佐々木雄一の作品一覧
「佐々木雄一」の「近代日本外交史 幕末の開国から太平洋戦争まで」「昭和の戦争、指導者の失敗」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「佐々木雄一」の「近代日本外交史 幕末の開国から太平洋戦争まで」「昭和の戦争、指導者の失敗」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
江戸時代後期から太平洋戦争終結までの、日本外交の通史。著者が事実の網羅よりも論点紹介に紙幅を割いていることから、読みやすい一冊となっている。
学びになった点を端的に挙げるならば、外交において官民の合意形成は困難であるということだ。特にポーツマス会議やパリ講和会議、ワシントン会議の結果に対して、外交のプロと一般大衆で大きく評価が異なることは興味深く感じた。民衆は学ぶ努力が、政治家には啓蒙する態度が欠けていた。このギャップの肥大化の結果が、太平洋戦争の結末であった。
また、1931年の満州事変は、日本の対外膨張の始まりではなく、日清戦争後より形成されてきた満蒙への拘りの蓄積の帰結であるという点
Posted by ブクログ
世の中の様々な事柄に関しては、「〇〇の分野」という程度に分類することが出来る。逆にそういう「〇〇の分野」という程度の分類を適宜行いながら、広範な事項を理解しようとするものということになるのかもしれない。
「外交の分野」というようなモノも間違いなく在るのだと思う。本書はその「外交の分野」の辿った経過、「外交史」という主題に光を当てた一冊だ。
現在「国家と国家の交渉関係」とい意味合いで一般に用いる「外交」という語は、幕末期に「外国交際」という言い方が現れ、それが縮まった表現であると言われているらしい。そういう意味で「幕末の開国から」と謳う本書のスタートラインは善いように思う。本書は「“国際社会”に
Posted by ブクログ
本書は、副題のとおり幕末から太平洋戦争に至る日本外交の歩みをたどった通史である。開国をし国際関係の真っただ中に投げ込まれた日本において外交は重要であった。条約改正交渉、日清・日露戦争、対朝鮮や対中国の問題、ワシントン・ロンドン軍縮会議、満州事変以降のアジア・太平洋戦争と、これくらいは簡単に思いつく。
本書において特に斬新な見解が示されている訳ではないが、簡にして要を得た叙述で、日本外交の歴史の概略を学ぶことのできる基本的な一冊としてお勧めしたい本です。
印象に残った箇所としては、軍が関わる大きな国政上の課題に対峙した3人の指導者、すなわち伊藤博文、原敬、浜口雄幸のリーダーシップについて