「人を喜ばせる仕事」の代表格である、「お笑い」の申し子の明石家さんま氏と、
吉本に作業スタッフで入社して、それまでの人生で何もいいことがなかったジミー氏との、情にあふれる物語になっています。15分ぐらい読むたびに、ツッコミとオチがあり、そして、含蓄のある言葉を、サラッと、さんま氏が言う構成になってい
...続きを読むます。軽いドキュメンタリーを見ているような錯覚に陥ります(編集がうまい)。
自分を気にかけてくれる人がいるだけで、人は救われる。
ジミー氏にとって、さんま氏は、救世主で、神様みたいな存在なんだなと改めて思いました。さんま氏は、人の個性を見つけて、それを視聴者にわかりやすく伝える天才だと思いますが、ジミー氏に限っては、才能を守ってやろうという意志が非常に強い気がしました。
芸能界という、(作られた)個性をお金に換えるという市場の中で、
ジミー氏のあまりに純粋かつ無謀な行動は、非常に笑えますが、
やはり、支える人あってこそだなと思います。
最近の社会の風潮としては、法や社会倫理に照らして、
逸脱したものを徹底的に叩く感じの社会になっています。
ジミー氏も、現在の時代に「同じようなこと」をしたら、
即潰されていると思います。
この本は、人の個性をどう生かすか、そして、守るかということは、
さりげなく教えてくれます。良い本だなと思います。