あぁ、これはバカ(最上級の誉め言葉)だ、と思いながら一気読みしました。
良くわからない専門用語がそのまんま残ってたり、描写がイマイチわからなかったり荒削りだったりしましたが、それを補って余りある勢い、熱さ、タフさ、純粋さ。粋だけど不器用だし損する生き方なのかもしれないけれど、それをわかっていて突き進
...続きを読むむ潔さ。「沢ヤ」ってなんて不思議な生き物なのか。
末尾の角幡氏の解説も「なるほど、そういうことか」と腑落ちする感覚でこれまた素晴らしい。登山行為が本来抱えている原罪、というくだりは考えさせられますし、なんでわざわざそんなコトするの?への答えがあります。
全編面白かったですが、特に印象に残っているのは第7章のヘビのくだり。極限状態とはこういうことか。本当は笑えない、我々の日常では文明で覆い隠されているベールが剥がれただけのシーンなのだけれど、不思議なユーモアがあってついつい笑ってしまいました。