野々宮ちさの作品一覧
「野々宮ちさ」の「華族探偵と書生助手 全4冊合本版」「黄昏のまぼろし 華族探偵と書生助手」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ラノベ
ラノベ
Posted by ブクログ
異国情緒たっぷりの神戸の街を、我らが庄野隼人くんと小須賀先生が、足で、車で駆け巡る。二転三転する事件の様相。解いた謎の後ろにまた現れる謎。特に後半は息もつかせぬ展開で、一気読み間違いなし。
物語もさることながら、このシリーズは登場人物もひとりひとり愛おしいです。
中村翁の愛孫・薫子嬢の明るくて可愛らしいきらきらとした輝きや、斎藤の存在の清涼さはほっとひと息つく癒し。藤井大尉のどこまで裏があるのかわからないしたたかさ、そして小須賀との火花の散らしように胸が躍ります。
そして今回のゲスト、露西亜を追われたヴァイオリニスト・クラーギン氏とマカロフ氏に、マダム・ワン!マダム・ワンには、またぜひ今後も登場して活躍していただきたい・・・!
最後、チャイコフスキーのヴァイオリンコンチェルトが胸に響きます――庄野君の心の結びとともに。
次作を、なるべく早い時期に期待!
Posted by ブクログ
「事件の謎が鮮やかに解かれた後、このピュアな探偵と助手はあなたの心にずっと留まるだろう」という有栖川有栖先生の帯の通り。
当初はささやかだったのに読み進むにつれ深まる、「子爵家の使用人の失踪」という謎。
その謎の調査に全身全霊を注ぎこむ、「直情径行型」「熱中気質」の書生である「僕」に引きずられてぐいぐい読み進めるうちに、私たち読み手も彼と一緒に一喜一憂し、そして一緒に辿り着いた調査の終焉に途方に暮れる――
混迷し、破綻したこの事態を収束に導いてくれるのはただ一人。伯爵令息であり作家である、「探偵」(という看板は上げていないけれど)のみ。
そして、「探偵」は語られない人の心を鮮やかに読み解く。結末まではわからないものの、関係者が覚悟を決めて、明日にむけて確かな一歩を踏み出すために……
ピュアな助手に探偵、ピュアな謎と物語。堪能しました。
作中語られる「人の心中について」「世の中の在り方について」等の謎の周辺も、昭和初期という時代設定にぴたりとはまっている。それでいて京都が舞台なせいか、王朝文学から流れ込む香気もあり、ミステリ好きの歴史好きにはたまらない。
10月には続編が出るとのことで、続きを首を長くして待機。「先生は身の回りのお世話をする人を雇う方が」と連呼しては玉砕している庄野君。続編はもしや彼こそが…?!