竹内早希子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
それは醤油屋さんの巨大な木桶が壊れたことから始まった。
この木桶を作る技術が失われる危機。
最後の職人に弟子入りし、木桶作りを学んで継承する
プロジェクトを手掛けた、醤油屋さんと仲間の奮闘記。
それは未来への希望の継承。
第1章 大桶が壊れた日
第2章 木の声を聴け―絶滅危惧種、木桶
第3章 桶ハザマの戦い!―奮闘、桶職人に弟子入り
第4章 木の国、日本―杉とともに歩んできた国
第5章 木桶に託した未来への手紙
第6章 風を吹かす桶屋
コラム、参考資料有り。
始まりは小豆島の醤油屋さん。
100年以上使った木桶が壊れたことから分かった、技術継承の危機。
材料は杉板と竹(竹釘と箍)だが、確実な -
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日本の食文化を支えてきたおけ。その文化が途絶えそうな時たちあがぅたのはしょうゆ屋。100年先を見据えた仕事を通じた仲間との出会いは感動必至。
おけの耐用年数も材料となる杉も100年。またたがとなる竹も同様に入手方法困難。
最後のおけ屋が廃業することを知り立ち上がった小豆島のしょう油屋は、地元の友人たちとおけを自作することに。
プラスチックなどの代用素材がメインの現在のしょう油造り。年代物のおけに棲む微生物の力で独自の風味が生まれるという。その文化を守ろうとする過程から生まれる新たな出会い。
しょう油、酒、みりん。日本の食文化を支える巨大おけを守ろうと立ち上がる男たちの壮大な物語。プロジ -
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酒、味噌、醤油といった日本の伝統的な醸造食品がある。現在それらは、ステンレスやプラスチック系素材を用いた設備で製造されている。昔は(現在でも僅かだが)木製に大桶を使って製造されていた。
これらの巨大な木桶は、 高さ約2メートル、直径約2メートルもある。そして、一度作ると100年から150年は持つという。精巧につくられる大桶は高額だ。だから新しい桶は稼ぎの良い造り酒屋が注文する。20年から30年経って酒がしみ出すようになると、次は醤油屋へ。塩分が隙間を埋め、漏れなくなると、ここからまた100年は使えるという。そして最後は味噌屋で使われることもよくあった。もちろん壊れるまでだ。
酒屋が木 -
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1.醸造業界について何も知らなかったのでリアルを知ることにしました。
2.東日本大震災の影響により、大打撃を受けた八木澤商店がゼロから復興を目指す物語です。醤油を作るには100年単位の時間がかかるため、当時の社長はあきらめかけていたのですが、息子の通祥さんが「俺、社長やるよ」と決意したことからこの物語は始まります。そこから、社員と喧嘩をしたり、社員が次々に辞めていったりします。また、震災のストレスで寝れない日々が続きます。しかし、かつての仲間から奇跡的に、醤油づくりの根幹である「もろみ」を調達出来たり、地域の人と支えあえたりしながら徐々に醤油の復活に兆しが見えてきます。
3.想像以上にイン -
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土曜日,1日で読んでしまいました。休日に一気に本を読み切るのは,久しぶりです。それほど,本書のいろんな場面で「今後どうなるのだろう」と気になりました。不謹慎な言い方になるかも知れませんが,物語の先が読みたくなる本でした。著者の竹内さんは,本書が初めての著作だなんて思えないくらい,大変読みやすくてしかも臨場感あるルポになっていると思います。
取りあげられている人物が,どの方も人間的な魅力にあふれています。その方々の言葉に,時々立ち止まりながら,読み進めました。いや,むしろ,立ち止まらないと読み進められなかったのです。
本書の売上げの3%は,震災孤児の就学支援のための基金に寄付するそうなので -
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【感想】
でっかい木桶って、中々見ない。ワインやウイスキーを熟成させる「樽」は見かけるが、桶はせいぜい小さいものを銭湯で見るぐらいだ。そもそも桶の役割が樽とどう違うのかわからないし、それが絶滅の危機に瀕しているなんて予想だにしていなかった。
大桶が絶滅寸前の理由は、「大桶のサイクルが長すぎる」ことにある。良い大桶の寿命はだいたい100年から150年と言われている。つまり、一回作れば孫の代まで壊れない。江戸時代であれば醤油づくりに数年単位かけるのは普通だったし、酒や味噌、食料品以外の木桶の出番も多く、桶職人は商売を続けることができた。しかし、戦後に入ってプラスチック桶の普及や発酵の高速化が起こ -
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Posted by ブクログ
巨大桶というと北斎の浮世絵を想像する。
桶って色々使えそうだな、とか、いつか田舎で桶の修理とか趣味でやってみたいなあ、とか妄想しながら本を読み進めていくと、その妄想が机上の空論にならざるを得ないことに気づかされる....。
材料には特別な木や竹でそれらの特定の部位を使わないと作れない。製作も共同作業にならざるを得ず、設計寸法とかもなく、職人の腕と勘にゆだねられる。血と汗と涙、怒号と歓喜がたっぷり詰まった人間臭すぎる製造品、それが桶、凄まじい...。
微生物が木々にすみつくことで美味しすぎるオリジナルな発酵食品が生まれる、この事実も奥が深すぎてとても面白い!
蔵元さんや桶屋さんは本当に大