作品一覧

  • 奇跡の醤(ひしお)――陸前高田の老舗醤油蔵 八木澤商店 再生の物語
    4.7
    東日本大震災の津波で、壊滅的な被害を受けた岩手県陸前高田市。そこで、文化4年(1807年)から続く老舗醤油蔵・八木澤商店は、200年以上の歴史を持つ土蔵や杉桶、そして醤油屋の命である「もろみ」を津波で失った。誰もが「終わった」と思ったが、九代目の河野通洋は震災から5日目にして「必ず再建する」と社員を前に約束する。醤油をもう一度つくれる日を夢見て、必死に再建を目指す社員たち。そんな中、伝統の醤油復活のために不可欠なもろみが思いがけないところで見つかるが、それは彼らが直面する困難の序章に過ぎなかった……。河野をはじめ、八木澤商店の社員たち、そして陸前高田の人々の5年間の苦闘を、緻密な取材で描くノンフィクション。
  • 巨大おけを絶やすな! 日本の食文化を未来へつなぐ
    4.3
    しょうゆ,みそ,酒など,日本の伝統調味料づくりに欠かせない巨大な木おけ.日本固有のこの巨大おけを,つくれる職人がいなくなる! 「しょうゆ屋が,おけつくったら,おもろいやん!」――立ち上がったのは小豆島のしょうゆ蔵.最後の職人に弟子入りし,次々に降りかかる困難を乗り越えて,おけづくりの輪を全国に広げた奇跡の奮闘記.

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ユーザーレビュー

  • 巨大おけを絶やすな! 日本の食文化を未来へつなぐ

    Posted by ブクログ

     巨大おけを絶やすな!
     木桶の寿命は100~150年。現在桶屋さんは次々に廃業し、桶が壊れても新しく新調できなくなりつつある。その状況に危機感を覚え、小豆島の醤油蔵「ヤマロク醤油」の山本さんは木桶を自ら作る事を決意する。
     木桶は作るのには非常に高い技術が必要で、その技術の伝承ができないのは日本の伝統にとって、大きな痛手であると本書を読んで感じた。
     木桶の技術が良く分かり、木桶の良さが良く分かり、そしてヤマロク醤油さんはじめ、木桶で酒や味噌を作り続けようとしている人々の思いがとても伝わってきた。

    0
    2023年10月01日
  • 巨大おけを絶やすな! 日本の食文化を未来へつなぐ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     日本農業新聞の書評を見て購入した。
     ひとりがやる気になって、3人の活動になり、すたれそう(すたれる予定?)だった技術をつないで上向きに回復させていった(現在も進行中)という実話が描かれていた。おけでつくる醤油を味わってみたくなった。
     元気が出る内容だった。

    0
    2023年05月17日
  • 巨大おけを絶やすな! 日本の食文化を未来へつなぐ

    Posted by ブクログ

    それは醤油屋さんの巨大な木桶が壊れたことから始まった。
    この木桶を作る技術が失われる危機。
    最後の職人に弟子入りし、木桶作りを学んで継承する
    プロジェクトを手掛けた、醤油屋さんと仲間の奮闘記。
    それは未来への希望の継承。
    第1章 大桶が壊れた日
    第2章 木の声を聴け―絶滅危惧種、木桶
    第3章 桶ハザマの戦い!―奮闘、桶職人に弟子入り
    第4章 木の国、日本―杉とともに歩んできた国
    第5章 木桶に託した未来への手紙
    第6章 風を吹かす桶屋
    コラム、参考資料有り。

    始まりは小豆島の醤油屋さん。
    100年以上使った木桶が壊れたことから分かった、技術継承の危機。
    材料は杉板と竹(竹釘と箍)だが、確実な

    0
    2023年04月28日
  • 巨大おけを絶やすな! 日本の食文化を未来へつなぐ

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    醤油用の巨大桶をつくる技術を継承して新しい桶をつくる話なんだけど、できちゃうからすごい。今が最後のちゃんすという技術ってたくさんあるんだなあ。ナスカの地上絵とかオーパースになるっていうのもすごい。桶醤油はおいしいけど、これが毎回買える暮しってどんな暮らしだろう。東京に住んでたら難しいなあ。地方でも、現金収入が潤沢じゃないと難しいなあ。うーん。衣食住それなりに丁寧に暮すにはどうやっていくら稼いだらいいんだろう。うーん。

    0
    2023年04月28日
  • 巨大おけを絶やすな! 日本の食文化を未来へつなぐ

    Posted by ブクログ

    日本の食文化を支えてきたおけ。その文化が途絶えそうな時たちあがぅたのはしょうゆ屋。100年先を見据えた仕事を通じた仲間との出会いは感動必至。

    おけの耐用年数も材料となる杉も100年。またたがとなる竹も同様に入手方法困難。

    最後のおけ屋が廃業することを知り立ち上がった小豆島のしょう油屋は、地元の友人たちとおけを自作することに。

    プラスチックなどの代用素材がメインの現在のしょう油造り。年代物のおけに棲む微生物の力で独自の風味が生まれるという。その文化を守ろうとする過程から生まれる新たな出会い。

    しょう油、酒、みりん。日本の食文化を支える巨大おけを守ろうと立ち上がる男たちの壮大な物語。プロジ

    0
    2023年04月24日

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