湯浅浩史の作品一覧
「湯浅浩史」の「植物でしたしむ、日本の年中行事」「世界の葉と根の不思議:環境に適した進化のかたち」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
・湯浅浩史「植物でしたしむ、日本の年中行事」(朝日文庫)は 植物から民俗、年中行事を見るといふ内容である。目次を見ると、「神と交わる木、マツ」「アズキの威力」等々で計24、植物好きの人ならば知つてゐるかもしれない多くのことも、さうでない私にはほとんど知らないことばかりであつた。民俗行事にある植物が使はれることがあつても、それがその植物のいかなる点 に由来するのか、私はこれを知らない。さういふ人間には有り難い書である。例へばマツ、本書では漢字で松とは書かずにカタカナ書きである。マツは神格を持つ。これは門松から容易に想像される。ならば古代から門松があつたのか。「『万葉集』の七〇首をこすマツの歌の中にも、門にマツを飾る歌は一つもない。 (中略)新年に門松を立てる行事は、平安時代以前にはなかったらしい。」(14~15頁)そして11世紀後半になつて門松は生まれた。本当は「古色蒼然と した松の古木は威厳を感じさせ畏怖の念を抱かせる。」(14頁)ことの方が先なのである。そこから神の依り代たるマツも門松も生まれたのである。これなどはある意味単純明快、身近な松だからこそであらう。
・私が考へもしなかつたこと、「秋の七草考」の中に「オミナエシは女郎花か」といふ小見出しがある。ここでも万葉集の山上憶良の秋の七草を引く。そこでオミナエシは「姫部志」と書かれてゐる。これは何だといふのである。万葉の他の歌でもやはり女郎花といふ表記はない。それでも姫や娘、美人といふ語を含むか らには全く無関係とも言へない。ところが「部志」に相当する部分が女郎花にはない。これはなぜか。前がオミナ、女であるなら、エシ(ヘシ)は何か。「それは飯で、メシからエシへと変化したのである。」(195頁)正確にはメシからヘシ、その現代仮名遣いでエシである。「オミナエシの蕾は黄色で、粟粒に似ており、キビも思わせる。アワやキビの飯は、米の飯にくらべて下位のものとされていた。男尊女卑の時代、米飯の男飯に対してアワ飯は女飯となったのである。 オミナエシには粟花という方言があり、同類に白いつぼみをもつオトコエシがある云々」(同前)つまり男飯と女飯が、オトコエシ、オミナエシなのである。普通はオトコエシの方が大きいからと説明されてゐるはずだが、実はさうではなく、これもまた古代の男尊女卑の名残であつたといふ。試みにインターネットで検索すると、確かに男飯、女飯が出てくる。しかし確信を持つて言へない。曖昧、逃げである。その点、本書の説明は明快である。植物の側から見ると、さうなるしかないといふことであらう。今一つ、ススキである。仲秋の名月にススキを供へるのは昔からの風習である。「中秋の名月に添えられたススキは、その後どう処置されるのだろうか。」(201頁)これも考へもしなかったことである。枯れた花は捨てる、これと同様に考へてゐた。言はば再利用など想像すらしなかつ た。ところが利用するのである。神奈川県ではそのススキを庭に挿したり、煙草乾燥小屋や門口に挿したりしたといふ。これは一種の豊穣祈願であるらしい(同 前)。似たことは台湾でも行はれるといふ。台湾ではお守り的な感じで使はれる(204頁)らしい。それはなぜか、「ススキにはテキリグサの方言があるように、葉辺は鋭利で、茎の切り口も鋭い。うっかり触れたり、踏むとけがをする。」(207頁)これが悪霊にも効くのである。ここから、更にサトイモに話は進む。なかなか一つの植物で終はらない。しかも、いづれも植物学の話題である。民俗はあつても中心は植物、これが本書である。書名通りだが、これが本書のおもしろさである。
Posted by ブクログ
訪れた60余の国の秘境・辺境で撮影した294枚の植物の写真。
それらの植物についてとその地域の環境を紹介する。
・はじめに
chapter1 織りなされる絶景 chapter2 見知らぬ世界の花
・おわりに
行った場所は秘境・辺境。紛争地など困難な地域もある。
そこに生育する植物たちの環境やヒトとの関わりなどと
植物の紹介や解説。そして写真の数々。
くすんだ風合いのカラー写真はノスタルジックな感じ。
モノクロ写真もあるが大群落の花など、カラーで見たかった。
興味惹かれたのは、
カナリア諸島の3mに達するエキラムの密生した花。
12年に1度咲くインドのニーラクリンジの花園。
アルメリアの絶滅危惧種のアイリス。
オマーンの乳香樹。
ボルネオのアガティスの巨木と食虫植物。
タスマニア島の低山に織りなす高山植物。
アリゾナのソノラ沙漠の短い春に咲く花々の鮮やかさ、など。
さすがに民族植物学者だけあって植物の紹介や解説は
専門的ですが、スリランカやラオスの仏教での供花や
耐塩生の植物についてなど、楽しめる話もありました。
Posted by ブクログ
秘境や辺境の地で生きている植物についての本。
写真もあるけど、文での説明もそれなりにあって、その国、その地域の気候だったり季節関係だったり地形だったりと、専門的?な話もたくさんあった、ので、写真を主にメインで読ませてもらいましたん。
こうゆうところって自分では行くことないから、写真が見れるの有り難き( ¯ᵕ¯ )
やっぱり花に注目しちゃうし、色鮮やかだったり華が大きかったりってのが素敵だなって見ちゃうし、野菜も使われてる生け花とかすごいなって思うけど、
バオバブの木とか、アンコール遺跡の気根とか写真で見ても圧巻で、生命力を感じますんよね( ¯ᵕ¯ )
惜しむらくは、写真が白黒→カラー→白黒→カラーってなってて、白黒の写真も半分はあること。色も見たかったなーみたいなの、たくさんあった。
でもおそらくは紙の材質の問題じゃないかなと思うし、この材質好きなタイプだったから、これはこれで悩んじゃうんじゃ〜ฅ(*´꒳`*ฅ)ꪆ