作品一覧

  • 赤の書[テキスト版]
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    1巻4,950円 (税込)
    原寸大の美しく精密な複写が収録された『赤の書』原版が公刊されて5年。以来、より詳細な研究のために、持ち運びに適したテキスト版の刊行を求める声が高まっていた。本書はそうした要望に応え、手頃な大きさと価格で『赤の書』を提供しようとするものである。原版のテキスト、序論、注釈はそのままに、より読書に適した形に本文レイアウトを変更し、携帯可能なサイズにまとめた。ユング理解に欠かせない最重要テキストにじっくり向き合いたい読者にとって必須の一冊。
  • 危機介入の箱庭療法 極限状況の子どもたちへのアウトリーチ
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    1巻4,950円 (税込)
    心理療法の創始者たちが思い描いていた社会的ヴィジョン、そして彼らの熱意と理想を振り返りながら、世界中の危機的状況にあるコミュニティで深刻なトラウマを抱えた子どもたちに試行してきた独自の箱庭療法の事例を紹介する。訓練された専門家が不足し、設備が整わない環境下でも、イメージという非言語的プロセスに関わる箱庭療法の特徴を最大限に生かし、効果的な心理的援助を可能にした卓抜な方法論の実践記録。
  • C・G・ユングの夢セミナー パウリの夢
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    1巻4,620円 (税込)
    ユングと親交の深かった物理学者、ヴォルフガング・パウリ。ノーベル賞を受賞した賢人として知られる一方で、内面的には深刻な問題を抱えていた人物でもある。そんな危機を、ユングとユング派治療者の関わりによってパウリは乗り越えていくのだが、そこで大きな役割を果たしたのが、彼自身が見た夢やヴィジョンだった。本書は、ユングがパウリの夢について詳細に検討した、伝説的なセミナーの記録である。
  • ETHレクチャー 第2巻 1934 意識と無意識
    NEW
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    1巻4,400円 (税込)
    大学に復帰した2年目、1934年に行われた講義の記録。ユングみずからが「意識と無意識」という考え方、世界と関わるための4つの機能「思考」「感情」「感覚」「直観」、「タイプ」によって変化する世界の様相、「言語連想検査」の方法とその事例、「夢の臨床」に関する事例を通じた解説など、ユング心理学を知るための入口となる基礎的な概念を一つ一つていねいに説く。入門の書であり、ユングの精髄が秘められた一冊。
  • ユングの神経症概念
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    1巻4,400円 (税込)
    治療的な心理学の黎明期に中心的な主題となった神経症は、心理学自身の理論形成や自己理解に大きな影響を及ぼしたが、C・G・ユングだけは当時の因果論モデルや医学モデルへの囚われから自由だった。ユングの神経症概念をユング自身のテキストに即して導き出し、それを手がかりに、心理学のあり方を根本から問い直しながら、心の病への新たな視点を提示する。心理学の理論と実践を結ぶギーゲリッヒの重要著作、待望の邦訳。
  • ETHレクチャー 第1巻 1933-1934 近代心理学の歴史
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    1巻4,180円 (税込)
    長くヨーロッパの知識人たちから「似非(えせ)科学的な心理学者」「不可解で怪しい人」と評されてきたユング。しかし、どんなに理解し難いものであっても、人間の心に現れるもの全てをありのままの現実として受け入れることからユングの心理学は始まる。本書は、認識対象を客観的なものに限る一般科学や哲学とは異なる、「ユングの考える心理学」の歴史である。おそらく本書の公刊によって、偏見の多くは払拭されるに違いない。
  • 創元アーカイブス 夢の意味
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    1巻3,850円 (税込)
    ユングと研究を共にし、ユング研究所の初代所長を務めた著者が、長年の臨床経験をもとにユング心理学を一層発展させた。本書は「~の夢を見ると、~である」といった夢の象徴について紋切型の解答を与えるものではない。内的世界だけでなく外的現実にも目を向け、生理学的研究も含め夢に関する極めて包括的なアプローチを示す。東西の古代の夢理論や夢の劇的な構造、夢分析の実際例に至るまで、夢を考察。
  • 分析心理学セミナー1925 ユング心理学のはじまり
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    1巻3,740円 (税込)
    本書はユングの行ったセミナーの中でも、最良の入門書として世界に認められた記録であり、ユング自らが口述記録を精査した信頼にたる一次資料でもある。開会の辞としてユングは「私自身の考えの発展を素描してみたい」と言って、学生時代の思索から、『赤の書』に記された壮絶な体験、そして自らの体験を心理学へと結実させていく実践的過程を包み隠さず公開している。本書はユングの自己分析過程そのものであると言える。
  • こころ学への挑戦
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    1巻3,080円 (税込)
    こころは人間にとってかけがえのないものだが、そのはたらきの不全・不調は多くの困難な事態を引きおこす。京都大学こころの未来研究センターは、心理学、宗教学、神経生理学など異なる学問領域の研究者が集い、こころに関する学際的、統合的研究を行って、その成果を広く社会に発信してゆく、他に類をみない研究組織。本書は、同センターが創設以来取り組んできた「こころ学」の集大成である。こころはどこまで解明されたのか。
  • 夢とこころの古層
    4.0
    1巻2,640円 (税込)
    夢に関する文献や心理療法で語られる夢の事例を取り上げつつ、「こころの古層」を手がかりに、夢のもつ意味を考察し読み解く。
  • 〈こころ〉とアーティフィシャル・マインド
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    1巻2,640円 (税込)
    機械は心を持てるのか? テクノロジーの飛躍的な進歩によって人工知能が日常の隅々にまで浸透していく中、この古くて新しい問いは様々に変奏されながらさらなる問いを誘発する。機械は芸術作品を創造できるか? そもそも人間自身は創造的な存在なのか? 心の本質をめぐり、情報学、ロボティクス、芸術学、臨床心理学の第一人者たちが創造性や自律性、主観性、感情など多彩な切り口からスリリングな問題提起と議論を展開する。
  • ジオサイコロジー 聖地の層構造とこころの古層
    3.0
    1巻1,980円 (税込)
    文化人類学者である中沢新一氏とユング派分析家である河合俊雄氏の講演とディスカッション。中沢氏が「聖地」を調査する中で浮かび上がってきた人間の精神の層構造と、河合氏が心理療法の中で感じ取ってきた現代を生きる人間のこころの最古層にあるものとの不思議な符合と共鳴。本書は、こころとは何か、人間とは何かを理解するための、またこれからの時代を生き抜いていくために必要な新たな学問の地平が啓かれる第一歩でもある。
  • 村上春樹の「物語」―夢テキストとして読み解く―
    3.8
    1巻1,496円 (税込)
    村上春樹が『空気さなぎ』を書いていたらベストセラーになったか? 青豆の妊娠の背後にある「結婚の四位一体性」とは? 『1Q84』と村上春樹の主要作品を渉猟し、物語の背後に息づく近代以前の超自然に包まれた神話的世界を探り、そしてポストモダンの時代に生きる我々の姿を描き出す、ユング研究の第一人者による待望の小説論。

