スティーヴン・ミルハウザーの作品一覧
「スティーヴン・ミルハウザー」の「エドウィン・マルハウス」「ナイフ投げ師」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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小説・文芸
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Posted by ブクログ
誰かの人生に、どこかの社会に、ふと立ち現れる蠱惑的で異質なもの。それは時に熱狂を、時に不安をまきおこしながら、人々の心を侵食していく。
というふうに読んだが、まずこの短編集そのものがとびきり異質である。なんというか、物語世界に入るというより、このような虚構の世界を作り出した情熱と技の方に驚嘆してしまうのだ。もちろんどんな物語も多かれ少なかれ虚構の世界であるわけだが、それでもそこには「本当のこととして読む」という約束事があるように思う。ここにはそんな約束事は存在しない。それどころか「書かれていることはすべて絵空事であり、そのことは書き手も読み手も百も承知」という風情が色濃く漂っている。
この感じは「架空の街の詳細な地図」や「存在しない植物の図鑑」によく似ている。つまりこれらの作品は本当は「物語」でも「小説」でもないのではないか。「架空の歴史」「架空の年代記」とでもいうべきものではないか。そう思うと実にしっくり来る。
が、ではそれは結局物語とは違うのか、と言われると今のところ答えが出ない。なんだか、大変な作品に出会ってしまった。
Posted by ブクログ
描写力がすごい。キャッチャー・イン・ザ・ライみたいな多くの人がぶち当たるある時期の感情のもつれとかとは違ってターニングポイントにすらならずに忘れ去られた子供時代をよくあそこまで表現できるなと思った。
----ここからネタバレ----
エドウィンが撃つフリして目を開けたことによって安堵するよりも伝記を書くためのプロットを完成させることを厭わなかったジェフかなりやばい
あと表向きには多くの人が忘れ去ってしまった子供時代の感性を忘れることなく保ち続けたエドウィンの人生と作品話なんだろうけど、ジェフがそこから外れることを許さなかったという感じがするんだよなぁ
ローズ・ドーンやアーノルドからの影響を危惧してたり、恋に落ちたとなれば相手が誰かと気にしたり…
ジェフが、エドウィンがこの世を去ったあとも揶揄われ続けてるような気がするの、自分が書いた伝記をエドウィンにほらみろって見せられないからじゃないのか
途中途中に出てきたエドウィンが伝記を嘲笑する描写に本人の前じゃなくて作品のなかで反論してたからずっとモヤってるんやろ?