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禿・ささらの視点から描かれる、破天荒でムチャクチャな我が道を行く花魁・和泉。
客である男に暴言・乱暴・言いたいことをハッキリ言う気の強いいじわる姐さんかと思いきや、そろばんや金利など金関係の計算に長けており、ささらにも芸事より金のことばかり教え込む始末。だがそれは、所詮客の懐次第で身を滅ぼしがちな女郎人生を、少しでもむしり取られないための教育であり、ささらへの親心でもある。
自分の姉女郎が産み、武家に引き取られた若君に将来ささらを身請けするよう勧めたり、己を慕った老齢の坊主に餞別に小袖を贈ったり。破天荒な花魁に見えてかなりのやり手であり、思いやりの深い女である。
遊郭ならでは -
Posted by ブクログ
ただ単に 気の狂ったやうな歴史考証だけがあるんでなくて、禿の 額がよいのだよ額が!!から遊女のおねいさん、お久米ババアに、ほかの皆さんが、人間として描いてある。
なので、結構面白い。
カタカナ用語とかが出てきても、違和感がないのは『風雲児たち』でもさうだけど、そんな感じ。
ハレー彗星 ああ 霊魂がどうたらとしてのハレー彗星 結構よい。
そんでもって、和泉さんが、 公方様(綱吉公)を、ぶっ殺す計画を立てて、実行するわけか。あぁ。
他でも指摘されてゐるが、平和が続くと、戦時よりも自殺者が増える謎現象がある。さう言ふ関係を、かうやって描くのはいい感じの筈。