プロフィール

  • 作者名:福島原発事故独立検証委員会(フクシマゲンパツジコドクリツケンショウイインカイ)

著作に『福島原発事故独立検証委員会調査・検証報告』などがある。

作品一覧

  • 福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

    福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

    ビジネス・実用

    4.1
    1巻1,650円 (税込)
    2011年3月の東日本大震災から1年。2012年2月28日に「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)は、 独自に調査・検証をすすめていた東京電力福島原発事故について「調査・検証報告書」をまとめ発表した。 当初、非売品として限定部数のみ作成されたが、各メディアで報道がなされると問い合わせが殺到。 「国民の視点からの検証」である報告書を広く世論に訴えたい、とディスカヴァーからの発売が決定いたしました。 福島第一原発の中で必死に働いた作業員の方の体験談をプロローグとして始まり、 経緯をまとめた「第1部 事故・被害の経緯」、官邸の事故対応を含めた「第2部 原発事故への対応」、 原子力ムラの構造に踏み込んでいく「第3部 歴史的・構造的要因の分析」、国際協力の枠組みを検証した「第4部 グローバル・コンテクスト」。 民間事故調の「真実、独立、世界」をモットーとする独自の視点からまとめられた報告書です。

ユーザーレビュー

  • 福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    全体的に,事故後の報道に出て来たことをよく整理していて,こんなに安価に報告書が出ていることは驚きです。

    細かい事項にも言及していて,よく整理しています。今回の事故で話題になった専門性のある事項もいろいろ記録しています。

    関係者の方々も自己点検のために一度読んでみるとよいでしょう。

    ps.
    少し読んで行くと,だんだん違和感が高じてきます。議論が表面をなでるだけで本質的な事項に踏み込もうとしていないような気がします。

    おかしなことにも遭遇します。法律や規格,規則の不十分さ,理論や技術の不完全さを掘り下げていない。初歩的な手法であるなぜなぜ分析,FTA, FMEAやHAZOPを使って問題を掘り下げた形跡が見られない。

    安全関連規格を適用して設計しているはずなのに,なぜ事故を事前に防ぐ手立てをしていなかったのか。ヒューマンエラーについて言及しているが,ヒューマンエラーがあったとしても安全に運用できる設計をしているはずなのに設計の法を問題にしない姿勢が不思議。事故運用を想定した設計だったはずなのに,どういう仕組みで何を本来の在り方から変更したのかの解明が不十分かも。

    専門家も入ったはずなのに,どういう手法をどこまで使って検証して報告を書いたのかが明確でないのはなぜなんだろう。

    調査報告書であって検証報告書ではないからだろうか。
    評価は調査報告書としては星5つ。検証報告書としては星1つ。

    技術的な検証を記載していないので,技術系の出版社から出ることはありえないのだろう。

    よくこれだけ安価に調査報告書をまとめたという努力は評価したい。次の印刷で「検証」の文字を削るとよいかもしれない。

    0
    2012年07月15日
  • 福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

    Posted by ブクログ

    こういうのを第三者というのだろう。
    様々な要因が複雑に絡み合う事故で、ボリュームがかなりあるが、それぞれのセクションで論点が明確に提示されているので理解しやすい。

    なにが起こっていたのか、何が問題だったと考えられるのかについて、可能な限り情報を積み上げた上で書かれている。

    0
    2012年07月11日
  • 福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

    Posted by ブクログ

    事故の経緯についての周辺からの調査については、とてもきめ細かくまとめられていると思いました。事故調査報告書としては異例の早さで刊行されたので出版された直後に書店で手に取りそのまま読みふけりました。

    独立調査委員会、というのはすなわち民間の事故調査委員会を独自に結成して調査をしているので、公式に発表されたデータに基づくよりほかなく、どこまで掘り下げられるのかという興味のようなものを感じつつ読みました。

    最後まで読み切って思ったのは、民間の事故調査ではどうしても事故の過程で起こった細かな出来事を裏付けるようなデータを手に入れることは難しいのですね。実際に各原子炉がどのような経緯をたどってメルトダウンにいたり、また、水素爆発に至ったのか、それ以前に冷却系がどのようにフォールダウンしていったのかは推測の域を出ないように思いました。

    その代わりなのかもしれませんが、事故に至る組織的な背景や社会的背景、安全神話に関する解析には相当量のページを割いてあるように思い、自然科学的背景よりもむしろ社会科学的な解析に力点が置かれているようにも感じられました。

    実は読み終わってもう1年以上になるのですが、今回レビューを書くにあたってあらためてパラパラと読み返し、もう一度真剣に読みなおしてみようと思い始めたところです。

    まだお読みでない方はぜひどうぞ!

    0
    2013年12月28日
  • 福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

    Posted by ブクログ

    非常に興味深く読みました。
    最終章の「全電源喪失を起こした11日から、(中略)破局に至るすべての種はまかれたと思われる」というショッキングな記述のように、初日の時点ですでに取り返しのつかない状況が起こってしまったこの災害について、安全管理、組織、社会の3つの視点からの分析と示唆が述べられています。
    結局のところ、それら3つの視点においてどれもがこの災害を引き起こすべくして起こったのだ、というふうに書かれていますが、共通している背景は「原発は絶対に安全である」という本来存在するはずのない、「安全神話」があったのだと思います。好む好まざるを問わず「安全神話」が(結果として)官民共同で作り上げられ、それを崩さないための新たなプロパガンダが作られ、さらには隠蔽までが生まれ、それが世に晒されたとしても、地域に根ざした原子力ムラに依存せざるを得ない住民は無下に原発を拒否する事もできず、「致命的な事故は起きないのではないか」という心理を作り出し、やはり「神話」は「神話」として塗り固められていく・・・という、まさに負のスパイラルが、誰にも止められない状態になってしまっていたのだと思います。
    こういった状態は、このようなプラント災害とは関わりがなかったとしても、一般企業のコンプライアンスや安全対策にも示唆を与えることと思います。
    そして、一刻も早く、地域住民の方々がもとの生活に戻れるようにできる限りのことをするとともに、祈っていきたいと思います。

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    2013年06月14日
  • 福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

    Posted by ブクログ

    内閣府や国会の事故調とは別の,民間による調査報告。事故の技術的側面だけでなく,各機関の対応(含リスコミ),歴史的・構造的要因の分析も含んだ幅広い内容。
    事故当時の政府要人や,政府職員・専門家など,約三百名へのインタビューをもとに,事故の原因を究明していく。かなり大部で,くまなく読みこんだわけではないけれど,五月雨式の報道を通してしか触れられなかった事実を,まとまったかたちで見ることができたのは良かった。
    官邸の介入はかなり「想定外」のことだったらしい。撤退拒否のように,それがいい方に作用したことも,福一に乗り込むみたいに,悪い方に作用したこともあった。菅さんは慌てふためいて張り切り過ぎてしまったという感じだろうか。
    あと,オンサイトでの自衛隊・警察・消防の活躍(主に放水)も「想定外」。彼らはあくまでもオフサイトでの後方支援の役割を担うはずだった。オンサイトの対応は東電自身が行なうことを想定。結果的には,実力を有する組織された部隊が,臨機応変に活用されたということか。
    SPEEDIについては,事前の防災計画で十分に活用されず,事故発生後の緊急時対応では価値が認められなかったにもかかわらず,社会的に過度な期待が集まってしまったことがまずかったと評価。このことが,政府不信を増長してしまった。
     なんにしても,これだけの事故だったのだから,ぜひとも教訓を学んでいかないといけない。

    0
    2012年10月27日

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