エドワード・スノーデンの作品一覧
「エドワード・スノーデン」の「スノーデン 監視大国 日本を語る」「スノーデン 独白 消せない記録」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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Posted by ブクログ
本物のスパイ
現代外交でいまや公然の秘密になっているのは、大使館の現在の機能はスパイ活動のプラットフォームなのだとういことだ。なぜある国が、別の国の国土上に独立主権を持つ物理的な存在を確保すべきかという古くさい説明は、電気通信やジェット旅客機の台頭でもはや完全に古びてしまった。(本書引用)こういう記述を見ると、はやりこの筆者は内部の人なのだなあ、と感じてしまう。現代の本物のスパイが書いた本というだけで、読む価値は大いにある。それにしても、あらゆるデータが政府に筒抜けになってしまう現代の監視社会は、実に恐ろしい。それに実際にかかわっていた人が書いたのが、この本。
Posted by ブクログ
スノーデンさんの告発の内容に似た近い話は、少しずついろいろな人達がいろいろなところで発言はしていたことが多かったはずですが、まとめて公になったことは画期的なこと。
日本の首相まで監視されているとか、公人でも個人でも、権威ある人たちのことでも、監視しようと思えば監視されてしまい、プライバシーや人権や尊厳なんか関係がなく、知ろうと思えば知られてしまう日本人。
スノーデンさんが告発をしてくれたから多くの人たちも知ることができた。
刊行にあたって エドワード・スノーデンからのメッセージ
第一章 米国国家安全保障局による大量監視の実態と日本
エドワード・スノーデン 国谷裕子
第二章 9・11以降の監視強化の動きとACLUの戦い
スティーブン・シャピロ
第三章 日本の監視の現状
出口かおり
第四章 大量監視とプライバシー保護のための仕組み
ジョセフ・ケナタッチ
第五章 デジタル時代の監視とプライバシー
ジョセフ・ケナタッチ スティーブン・シャピロ 井桁大介 出口かおり
あとがき 浮かび上がった情報格差の深い溝
国谷裕子
付録1 スティーブン氏のメッセージ原文
付録2 ジョセフ・ケナタッチ氏の監視システムに対する保護措置に関するスライド資料
Posted by ブクログ
政府で働く人間たちが全体意識として監視という行為を容認しているわけではなく、あまりにも細分化されたタスクにより「罪の意識」がないことが問題でもあると感じた。誰からの、どういう理由で、何のために、という重要な部分が抜けたまま、上位に位置する人間のきまぐれで個人の情報は赤裸々に暴かれてしまう。
このような話になるとよく、「自分にはやましいことがないから問題ない」という人がいる。
しかしスノーデンも記したように「隠すことがないからプライバシーなんか必要ない、不要だと主張するのは、言うことがないから言論の自由なんかどうでもいいというに等しい」ということ。また、今の現在は自由に対して意識していないかもしれないが、知らない間に物言わぬ機械にタグ付けされ、「反社会的人間リスト」のどこかの層に分類され、当局によって好きなタイミングで利用されてしまうかもしれないのだ。知らない誰かか、もしくは自分自身を罪なき罪人に仕立て上げるために。
何の令状もなく個人に承諾もなく個人情報にアクセスできることは、スノーデンの言葉を借りると「道をはずれたことをやったら、きみの私生活をネタにしますよ、という政府の脅しに等しい」のであり、許してはいけないこと。
これを意識して生活するとしないとでは、だいぶ世の中が違って見えてくるだろう。
誰かが(それが見知らぬ第三者でも)、国内で理由もなくプライバシーと人権を侵害された事件があったときに、すぐに気が付くことができるし、微力ながら力になれるかもしれない。
民主主義とは、目を光らせ手を加え続けていかないとあっという間に形骸化していく。それが、市民や国民に課せられた「終わらない仕事」で「終わらせてはいけない仕事」なのだと思う。
Posted by ブクログ
【ぼくの世代がやった作業は諜報作業の再編と改良にとどまらない。諜報とは何なのかを完全に定義し直したのだ。ぼくたちにとって、それは秘密会合だの秘密情報交換場所だのの話ではなく、データについての話なのだった】(文中より引用)
アメリカ諜報界による大量監視について告発し、現在はモスクワで亡命生活を送るエドワード・スノーデン。彼が自らの生い立ちとともに、なぜそのような「謀叛」を起こすに至ったかを振り返った作品です。訳者は、シンクタンク勤務の傍ら翻訳業を営んでいた山形浩生。原題は、『Permanent Record』。
波乱に満ちた半生や内部告発に至る過程の叙述はストーリーとして抜群に興味深いのですが、何より技術の目まぐるしい進歩がインテリジェンス業界にどのような影響を与えたかを考える上で参考になる一冊。特に技術と法律の解離という問題は、諜報に限らずあらゆる分野で生じているんだろうなと感じました。
少々目まいを覚えるほどの使命感(というか気負い?)が伝わってくる文章でした☆5つ
Posted by ブクログ
内部告発者として有名となったスノーデンについて、一人の人間としてのストーリーを伝えている本。いかに自分たちと共通する部分があるか、そしていかに強い信念と勇気、頭脳と愛情を持った人間であるか、ということを印象付ける。
国家が永久に私たちのプライベートな情報までも記録として収集し保管している、この事実への危機感や疑念を、あらためて抱く。本で書かれているように、2013年から法律や人々の意識の点でもよい変化がもたらされている一方で、より専門性を高め複雑化する政治と技術の関係性に、一般市民はどこまで何を知らされて、また何を知る必要があるのか、と不安にもなる。
社会の中でシステムの不全はいたるところで表面化しているけれども、システム全体を見て徹底的にその欠陥を見抜き、改善を求めることは、時間もかかるし、一貫性のある考えと行動がいる。そのシステムなるものが世界でも強大な権力である中で、スノーデンの取った行動とそれを可能とした明晰な知性は、現代に生きる民主主義国の市民としてのモデルでありリーダーであると思った。
★★★★★★★★★★★