日本人が多い組織には、衰退惹起サイクルが駆動しやすい文化的な癖があると考えられる。
したがって、日本企業において経営者が気づかないうちに、衰退惹起サイクルが駆動してしまい、事業環境に変化が生じるまで気がつかないリスクが存在する。
(事業環境が良いときには、このサイクルは逆に効率的でうまく回るので、気
...続きを読むづかない。)
衰退惹起サイクルの駆動を防止するには、
意志決定プロセスにおいて、予定調和性の低い意志決定プロセスとなるように
事実をベースとした議論を尊重する規範が存在し(くさび1)
出世条件において、正論の展開力と実行力を持つ人材が登用されるように、
人事部局の統制によって公正に登用される人事プロセスの構築(くさび2)が必要。
内部からこの衰退惹起サイクルを止めることは難しく、
外部の力を借りることが有効。相互協調的自己感が強いと思われる経営陣に対して、空気を読まずに発言できる人材が適任。オーナー系企業においては、オーナー一本足打法にならないような
腹心をして自社の組織能力を高め、オーナーの関与範囲を限定。
と、難しいことばかりが書いてある。。。
組織や会社がこの衰退惹起サイクルに入っているかを判断するポイントが絞られていて
コンサル的に判断するには面白い観点だと思う。
予定調和的か事実ベースの議論を尊重するのか、視点が自社に向いているのか、競合他社に向いているのか、出世している人材の特徴が、公正なのかどうかを見るなど。
でも、改善するための方策が現場レベルでは不可能。
将来、オーナー系の中小企業を企業診断する際のポイントとして使うとか、
腹心として成長を手助けするとか言うときには役に立つかもしれない。
自分が、オーナー系事業部の組織のなかでの腹心になれると良いが。