作品一覧

  • アガラ
    3.3
    1巻2,799円 (税込)
    新自由主義台頭の果てに世界は統一され、人類は自由と平等と平和を手に入れた。宗教も、国境もない。争いも存在しない。だが、完全な理想社会は、人間同士をつなぐ《ある力》を奪っていった──。SF×パンク×世界史の構造=25年後の未来をキッチュに予言する。書き下ろしエンターテインメント巨編。
  • エアー3.0
    4.4
    1巻2,277円 (税込)
    劣化した資本主義をバージョンアップせよ! 「荒唐無稽な話ではない。18世紀の英仏で同様のマネー創出が行われている。世界経済をどう立て直すか、お金とは何か。二つを同時に考えさせてくれる画期的エンターテイメントだ」 経済アナリスト・森永卓郎氏も激賞の一気読み経済エンタメ小説!  市場の空気までも読み取り、莫大なマネーを生み出す人工知能「エアー」。世界の金融市場で独り勝ちするエアーのマネーを資金に、中谷祐貴率いる財団法人「まほろば」は、福島の帰還困難区域に同名の特別自治区を建設する。  中谷たちは稼いだマネーをデジタル通貨「カンロ」に変えると、「まほろば自治区」で還流させ始める。そして、成長が鈍化する日本各地にまほろば自治区を出現させ、国外にもカンロ経済圏を開拓し始める。  政府の高級官僚からまほろばに転籍した市川みどりと福田義雄は、密かにエアーの未来に危惧を抱いていた。ひとつにはカンロ経済圏の開拓が性急すぎるから。もうひとつには、エアーの認証権が与えられているのは、中谷1人であるからだ。  そんなとき、中谷は「資本主義をやり直す」という言葉を残し、単身、日本を後にする。舞台はカナダ、中国、そしてロシアへ。中谷の目的とは――?
  • サイケデリック・マウンテン
    4.0
    1巻2,530円 (税込)
    国際的な投資家・鷹栖祐二を刺殺した容疑者は、新興宗教「一真行」の元信者だった。マインドコントロールが疑われ、NCSC(国家総合安全保障委員会)兵器研究開発セクションの井澗紗理奈と、テロ対策セクションの弓削啓史は、心理学者の山咲岳志のもとへ。
  • アクション 捜査一課 刈谷杏奈の事件簿
    3.7
    1巻784円 (税込)
    山奥で女装した男の首吊り死体が見つかった。趣味で映画製作と女優業に励み一課で浮き気味の刈谷杏奈は、田舎署で燻る内藤と捜査を命じられる。上層部が自殺に拘泥する中、はぶられコンビは、問題発言で炎上中の女性議員と男の繫がりを入手。男は何者なのか?真実を求めて、杏奈は議員を罠に嵌める大芝居を始める。愚直な女刑事の推理劇、開幕!
  • 相棒はJK
    3.5
    1~2巻858~902円 (税込)
    警察大学校を首席で卒業した、キャリア組の中でもバリバリのエリートである鴨下俊輔警部補は、署から警視庁刑事部長直轄の組織・刑事部捜査第一課特命捜査係への異動を告げられる。数々の難事件を解決した実績を持つこの部署の中心人物が、鴨下がバディを組むことになる特別捜査官の花比良真理。彼女は現役の女子高生で!? プリーツスカートから伸びる白く細い脚。既存の常識を蹴り飛ばす、タフで可憐な女子高生刑事、登場!!!
  • マネーの魔術師 ハッカー黒木の告白
    4.1
    1巻990円 (税込)
    日本経済復活のフィクサーか? 廃れゆく伝統文化の守護神か? 天才ハッカーvs.金融資本主義 イランの核施設破壊プロジェクト「オリンピックゲーム」にもCIAの情報職として参加した経験を持つ天才ハッカーの黒木が、和歌山の世界遺産・熊野古道の中辺路に現れた。伝統工芸を研究する大学院生・柴田澪と出会った黒木は、彼女をある試みに誘う。彼はそれを「実験だよ、金融資本主義に抗うための」と嘯くのだが――。黒木は、金融市場が拡大し続ける世界を相手に、何を目論んでいるのか? 現在を分析し未来を予見する、興奮の知的エンタメ巨篇。 【目次】 稲妻 気前のいい客 長い長い夜 夜明けの柴田 ツタエテ TSUTAE‐TE チャンス! 神々の黄昏 また逢う日まで あとがき
  • DASPA 吉良大介
    3.9
    1~2巻902~935円 (税込)
