結構なボリュームですが、金融の世界の幅広さ、面白さを感じ取ることができます。
まぁ(解説で野口悠紀雄さんもおっしゃってましたが)正直ちょっと難しいので、ちゃんと理解するなら複数回読んだ方が良いのかなという感じ。
株式には第3章が割かれていますが、その黎明期(なぜ生まれたのか?)や初期のバブルについ
...続きを読むて詳しく書かれていて、人間ってヤツは昔も今もしょうもない「錬金術」を使ってきたんだなぁとあきれつつも、考えさせられます。
グローバリゼーションについて書かれた第6章は、少し荒唐無稽な話という体で「米中戦争」の可能性について触れつつ、歴史から得られる教訓として「①グローバリゼーションが進んで安定的に見える状況でも戦争は起こりうる」「②平和が続くと衝突のシナリオは想像しにくくなる」「③現状に満足した投資家が危機に襲われると、市場は激しく崩壊する」という3点を挙げて警鐘を鳴らしています。
昨今のアメリカの状況を見ると、なんだか笑えません。。リーマンショックの最中くらいの本なので、最新の状況を踏まえるとどんな書きぶりになるのやら。
他にも債券、保険、不動産等、まぁ金融の世界って広いなぁと感じる本でした。決して読みやすくはないけど、類書の中ではまだ読みやすい方かも。