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  • 夢・神話・物語と日本人 エラノス会議講演録
    -
    1巻1,276円 (税込)
    日本人の心について生涯探究し続けた河合隼雄.本書は,その河合隼雄が日本の夢・神話・物語などをもとに日本人の心性を解き明かしたエラノス会議での講演をまとめたもの.『昔話と日本人の心』『神話と日本人の心』などの代表作に結実する思想のエッセンスが,最初に海外に発信された貴重な講演の記録.(解説=河合俊雄)

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  • 別冊NHK100分de名著 集中講義 河合隼雄 こころの深層を探る
    3.6
    自分のなかに、自分の知らない自分がいる。 人々の悩みに寄りそい、個人の物語に耳を澄ました河合心理学がふたたび輝きを増している。河合俊雄氏が、師であり、父であり、同志である河合隼雄の全体像を平易に解説。大好評を博した「NHK100分de名著 河合隼雄スペシャル」の番組テキストに、書き下ろし新章を加えた決定版! 〈内容〉 はじめに 第1講 こころの問題に寄りそう――『ユング心理学入門』 第2講 人間の根源とイメージ――『ユング心理学入門』 第3講 昔話と神話の深層――『昔話と日本人の心』『神話と日本人の心』 第4講 夢が映す生き方――『明恵 夢を生きる』 第5講 「私」とは何か――『ユング心理学と仏教』
  • 別冊NHK100分de名著 集中講義 河合隼雄 こころの深層を探る