    警察キャリア官僚が国家の危機に立ち向かう。 DASPA(ダスパ)――国家防衛安全保障会議。テロをはじめ国家の非常事態に的確に対応するため、内閣府に設置された各省庁からの選抜精鋭チーム。 吉良大介――警察庁警備局出身、要となるインテリジェンス班サブチェアマンに抜擢されたキャリア官僚。「日本をバージョンアップする」が口癖の長身イケメンのこの男、仕事はできるが女性に弱い。   DASPAのスタートを目前に控えた日、中目黒のマンションでひとりの白人男性が毒殺された。その目的は? 背後で蠢くものとは? 人気シリーズ『巡査長 真行寺弘道』とリンクする著者渾身の書き下ろし痛快エンターテインメント小説。
  • 巡査長 真行寺弘道
    4.0
    1~5巻880~902円 (税込)
    53歳の真行寺弘道は、「巡査長」という肩書きが警視庁捜査一課で異例なだけでなく、きっちり公休を取り自宅のオーディオでロックを聴くのが楽しみという、刑事としてはかなりの変わり種。捜査の「お約束」である所轄刑事との相勤を避けて単独行動するなど、型破りな行動・言動で知られている。これまた異例ながら、キャリアで捜査一課長の水野玲子警視に命じられた真行寺は、八王子の高級老人介護施設で起きた入居者死亡事件を捜査する。AI搭載の人型介護支援ロボットが関わっているらしいその事件を調べるうちに、真行寺は、自らの職業を「ハッカー」と称するオーディオマニアの青年・黒木良平と親しくなった。同事件の捜査が一段落したところに、水野課長から連絡が入る。元警察官僚で衆院議員の尾関一郎が新宿のホテルで変死したという。捜査を進めるうちに、この事件の背後に政界・芸能界・反社会的勢力などが連なる大きな組織の存在をかぎ取った真行寺は、黒木の力を借りて真相に迫るが――。 ゲノム編集や文明社会など幅広くリアルな知見に裏打ちされた、圧倒的なスケールの痛快エンターテインメント!
  • エアー2.0
    4.3
    1巻1,100円 (税込)
    あの人は資本主義をやり直そうとしている! 新国立競技場の工事現場で働く中谷は、不思議な老人と出会う。老人はいかにも肉体労働には向いておらず、仕事をクビになるが、現場を去る直前、翌日の競馬の大穴馬券を中谷に託していた。老人が姿を消した直後、工事現場では爆破事件が起こり、翌日馬券は見事的中する。  5000万円の現金を手にした中谷の前に、再び老人が現れ、彼が開発した市場予測システム「エアー」の代理人として、日本政府との交渉窓口となるよう、中谷は依頼される。 「エアー」は世の中に渦巻く人間の感情を数値化して、完璧な市場予測を可能にするシステムで、それは政府が握るビッグデータと結びつくことで、国家の予算を潤すほどの巨額な利益をもたらすものだった。 謎の老人の代理人として、政治家や官僚たちと交渉を重ねる中谷だったが、「エアー」供与する見返りとして、福島の帰還困難地域を経済自由区として、自分たちに運営を任せるという要求を突きつけるのだった。  現代日本が直面する難題をつまびらかにし、圧倒的なスケールで描く近未来経済サスペンス小説。
  • 見えないほどの遠くの空を
    -
    1巻495円 (税込)
    2011年5月公開映画の原作小説。 賢は大学で映画研究会に属している。今回は賢が監督で映画を撮ることになった。映画のヒロインには同じく映画研究会に所属する杉崎莉沙が選ばれる。莉沙も実は監督志望、賢が書いた脚本のセリフをめぐって言い争いとなり、賢は莉沙と少し険悪になる。撮影は進むが、莉沙の最後のワンショットを残して、彼女が交通事故に遭い死んでしまい、映画は頓挫する。そんな時、賢は街で莉沙にそっくりな女性を見かける。追いかけて話を聞くと、莉沙の双子の妹の洋子だった。賢は洋子に白羽の矢を立て、彼女を起用して最後のワンショットを撮影し、未完の映画に終止符を打とうとする。大学の映画研究会のメンバーを招集して撮影の再開を告げる賢だったが。集まったメンバーたち、そんな賢の申し出に、何故か戸惑うのだった。「見えないもの。手で触れられないもの。あるってことを証明できないもの。それを信じて欲しいんだ」ひそかに莉沙に思いを寄せていた賢には、深く胸に突き刺さる彼女の言葉だった。2011年5月公開映画の、監督自らが執筆した原作小説。

