者は,その成立に迫る番組の取材でロシアを再度訪れるのであるが......。今はなきソ連と今日のロシアをつなぐ線を紡いだエッセイです。著者は,ライター兼出版プロデューサーとして活躍する小林文乃。


    事実の羅列としてのソ連・ロシアの歴史ではなく,物語としての歴史を透徹することに成功している作品。なかなか外部からは覗き知り得ない国民的記憶の底を浚ったエッセイとして見事な一冊だと思います。過去と現在が見えないところでつながっている感覚を

    0
    2018年04月25日
  • グッバイ、レニングラード ソ連邦崩壊から25年後の再訪

    Posted by ブクログ

    10歳の時に子供特派員でソ連を訪れた著者が25年の時を経てロシア・サンクトペテルブルクを再訪する。
    再訪の主な目的はショスタコーヴィッチの交響曲第7番の軌跡を探るため。
    私は、彼女がソ連を訪れるよりはるか以前の1977年に彼の地を訪れたことがあるが、レニングラードに、そしてショスタコーヴィッチの作品に、このような背景があることを全然知らなかった。恥ずかしい…。
    機会があればもう一度行って、自分の目でも確かめたいと思った。

    0
    2018年06月21日
  • グッバイ、レニングラード ソ連邦崩壊から25年後の再訪

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     著者は言う;
    「偶然にも私は、崩壊間際のソ連を体験した、恐らく最後の日本人のひとりとなったのだ。」

     それなら、私は、
    「偶然にも、崩壊直後のソ連を体験した、恐らく最初の日本人のひとりとなったのだ。」
     と言える。

     1991年8月のソ連邦崩壊のクーデター。
     その時、自分は、いよいよ9月からのレニングラード入りに向けて、荷物の発送も終えスタンバッテいた時だった。なにもかもが懐かしい感じがする。

     当時(1991年)、メディアの企画でゴルバチョフ時代のソ連を体験した少女(当時11歳)が、改めて2016年11月にロシアを訪問するレポルタージュだ。現在と過去(25年以上前)の想い出との対比

    0
    2018年04月18日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!