大島寿美子の作品一覧
「大島寿美子」の「がんの「語り」」「〈聞き書き〉新しい家族のカタチ 子どもを迎える/育てる女性カップルたち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
『指示が入らない、拒否がある』
という、現場ではあるあるの言葉。ギクっとした。本当に日常的に使っていた言葉だから。
『目の前の現実に妥協し、諦め、時に投げやりになっていないか?』
その通りです。なんだかもやっと感じていた違和感も、日常のことになるとやがて当たり前の背景になった。
『攻撃的な認知症の患者さんなどいない。。彼らはただ私たちが彼らを理解していないために行なっている振る舞いから自分を守ろうとしているだけなのだ。あれは防御である。』
『"ここで私たちが考えなければいけないのは何かということを考える"』
*****
日々のケアの中で疑問に思ったことについて考えることを、とっくのとうに辞めてしまった。もしくは、引っかかりを感じつつも、必要性で正当化していた。そして、「すみません、ごめんね」と言いながら、患者さんの尊厳を奪い、精神・身体に暴力的な行為をしていたのかもしれない。ゾッとする。
そして思っても見なかったが、ユマニチュードは育児にも当てはまる。いくつか成人とは異なる点があると思うが、日常的に手首を掴み、拒否できない子どもに対して強制的ケアをしている。やり方や言い方はごまんとあるのに、考えることをやめて、より効率の良い方法を当たり前に行っていたり、言葉での語りかけ、アイコンタクトなんて省略しまくっている。
ケアエクスチェンジャーとして、もう一度自分の言葉かけを振り返ってみよう。すぐに正解が分からなくても、人間とは何か、立ち止まって考えてみよう。悩んで、困って、相談してみよう。
Posted by ブクログ
【ともに生きるもの】
がん、死因で上位、誰もが恐れる病気かもしれない。
実名で、寛解した人達、常に転移の可能性がある人達が、どのように折り合いをつけて暮らしているかが書かれている。
末尾の座談会で、実名だからこそ責任もって伝えるとある。その通りであり、さらに重要なことは「ともに生きる」ことができていることである。
がんと「闘病」する人はがんとともに生きないばかりか、自分自身も否定してしまうのではないだろうか。自分と病気を受け容れられないことが一番の苦しみだろう。
他人の責任にしようとする人はさらに悪い。この書では他人のせいにすることなく、周囲の支援に感謝している。だからこそ生きられるのではないか。
生きづらさ、活き辛さがあるという点では、難病や障がいがある人達と近い。この本で講演で理解者が増えて、がんとともに生きることが理解さえあれば苦ではないと思えるようになる日が遠くないでしょう。