江戸博で「明治のこころ展」を見てきた勢いでこの本を読みました。私は昭和25年生まれですが、「明治のこころ展」に展示してある家財道具や写真にある人々の様子は、私が子供のころ(昭和30年代)にも残っていたもので、なんだかとてもなつかしかったです。高度成長期までは実は江戸~明治が残っていたのですね。
「日
...続きを読む本その日その日」でモースが日本や日本人のことをとてもよく書いてくれていますが、きっとモースその人がとても愛情を持って日本や日本人に接したので、当時の人々もモースに丁寧に接したのではないかと思います。
モースが日本人の美点として書いてあったもののうち、今では少なくなってしまったもの、なくなってしまったものも多くて、少し悲しかったですが、坂口安吾の「堕落論」で言っていた(うろおぼえですが)、時代や状況がどんなに変わってしまっていても、私達が日本人である限り、日本(のよいところやDNAみたいなもの)を見失うことはない、という言葉を信じたいと思いました。