作品一覧

  • 神なるオオカミ 小説版~大草原のちいさなオオカミ~
    -
    1巻1,430円 (税込)
    この本に描かれた世界は、いまの子どもたちをとりまくものとはあまりにも違う。思えば、この本を読む子どもたちは、これからの人生のなかで、異なる環境に生きてきて、異なる体験をしてきた異なる発想の人たちとつきあい、仲良くしていくことが多くあるのではないかと思う。そして人間と動物の関係についても、この本からなにかを感じとることができればと願っている。――<訳者あとがきより>
  • 神なるオオカミ 上
    4.3
    1~2巻1,705円 (税込)
    文化大革命時代、北京の知識青年・陳陣(チェンジェン)は内モンゴルのオロン草原に下放され、現地の古老・ビリグのもとで羊飼いをはじめた。天の教えを守り、草原とともに生きる遊牧民の暮らしに魅せられていく陳陣。やがて、かれの興味は、遊牧民の最大の敵でありながら、かれらの崇拝の対象であるオオカミへと向かう。オオカミにのめりこんでゆく陳陣は、自らの手でオオカミの子を捕らえ、飼うことを夢見るのだが……。

ユーザーレビュー

  • 神なるオオカミ 上

    Posted by ブクログ

    多分今年一番の当たりでした。
    なぜ草原のものたちはオオカミを畏れるのか。
    なぜ草原のものたちはオオカミと戦うのか。
    すべての答えがそこにあり、オオカミたちからの問いがここにあります。

    彼らに答える言葉をもたない者は、未来に耳を貸さない者かもしれない。

    0
    2009年10月07日
  • 神なるオオカミ 下

    Posted by ブクログ

    オオカミの子・小狼を飼い始めた陳陣、オオカミについての新たな発見の連続、草原には近代化と農耕文化の波・・・

    人間もオオカミも、この美しくも貧しい草原に生きるのがあまりにも大変で、つねに天(タンゴル)に訴えるしかない。もし人生で神様の支えがなければ、生活はあまりにも望みがなくなってしまう。

    長いオオカミの物語が終わり、最後の==知的探索・オオカミ・トーテムについての講座と対話== が大変興味深い。

    草原民族と農耕民族の違いは、オオカミと羊の違いのようだ。

    多くの漢字には中華の祖先である遊牧民から生まれた痕跡がある、「美」と言う漢字は「羊」と「大」が組み合わさったものだ。「大きな羊は美しい

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    2009年10月07日
  • 神なるオオカミ 上

    Posted by ブクログ

     朝日新聞、中国出版事情特集の最初に取り上げられたのが本書「狼図騰」(神なるオオカミ)である。「毛択東語録」以降、最も読まれている本と紹介されていた。

    文化大革命時代、内モンゴルに下方された陳陣、
    遊牧民の最大の敵でありながら、崇拝の対象である「オオカミ」にのめりこんでゆく。

    上・下巻1000ページを超える長い長いオオカミの話が続く、


    わずか十数万のモンゴル騎兵がなぜユーラシア大陸を席巻したのか?

    遊牧民族のオオカミ・トーテムと中華民族の竜トーテムとどのように結びつくのか?
    神社で見る竜の顔がオオカミの顔に似ているような気がしてきた・・・

    草原の天(タンゴル)の道理は、遊牧民族の側

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    2009年10月07日
  • 神なるオオカミ 上

    Posted by ブクログ

    冒頭、夜間に一人、馬で家路を急ぐ主人公が、うっかりオオカミの群れに遭遇してしまうシーン。手に汗にぎるアクション映画のようなドラマティックかつ緊張感に満ちた場面に、読んでいる私はすっかり魅了されてしまった。
    都会育ちの主人公は、乗っている馬が必死で警告を発しているのに気づかず、自ら危険な場所へ入り込んでしまう。震えあがる主人公と対照的に、乗っている馬もオオカミもまるで歴戦の兵士のように肝が据わっている。

    野生動物もすごいが、草原の民たちもみんな魅力的。老人から子供まで、誰もが驚くほど身体能力が高く、草原のことを知り尽くしていてとにかくカッコいい。
    彼らがオオカミたちと繰り広げる「生存を懸けた戦

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    2019年11月01日
  • 神なるオオカミ 上

    Posted by ブクログ

    久々に分厚い本を読んだ。しかも文字数が多い。
    前半は読むのに時間がかかったけれど後半は一気読み。
    好きなジャンルであるけれど、若者たちの会話の内容には緊張感がなくそのたびに内容自体も間延びした感じでがしたけれどもビリグ爺さんの話はどれもよかった。たぶん、この時期それだけ草原を巡る環境もおおらかさがあったのだろう。これから読む下巻のあらすじを読んでそう思った。
    オオカミが草原を育むための大きな存在であったことに気づかされたし、犬とオオカミの攻防や草原に住む動物たちの描写は興味深く面白かった。

    0
    2018年06月08日

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