もりもと崇のレビュー一覧

  • 難波鉦異本 上

    面白い

    禿・ささらの視点から描かれる、破天荒でムチャクチャな我が道を行く花魁・和泉。

    客である男に暴言・乱暴・言いたいことをハッキリ言う気の強いいじわる姐さんかと思いきや、そろばんや金利など金関係の計算に長けており、ささらにも芸事より金のことばかり教え込む始末。だがそれは、所詮客の懐次第で身を滅ぼしが...続きを読む
  • 難波鉦異本 下
    ただ単に 気の狂ったやうな歴史考証だけがあるんでなくて、禿の 額がよいのだよ額が!!から遊女のおねいさん、お久米ババアに、ほかの皆さんが、人間として描いてある。
     なので、結構面白い。
     カタカナ用語とかが出てきても、違和感がないのは『風雲児たち』でもさうだけど、そんな感じ。
     ハレー彗星 ああ 霊...続きを読む
  • 難波鉦異本 上
    一六八〇年に刊行された大阪新町遊廓の遊女評判記『色道諸分 難波鉦』を底本とした漫画です。虚実織り交ぜて描かれた遊女の世界に、夢中になりました。京都・島原、江戸・吉原(新吉原)とも異なる、独特の立地と空気と遊び方。場所柄・職業柄、エロ描写も登場しますが、そちらよりむしろ、文化への興味を刺激されました。...続きを読む
  • 難波鉦異本 中
    後の花魁道中「揚屋入り」の足の踏み出し方、亥子祭、病にかかった遊女、お客の条件とは……文化がわかる、厳しさが伝わる中巻、という感じです。第十一話 敗者の町 の重みたるや。著者と木越治 金沢大学文学部教授・近世文学研究家の対談、必読です。
  • 難波鉦異本 下
    既刊未収録分も掲載した、完全版といえる上中下の最終巻。心中、仇討ち、江戸と大阪の武士比率、遣手婆、先物買い、幽霊の通念……大阪文化の教科書のよう。これぞ天下の台所。本作を読んで、大阪新町にタイムスリップいたしましょうぞ。
  • 難波鉦異本 下
     やっとラストまで読めましたな。
     下巻の影の主役は、一番始めから登場していたのに今まで名前も出なかった遣手のお久米さんです。
     彼女の波瀾万丈の人生をご堪能あれ!
  • 難波鉦異本 上
    「難波鉦異本」ついに念願の完全版!!
     この日を首長竜になって待ってました!
     おまけに単行本初収録作品やら対談やら収録されていて、ファンも大満足!の内容なのですが、‥‥もそっと装丁は何とかならんかったんだろうか?
     ちょっとレジに持って行き難いです。前の方が良かった。
  • 難波鉦異本 中
     そんなわけで、待望の完全版だ!
     前回の単行本に未収録だった悩める和泉姐さんの話や番外編も入っていて、満足満足!
     しかし、もそっとレジに持って行きやすい装丁には出来んかったのだろうか?
  • 難波鉦異本 上

    勉強になる

    絵はちょっと特殊wですが、とても面白かったです。
    よくある吉原ものとは違い、勉強になる部分もたくさんありました。
    当時の様子を知りたい人におすすめです。
  • 難波鉦異本 中

    大阪

    大阪遊郭もの。
    大阪が舞台のお話はあまり見ないですよね。
    こちらは元禄時代とおいうことで少し時代も古いのですが、当時の風俗が良くわかって面白いです。
  • 難波鉦異本 上
     大坂新町 作者が「資料の圧倒的な少なさ」で選んだ大坂の遊郭。他の遊郭と違ひ、遊女がいろいろでお外へ行ける、てふかすごいところにあったので美人のおねいさんを一般庶民が冷やかしに、江戸や他のと違って比較的容易に、できたとか。
     さう言ふ、一応きちんと地獄で、ちゃんとしたサーヴァイヴをしないと普通に死ぬ...続きを読む
  • 難波鉦異本 中
     ちんぽちんぽ。

     文化資本のある無学な人が、しゃれた真似をさらすといふアクロバティックなものが出る。はー。

     和泉さんとささらどんはホモサピの娘さんなんで、そら風邪ひいたり、アレしたりするわなぁ。の辺がなんか生々しい。

     普通にアナクロニスムを犯してゐる(前の巻所収のある話では「蝦夷にメル友...続きを読む
  • 難波鉦異本 下

    コミカルで

    ナニワ廓もの。
    一般的に想像する廓ものとは髪型なども違うのですがコミカルでとても面白かったです。
    ちょっとじゃりン子チエテイストも入っているというかw
    でもこの時代の風俗がよくわかります。
  • 難波鉦異本 下
    大柄で金にうるさくクールで強い大坂・新町の遊女和泉の身辺どたばたを禿を狂言回しに描く。
    すごい表紙だし絵柄はヘタウマで洗練されてるとは言いがたいんだけど引き込まれてしまった。
  • 難波鉦異本 下
     いやはや、おもしろうございました。
     大阪新町の遊郭を舞台にした、天神(遊女)和泉とその禿・ささらを中心とした物語。
     一瞬、杉浦日向子を彷彿させるが、いささかギャグが効いている。
     しかし、決して悪ふざけが過ぎている訳ではなく、楽しめる。
     それに、かなり当時のことを調べて書いているということが...続きを読む