作品一覧 2023/09/05更新 海を渡った「ナパーム弾の少女」 戦争と難民の世紀を乗り越えて 試し読み フォロー なぜメリル・ストリープはトランプに噛みつき、オリバー・ストーンは期待するのか ハリウッドからアメリカが見える 試し読み フォロー 「ナパーム弾の少女」五〇年の物語 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 藤えりかの作品をすべて見る
ユーザーレビュー 「ナパーム弾の少女」五〇年の物語 藤えりか ベトナム人には数多く接してきたけれど、ベトナム戦争についてもベトナムの政治についても正直よく知らない。 それでも、一人の女性の生き様として読み応えがあり、こういう本を同世代の日本人女性が書いたことに敬服。 いろいろ考えさせられたが、特に感じたこと。 1.キム・フックさんの強さ 2.戦争を報道する...続きを読むということ 2については、読みながら今のウクライナからの報道と重なった。 Posted by ブクログ 「ナパーム弾の少女」五〇年の物語 藤えりか キム・フックさんのベトナム戦争 少女が裸で逃げる写真、これは見たことがあるそう思って読み始めたが、全く理解していたものが違うものであった。 戦争と言う殺人と、国と政治、浅いものではあるがすっかり引き込まれて考えさせられた一冊だった。 そもそも裸で逃げる少女ではなかった ナパーム弾で一瞬にして着てい...続きを読むた衣服が溶かされどうしていいかと彷徨う少女なのだと知った。 もちろん逃げているとも言えるが、取るもの取らず逃げていると思っていたのでそうではないと知り ナパーム弾って…と恐ろしさについて知った。 溶かされた衣服が皮膚も蝕むのは言うまでもない。 身体の多くの皮膚に火傷を負い、彼女の運命が幾つもの出来事で救済に向かっていくストーリーとも言える出来事があった。 火傷にも思い違いがあった。 表面の皮膚だけでなく神経も巻き込んで皮膚が引っ張られ巻き込まれるから、表面が落ち着いても痛みは続いていくというのだ。 たまたま神経の病に罹りこれからも療養する必要がある私は、神経を巻き込む痛みというのはとても理解できるものだった。 日本は現在は国の政治も安定していて、政治的な制約や搾取制限と言ったことはなく恵まれているのだろう。 知らぬ国へ行かねばならない人の気持ち、宗教の壁と言葉の壁、想像に難いものである。 キムさんの人柄もあって沢山の扉が開いたとも言えるが、「 I forgive, but I don’t forget 許すけれども忘れない」とスピーチしたと言う言葉が彼女の全てなのだと感銘を受けた。 戦争のない世界であります様にと願いを込め、たくさんの人に読んで欲しい本だ。 Posted by ブクログ 「ナパーム弾の少女」五〇年の物語 藤えりか 子供が「爆弾におびえなくてすむ」と喜ぶ姿の悲しさ。命に価値をつける大人の愚かさ。国に翻弄される人々の苦難。国民を守ってくれない国、政府。助けを呼べぬ状況で何とか「自由」を求める姿に、感動したと同時に、こんなことは地球上のどこでも起こってはいけないと思った。今も起こっている差別、戦争、難民etc。起こ...続きを読むらない、起こさせない体制を作らなければならない。他人事だと思っていてはまた繰りかえす。歴史は繰り返さないために学んでいるのに、何も、何も進歩していない私達に腹が立つ、悲しい、恥ずかしい。今、すべての人に読んでほしいと思う。 Posted by ブクログ 「ナパーム弾の少女」五〇年の物語 藤えりか 1972年6月8日。ベトナム南部の農村でのナパーム弾による爆撃。火傷をおい逃げ惑う少女の写真はピューリッツァー賞を受賞する。「ナパーム弾の小説」とカメラマン達のその後の50年を、追った力作ノンフィクション。 少女の名はファン・ティ・キム・フック。全身に大火傷を負いながら奇跡的に生き長らえる。しかし...続きを読む続く傷痕の痛みと政府のプロパガンダに利用され監視される生活。 ベトナム戦争後の政府の混迷に奔走されながら逞しく生きるキム・フックとあの写真を通じたカメラマン、医師らとの出会いと絆。 ベトナム戦争の集結を早めたとも言われる一枚写真を通じた大河ドラマ的なノンフィクション。 Posted by ブクログ 「ナパーム弾の少女」五〇年の物語 藤えりか 戦争の悲惨さもさることながら,キム・フックの歩んだ道の険しさ,彼女の想像を絶する苦悩と勇気と,底知れぬパワーに感銘を受けた. 『あの写真』の真実と,その後のもっともっとリアルな現実と…こう言う時代にあって,読まねばならない一冊として吸い寄せられる様に手に取ったのは,やっぱり正解だった. Posted by ブクログ 藤えりかのレビューをもっと見る