作品一覧

ユーザーレビュー

  • 配膳さんという仕事

    Posted by ブクログ

    「売りたい本」として〈いわた書店〉店主の岩田徹さんが、推薦していた本。

    配膳さんという仕事とは、どんな仕事なのか?
    とても興味があり、最初から引き込まれるように読んだ。
    紋付に袴のいでたちで働き、京都のみに存在するとは驚いた。
    料亭だけではなく、茶道、能楽、神社仏閣、呉服業界、冠婚葬祭などにも関わっている。
    千年あまりの歴史ある祇園祭にも従事する。
    京都の伝統や文化、むかしのしきたりを学び、熟知していないとできない。
    任せてもらえるということは、単に職業としてだけではなく、人間的な信頼を掴んでいるというあかしである。
    先をよんで指揮をする統率力や判断力や即応力も必要である。
    そうなると高度な

    0
    2022年06月01日
  • 配膳さんという仕事

    Posted by ブクログ

    なぜ京都はもてなし上手なのか。
    京都だけにしかない“配膳”という仕事。
    「もてなし」という観点から、宴や料亭、接客技術や文化を綴る。
    第一章 宴あれば配膳さんの出番あり  第二章 料亭の裏舞台
    第三章 能と茶の見えない糸      第四章 点心づくり
    第五章 祇園さん      第六章 もてなしの極意
    第七章 もてなしの美学   第八章 姻戚でむすばれた都
    第九章 座敷の空間演出   第十章 西陣、いまとむかし
    第十一章 水屋仕事にはげむ 
    配膳さんの仕事は、言わば行事進行係。
    料亭、神社や寺院、茶道家元、お茶屋、呉服問屋、能楽関係等の、
    宴会や儀式、冠婚葬祭、催し、舞台等の陰の存在として、

    0
    2020年10月01日
  • 配膳さんという仕事

    Posted by ブクログ

    配膳という仕事がある事も知っていなかったが、ただ、料理を運ぶ仕事ではなく京都の伝統職として奥深いところをしっかり取材してある。おもてなしとはというところを深く追求しており、配膳の事だけではなく京都の歴史文化にも触れてある。勉強になる本。

    0
    2025年09月09日
  • 配膳さんという仕事

    Posted by ブクログ

    『一万円選書』という本で興味を持った。
    全く知らない世界だったから。伝統的な世界は、様式美としての型が決まっていて、古い価値観を継承するために、時に女性に対して差別的である。配膳という仕事の背景にもそうした抑圧的な美学が内在している気がしたが、しかし、現代の価値観で判断できないような美しさがある。抑圧こそ美学、と短絡的に感じるほど。

    だけど、少し違う目線で。

    ー おかみさん芸妓はん舞妓はんのもてなしかたが、桜の花の白湯のように、たいへんやわらかで、ほんのりとかぐわしい。(略)
    なにがどうしてこうなるのか。永年のあいだ祇園で養われて完成した魔法、男を骨抜きにして楽しませてくれる芸術、これのせ

    0
    2024年10月14日
  • 配膳さんという仕事

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    茶席や大宴会の裏方の総指揮だけでなく、
    求められたら能の舞台装置(作り物)まで
    製作してしまう。

    こういう職業が廃れゆくのは
    やむを得ないことなんだろうけど
    日本の文化の底が浅くなっていく気がする。

    どこかで歯止めをかけないと、
    欧米人の好む、テーマパーク的な
    日本文化しか残らなくなってしまう。

    日本人の感受性や教養が失われていることが
    問題の根本だけに難しい…。

    0
    2020年10月31日

新規会員限定 70%OFFクーポンプレゼント!