ユーザーレビュー

  • エアー2.0

    Posted by ブクログ

    感情を数値化し、それを金融工学と組み合わせることで、ほぼ完璧な市場予測を可能にするシステム「エアー2.0」。その運用益をもとに、被災地・福島で独自通貨を発行し、投資を行う「一般財団法人まほろば」を立ち上げる。SF的なテーマが、震災復興と結びついていく展開がとても面白く、もう一つの現実を見ているような拡張現実的な世界観に引き込まれた。

    0
    2025年10月28日
  • エアー2.0

    Posted by ブクログ

    素直に・・・面白かった。
    脚本家、映画監督などの経歴を持つ作家さん。
    面白くない訳が無い。
    続編の『エアー3.0』も必ず読む。
    ご馳走様でした・・・

    0
    2025年10月01日
  • エアー3.0

    Posted by ブクログ

    やー、良かった。
    いまのとこ今年ナンバーワンかも。
    前作で、ほぼ完璧なAI的に市場や地政学を読み取るエアー2.0が隕石で停止(?!)して、3.0が動き出したとこで終わってしまい、からの今作。

    主人公は前作ではその日暮らしだったものが、
    やさしさをもって、まほろばの地を作っていく、
    まぁアフター東日本大震災のモキュメンタリーSF的なもので、悪くないけど…だったのが、
    今作は、主人公はもはや、まほろばの伝道師として、西へ西へ。
    もはや、エアーなんぞやとか、日本の官僚とか政治家なんてものは視野に入れず、
    世界の中の日本として、やさしさで連携し、新たな資本主義とやらをつくるために、
    実情に対して本当

    0
    2025年08月27日
  • エアー3.0

    Posted by ブクログ

     榎本ワールドやなあ。
     こんなえがいな話作れるんは、榎本さんだけやでぇ。
     ホンマに面白かったわー

    0
    2025年02月01日
  • エアー3.0

    Posted by ブクログ

    2.0の続編。独自通貨と自治区を広げる謎の団体まほろば。ついに海外に進出する。

    面白すぎる大傑作。独自の政治経済理論や割と最近の米露中などのリアルな国際社会を描く。個人的には中谷の理想の世界の作り方は上手だし良いものだと思う。続編強く希望!



    ※自分用ネタバレ

    中谷はローズヴェルトがラジオで使ったような方法で、動画配信。少林寺の大物と対談。逮捕されるが、中国のナンバー2にあたる人のアドバイザーの著書に感激、その人に警察から出させてもらう。ウイグルにまほろば自治区を作ることを前向きに検討させる。ロシアに渡り、大統領と会談、共同声明。まほろばは択捉島国後島にまほろば自治区を作る。北方領土を

    0
    2024年12月06日

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