作品一覧

  • 「異形」の古墳 朝鮮半島の前方後円墳
    値引きあり

    「異形」の古墳 朝鮮半島の前方後円墳

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻990円 (税込)
    前方後円墳は日本列島独特の墳墓であるといわれてきた。築かれた地域は、ヤマト政権が支配する範囲とおおむね一致すると考えられてきたのに、なぜ、それらが朝鮮半島西南部の栄山江流域にまで広がっているのか。この地域はヤマト政権の支配下にあったのか。倭の一部だったのか……。朝鮮半島に残るすべての「異形」の前方後円墳を探訪。これまでの通説をめぐる現状と課題を見直し、永年問われ続けてきた古代史の深遠な謎に迫る。
  • 海の向こうから見た倭国

    海の向こうから見た倭国

    ビジネス・実用

    4.0
    1巻968円 (税込)
    倭も百済、新羅、加耶などの朝鮮半島の国々の歴史も従来は、すでに国が存在することを前提として語られてきました。しかし近年の日韓両国の考古学の進展により、事実はそれよりも複雑だったことが明らかになってきました。交易の主役は「中央」ではなく様々な地方の勢力だったのです。倭一国だけを見ていては見えないことが、朝鮮半島という外部の目から見えてくる。歴史研究の醍醐味を味わうことのできる1冊です。
  • 渡来人とは誰か ――海を行き交う考古学

    渡来人とは誰か ――海を行き交う考古学

    ビジネス・実用

    3.0
    1巻1,287円 (税込)
    今から1600年ほど前、倭の王権と各地の有力者は、競い合いながら朝鮮半島と交渉を重ね、みずからの治める地に渡来人を招き寄せていた。海を越えて倭にたどりついた渡来人は、訪れた地で地元の民と共生しながら、乗馬の風習、鉄器や須恵器の生産、漢字の使用など、多様な技術と文化を伝えた。一方、朝鮮半島に渡った倭人もおり、そこに定住するなど盛んな交流がなされていた。こうした渡来人の姿から、古代の相互交流の実像にせまる。

ユーザーレビュー

  • 海の向こうから見た倭国

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    本書は、日本列島と朝鮮半島を海で結ばれた一つの「環海地域」と捉え、双方の遺跡や古墳から多方向的な交渉の実態を解明する。本書の特色は、古墳を「履歴書」として読み、被葬者の行動範囲や職業(海民、技術者、外交官)をプロファイリングする手法で、キャラクターのバックボーン作成に非常に役立つ点にある。

    「任那支配」論の克服が主要論点の一つ。四世紀後半からの「朝鮮出兵」や「支配」は、記録者の政治的思惑による誇張や創作であり、実態は双方向的で友好的な「交渉」の積み重ねであったとする。

    環海地域のネットワークも重要な論点。日朝の沿岸・島々に住む海民(海村)が航海技術を武器にネットワークを形成し、王権間の外交もこの日常的なルートに依存していたと論じる。

    地域社会の主体的な交渉については、倭王権が外交を独占していたわけではなく、北部九州や吉備といった地域社会も、独自に半島の諸勢力と直接交渉を行っていたとする。

    前方後円墳の多義性については、栄山江流域の前方後円墳は、倭への服属ではなく、百済の圧力に抗して「倭との繋がり」を誇示し、自律性を維持しようとした地域集団の戦略的モニュメントであるとする。

    天智期関連では、白村江について、四世紀後半に始まる百済―倭の軍事同盟の破綻と最終局面であり、これによる「国際的孤立の危機」が天智朝の構造変革を促したとする。白村江に至る百済との同盟の歴史的背景と、なぜ倭国がそこまで百済に肩入れしたのかの「動機」が理解できる。

    講談社現代新書で、専門用語も丁寧な解説があり、非常に読みやすい。朝鮮半島から倭国を「逆さに」見ることで、支配・被支配の関係ではない、したたかな交渉者たちの姿を描く。甲冑を威信財(見せびらかす品)として扱う感覚や、海を道路のように使う海民の視点など、古代の空気感を生々しくキャッチできる一冊。

    0
    2025年12月29日
  • 海の向こうから見た倭国

    Posted by ブクログ

    3世紀から6世紀の倭と朝鮮半島の関係を朝鮮の視点から、日韓の考古学上の成果をふんだんに活用して分析している。特に、朝鮮半島側の古墳の状況や研究者の視点を紹介してくれているのが新鮮。

    これによると、「倭という一つの強大国があって中央集権的に朝鮮半島と対峙していた」というステレオタイプの世界観では全く不十分であることがわかる。特に、時代が遡れば遡るほど、朝鮮半島(新羅、伽耶地域、百済、栄山江地域)と倭(九州北部、吉備、大和)が輻輳的に関係を築いていた。

    時代が5世紀に下ると、朝鮮半島側は高句麗の南下に対して百済や新羅が周辺を統合しつつ、倭と友好関係を結ぶことを思考し、倭も先進技術の取り込みのため、関係を構築していく中で、吉備や九州を統合した形で倭王権が交易を独占する形になってきたというもの。また、今と比べて国の概念も曖昧だったのだろうが、筆者は後書きにおいて以下のとおり指摘する。

    ・古墳時代(3世紀後半〜6世紀前半)の倭では、倭王権を核としながらそれぞれの地域社会も拠点となる、錯綜した可変的なネットワークが広がっていた。それは、朝鮮半島(少なくとも中南部)にまでのびていて、そこでも同じようなネットワークが広がっていた。その環海地域を取り巻くネットワークを活用しながら、倭王権と地域社会は時には協調して時には競合して、朝鮮半島のさまざまな社会と政治経済的な交渉を重ねた。

     ↑の好例が6世紀前半の磐井の乱であろう。筆者は、倭王権が北部九州の港を直轄化するとともに、新羅の圧迫を受ける伽耶を助けようとしたことに対し、新羅は磐井に賂を送って倭を牽制させ、磐井も港の直轄化に反応して倭を見限ったと見ている。まさにこのような『錯綜して可変的な』ネットワークが、(今のような厳密な国境意識なしに)日本でも朝鮮でも広がっていたということであろう。

    古墳の考古学的な解説の部分を読むのがやや苦痛だったが、全体として極めて説得的な本だった。

    0
    2022年10月09日
  • 「異形」の古墳 朝鮮半島の前方後円墳

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    朝鮮半島にも前方後円墳があった!異形の古墳を現地で調査し、その誕生と発展の歴史を推理する。そこに流れる日韓の交流への願いに胸を打たれる。

    0
    2020年08月05日
  • 海の向こうから見た倭国

    Posted by ブクログ

    3世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島と倭との間でどのような交渉があったのかについての研究をまとめた本。
    高句麗、新羅、加耶、百済、栄山江流域といった社会が割拠する中で、それぞれの対外戦略として倭との通行があった。
    倭は倭で様々な地域集団が存在し、吉備の反乱や磐井の乱といった、倭王権が外交権を接収するにあたって生起した戦いもあった。
    古代の歴史はよくわかっていない分ロマンもあるし興味をそそる。新羅が倭の出兵を抑えるために…という件とか。

    0
    2018年11月27日
  • 海の向こうから見た倭国

    Posted by ブクログ

    三世紀後半から六世紀前半の期間、朝鮮半島の国々、百済、加耶、新羅、金官などと倭の国々との交流を見る。倭も大和政権だけでなく、吉備、磐井、九州などの地方勢力との交流もあり、朝鮮半島の国々は北からの高句麗の攻勢に対抗する意味もあって、倭との交流を求めたようだ。

    0
    2018年10月19日

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