作品一覧

  • われらの子ども 米国における機会格差の拡大
    4.2
    1巻4,070円 (税込)
    子どもたちにはもう、平等な成功のチャンスはない! 米国の社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)の衰退を論じ、≪朝日新聞 ゼロ年代の50冊2000~2009≫にも選ばれた『孤独なボウリング』の著者が再び世に問う、アメリカン・ドリームの危機。世代・人種・社会階層の異なる市民へのインタビューと、緻密な統計分析を通して、成功の機会格差の固定化を実証し、未来の世代への警鐘を鳴らす全米ベストセラー。 ==推薦者の言葉==(五十音順) ■古市憲寿氏(社会学者) トランプがアメリカを壊したのではない。アメリカはとっくに壊れていた。本書は、膨大なインタビューをもとに分裂国家アメリカの「絶望」と「希望」を鮮やかに描き出す。 ■ブレイディみかこ氏(英国在住保育士/ライター) チャールズ・ディケンズは小説家として、ロバート・パットナムは社会学者として、貧困と格差の固定が社会的危機の根元にあることを警告している。 ■湯浅誠氏(社会運動家/法政大学教授) 人生のすべてを覆い尽くしてしまう機会格差の加速化する拡大を止めるには?――潤いを失った社会が偽の<救世主(ヒーロー)>に焼き尽くされる前に、私たちはこの感覚を取り戻さなければならない。 ■渡辺靖氏(慶應義塾大学教授) 「私の子ども」から「われらの子ども」への意識転換は可能か。社会関係資本論の第一人者が描く処方箋は日本の未来にとっても極めて有用である。 ※別枠、米国書評抄訳では、フランシス・フクヤマも絶賛。
  • 上昇(アップスウィング) アメリカは再び〈団結〉できるのか
    -
    1巻4,950円 (税込)
    緻密な統計分析とダイナミックな論理展開で米国における格差拡大の背景と社会関係資本〈ソーシャルキャピタル〉の重要性を論じてきたR・D・パットナム。『孤独なボウリング』『われらの子ども』などのベストセラーに次ぐ本書では、米国の過去100年におけるコミュニティ志向の上昇・下降について政治、経済、社会、文化、人種、ジェンダーの各領域から検証。危機的状況にある現在の米国が再び〈上昇〉するためのヒントを探る。

ユーザーレビュー

  • われらの子ども 米国における機会格差の拡大

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    かつてアメリカには「アメリカン・ドリーム」があった。個人の才能と努力で人生は変えられる!夢を掴める!

    しかしそれも今は昔。今や貧しい階級に生まれた子どもにはそんな社会的上昇は望むことができなくなってしまった。それはなぜなのか、今アメリカで何が起きているのかを見ていくのが本書になります。

    そしてこの現在の「悪夢」を見ていくことでかつての「アメリカンドリーム」の背景も見えてくることになります。

    私も「教育」の問題について非常に強い関心があります。最近地元の学校に携わることも増えてきた中でそのことは特に私の中でも大きな問題となっています。子どもたちの教育を考える上でもこの本は重大な問題提起とな

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    2024年08月22日
  • われらの子ども 米国における機会格差の拡大

    Posted by ブクログ

    パットナムは「哲学する民主主義」において、ソーシャルキャピタルの重要性を論じ、「孤独なボーリング」においてソーシャルキャピタルの衰退への懸念と再生への期待を論じていた。
    本書においては、ソーシャルキャピタルの濃淡がもたらす社会階層の格差の拡大を論じている。
    分析の手法は、前著と同じく、個々のストーリーから社会全体の変化を描写し、一般化するという方法であり、それぞれ、家族、学校、コミュニティについて分析されている。
    そして、上層階級と下層階級の家族、学校、コミュニティの機能の差が社会的、経済的格差を招いているとしている。
    特にコミュニティにおいては、かつてあった、メンター機能が失われた、下層から

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    2018年02月12日
  • われらの子ども 米国における機会格差の拡大

    Posted by ブクログ

    『孤独なボウリング』でご近所付き合いやPTA、スポーツ等のインフォーマルな関係性の重要性を見事なまでに定量的な分析と共に示し、社会関係資本という概念を創出したロバート・D・パットナムが次に取り上げたテーマは格差、特に子どもの機会格差である。

    建国以来の”アメリカン・ドリーム”を未だに信奉する人々が多いにも関わらず、明らかにアメリカにおける子どもの機会格差は拡大している。それは両親の貧困が子どもの貧困を再生産するメカニズムになっているということである。その様子を本書では定性と定量の両面から示しており、特に定性面での叙述に本書の特徴が表れている。というのも、本書ではいわゆる社会学のフィールドイン

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    2018年12月31日
  • われらの子ども 米国における機会格差の拡大

    Posted by ブクログ

    高学歴家族と、低学歴家族のインタビューから、現代のアメリカの状況が見えてる。アメリカンドリームはもはや夢のまた夢だということ。
    親の学歴と、家族の周りをささえるサポートの有無が、子供の大学進学に大きく影響を与えることが、実証的に示されている。
    日本でも程度の差はあれ、同じような状況があると思われる。低所得層への経済面、ソフト面での手厚いサポートが必要だ。

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    2018年08月29日
  • われらの子ども 米国における機会格差の拡大

    Posted by ブクログ

     米国における格差の拡大について、膨大な具体的事例をもとに解説している。日本はここまではひどくないものの、同様の傾向があるように思われ、本書が広く読まれると良いと思う。


     神経科学者や発達心理学者が確認した、脳を基盤とした能力の中でもとりわけ重要な集合のことを、彼らは「実行機能」と呼んでいる。それは航空交通管制のような活動であって、集中や、衝動の制御、精神の柔軟性、そして作業記憶に現れている。…
     支援的な養護者のいる通常の環境下では、実行機能はとりわけ三歳から五歳の間に急速に発達する。しかし、その時期に深刻で慢性的なストレスを経験した子どもは…実行機能が傷つく可能性がより高くなる。このこ

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    2021年08月08日

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