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    最近、臨床心理界隈で話題を作り続けている東畑氏の本を読んでいく中で、河合隼雄氏を避けて通ることができず、まずは入門書に触れてみた。
    河合先生の本は読むだけで癒されるなどとも言われているが、それは彼の真っ直ぐな正しさにあるように感じた。ただ優しかったり、憐れんだりしているのではなく、中道を意識しながら、クライエントと同じ場所にまで行って心理療法を行う。これは全ての人にできることではないかもしれない。
    それでも河合氏の遺したもの、ここに出てきた、明恵上人や元暁などの偉人の思想などは今後、心理士としても1人の人間としても大きな糧となるだろう。

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    2024年04月20日
  • 村上春樹の「物語」―夢テキストとして読み解く―

    Posted by ブクログ

    最初にあとがきを読むべきだった。 どういう観点から論じたか、これを知って読めば、もっとすんなり入っていけたはず。 論者は診療内科の専門家で、ユング派分析を基盤とする。
    1Q84論、ということで読み始めたのだが、ひたすらにプリモダン、近代、ポストモダンについて論じ続ける。村上春樹自身が、作家として大事なことは個人的作話システムなので、とインタビュー語っているそうで、意識的にプリモダンの世界を織り込んでいるらしい。
    自分は村上春樹を読み込んでいるわけではないが、小説を読んでいなくても引用や紹介で雰囲気はわかる、というより小説の筋自体はここでは重要ではない。そこに織り込まれる超常現象、イニシエーショ

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    2011年09月30日
  • 別冊NHK100分de名著 集中講義 河合隼雄 こころの深層を探る

    Posted by ブクログ

    放送用のテキストとどう違うかというと「明恵 夢を生きる」という章27ページが増えたことです。
    逆に、この別冊で消えたぺージもあります「ふたつよいことさてないものさ」の1ページです、それに放送用はカラー写真だったのが白黒になりました。
    世俗的な(つまり学問的ではない)感想になりますが、この本の一番の特徴は、河合隼雄の息子さんが書いた本であることです。この本の中に親子間のエピソードの話はないですがが、一子相伝的な繋がりを感じながら読むと感慨深いです。

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    2024年03月01日
  • 夢とこころの古層

    Posted by ブクログ

    わかりやすい導入で、心理療法のなかで夢をどのように扱うか、また心理療法を進めていくうちに現れる夢をどう考えるかなどについて、日本古来の昔話や神話を交えて解説されている本。
    現実にすぐに沿わせることなく、まずは象徴的に捉える、またクライアントととの夢の共有の仕方、無理に夢を解釈しないなど、夢の取り扱いの面白さと難しさが学べた。
    他の夢を心理療法的に取り扱った書籍と併せて、そのうち再読したい。

    以下備忘録がてら目次をば。

    心理療法と夢
    現代の夢理論ー夢と象徴性
    現代の夢とこころの古層
    夢の歴史性
    こころの古層とイニシエーション
    夢と直接性・共時性
    直接性の両面
    直接性と他者・現実性
    直接性と身

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    2023年11月03日
  • 村上春樹の「物語」―夢テキストとして読み解く―

    Posted by ブクログ

    村上文学を「夢テキストとして読み解く」との副題には心理学ド素人の私も大変興味を引かれ、手に取った。例えば、「ねじまき鳥クロニクル」における満州を巡るエピソードの中で、ソ連軍・モンゴル兵による「生きたまま川を剥ぐ」という拷問、および砂漠の井戸に突き落とすという「処刑」のシーンが出てくるが、これは実は文化人類学的に見れば「死と再生の儀式」に相当するとの視点など大変新鮮であった。

    また、ユングによれば、結婚とは男の自我と女の無意識、及び女の自我と男の無意識との交差的関係である、らしいのだが、これを「1Q84」における天吾とふかえり、及び青豆と新興宗教「さきがけ」のリーダーとの関係に当てはめるくだり

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    2019年01月05日

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