英語にまつわるニュースには事欠かない。大学入試にアメリカとカナダの大学及び大学院を受験する外国人向けに実施される英語の試験TOEFLを活用しようという提案がなされた。会社に入社するのにTOEIC何点以上などと「エイゴ~、エイゴ~」と英語教花盛りとなっている今日この頃。
そんな風潮に対して警鐘を
...続きを読む鳴らすのが今回の本。英語が出来さえすれば幸せになると言ったまるで自己啓発本に出て来そうな発想。著者も指摘しているが英語ができることと仕事ができることは、別の問題だ。英語を必要としない人は世の中にたくさんいる。
グローバル化について著者は「オール」ではなく、「エヴリ」であり、グローバル化は徹底したローカル化の積み重ねと指摘している。商品を現地のニーズに合わせて売らないと見向きもされないのと同じで、業務のやりかたも文化が違えばそれぞれ特徴がある。そんな中で、顧客第一、おもてなしと言った日本では当たり前とされている(モクモク羊自身は、一種の神話、宗教だと思っているが)ことは、外国でもいいだろうとやると成功するとは限らない。
意識を変えない限り、いくらTOEICやTOEFLのスコアが高くてもコミュニケーションにずれが生じる。仕事の話ばかりしたり、ユーモアの1つも言えない1人の人間としてではなく、モーレツ仕事ロボットとして見られてしまう。
この辺りを理解して英語の「勉強」をしないと点数は高いがテンテンテンの人になってしまう可能性が高くなってしまう。文化の違い、コミュニケーションスタイルの違いにも関心を持って行くことが必要になる。