作品一覧

  • ラブイユーズ
    4.5
    1巻1,848円 (税込)
    元近衛竜騎兵のフィリップは、酒や賭博に興じ、勤め先や家族の金を使い込んだ挙げ句、軍の謀議に関与して収監される始末。息子を溺愛する母は、釈放に必要な金を工面しようと実家の兄に援助を求めるが、そこでは美貌の家政婦とその恋人が家長を篭絡して実権を握っていたのだった……。
  • ソヴィエト旅行記
    4.1
    平等な社会に思いを馳せ、共産主義に傾倒していた20世紀前半の知識人たち。ジッドもまた壮大な実験場となったソ連を嬉々として訪れたものの、旅行客向けに案内される綺麗な施設の裏には……作家は透徹した目で、服従と順応を強いる体制、人々の貧しさ、官僚の欺瞞を看破していく。
  • 額の星/無数の太陽
    -
    1巻1,408円 (税込)
    『ロクス・ソルス』『アフリカの印象』の二大散文に並ぶ二大戯曲を一冊に。独自の手法を駆使して織りなされる言葉と物の奇想天外なスペクタクルは小説と変わらない。
  • プルーストと過ごす夏
    4.5
    1巻2,277円 (税込)
    20世紀文学の最高峰と言われる、プルースト『失われた時を求めて』。この大作に挑戦するには、まばゆい日差しのもと、ゆったりとした時間が流れる夏休みが最適だ――。本書は、現代フランスを代表するプルースト研究者、作家などが、それぞれの視点から『失われた時を求めて』の魅力をわかりやすく語った、プルースト入門の決定版である。ローラ・エル・マキ編、アントワーヌ・コンパニョン、ジュリア・クリステヴァ他。
  • オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家~ゾラ傑作短篇集~
    4.0
    1巻1,232円 (税込)
    完全に意識はあるが肉体が動かず、周囲に死んだと思われた男の視点から綴られる「オリヴィエ・ベカイユの死」。新進気鋭の画家とその不器量な妻との奇妙な共犯関係を描いた「スルディス夫人」など、稀代のストーリーテラーとしてのゾラの才能が凝縮された5篇を収録。

ユーザーレビュー

  • ソヴィエト旅行記

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ジッドの真心からの叫びが悲しい。
    ユートピアができるはずだったのに何でこうなってしまった?と嘆く。
    本当にジッドのようなただ純粋に平等な社会が来ることを信じてた人達を騙したニセ予言者や独裁者は罪深いと思う。ニセ予言者について哲学者のカール・ポパーが『推測と反駁』で結構強めの言葉でこのように批判してる。

    丸ごと全体がすっかり善なる社会といった遥けき理想を志し、この理想のために働くことによって間接的にこれらの目的を実現しようとしてはならない。この理想の心をそそる未来図に自分は支えられているのだと深く感じるにせよ、自分はこの理想の実現のために働く義務があるのだからとか、この理想の美しさに他の人々の

    0
    2025年04月20日
  • ラブイユーズ

    Posted by ブクログ

    585P

    「ラブイユーズ(l’Aboyeuse)」はフランス語で、「吠える女」や「吠える人」という意味です。語源は「aboyer(吠える)」という動詞で、犬が吠えることを指します。特に比喩的に使われる場合、人に向けて批判的・攻撃的な発言をする人を表すことがあります。


    バルザックの作品における「ラブイユーズ(l’Aboyeuse)」は、彼の短編小説「ラブイユーズ」に登場する人物や状況を指します。この短編は1836年に書かれ、バルザックの大作『人間喜劇』の一部として位置付けられています。

    概要
    物語の中心には、貧しい田舎の女性が登場します。この女性は、フランスの地方で暮らしながら、その激し

    0
    2025年01月12日
  • オリヴィエ・ベカイユの死/呪われた家~ゾラ傑作短篇集~

    Posted by ブクログ

    19世紀のフランスを代表する作家のひとりエミール・ゾラの短編集です

    ゾラといえば『居酒屋』『ナナ』などの長編が有名なんですが、光文社古典新訳文庫にはないのです
    ないのだからしょうがない
    しょうがない読みましたが、これが面白い
    うん、ゾラ面白いわ

    よく音楽の世界では「耳に心地よいメロディーはクラシック音楽で出尽くしている」なんてことを言われたりして、まぁこういった風説には賛否あるでしょう

    自分としてはそんな訳あるかいな!現在も素晴らしい才能によって新しいものが生み出され続けているわ!と思うのですが、一方で「出尽くした」とは思わないまでも、かなりの部分がクラシックに覆われているのも認めなけれ

    0
    2024年12月06日
  • ソヴィエト旅行記

    Posted by ブクログ

    1930年代のフランス文学界と共産主義や革命との関係の史料として手に取ったが、心に残る言葉にたくさん出会えたのは思いがけない喜び。

    0
    2024年05月22日
  • ソヴィエト旅行記

    Posted by ブクログ

    内容についての良さは置いといて、訳者による前書きやあとがき、解説の丁寧さと熱意のすごさたるや…ジッドに込められた想い、前訳者に対する尊敬の念などを読んで、文庫と厚さにしては1200円ほどと高さを感じたが、これはそれ以上の価値がある。ソ連をより知るための教科書でもあるがそれ以上に現代人には必読書と感じる。読んで本当によかった。

    0
    2021年01月25日

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