丸山眞男の作品一覧
「丸山眞男」の「政治の世界 他十篇」「超国家主義の論理と心理 他八篇」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
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「丸山眞男」の「政治の世界 他十篇」「超国家主義の論理と心理 他八篇」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
ビジネス・実用
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Posted by ブクログ
はじめは読みにくいと思ったけれど、どんどん引き込まれていった。
今の日本は戦前とほぼ同じであることが察せられたし、日本人の本質はどの時代も変わっていないのかもしれないと思った。責任を取ろうとしない、曖昧さで乗り切る悪い癖があるのは、昔からなのだとわかり絶望した。軍人自身も聖戦と思い込んでしまった、なんてとても日本らしいと思う。
いくらか励まされる言葉もあった。既成事実への屈伏を拒絶しようではありませんかという呼びかけ、たとえ悪法が通ってしまっても抵抗を示すことで運用の慎重さを引き出すなど。
日頃から疑問に思っていた政治の謎が、いくつも解消されたので非常に有意義だった。
丸山氏は広島で被爆したと知り、キノコ雲を近くからその目で見てよくご無事でいらしたと思った。戦争の時代を耐えた人々が語れなくなったとき、本当に恐ろしいことが再び起こるような気がしてならない。
Posted by ブクログ
丸山眞男は、なぜか怖い印象を持っており、手に取ることができなかった。そもそも文章が読みづらい。ただ、それは1945年頃の発表であり、その後はだんだん読みやすくなり、さらに対談形式で議論する形式を深めるなど、色々と工夫を凝らしている。そしてどうやら丸山は左派の学者と呼ばれているそうだが、実際にはそんなものに関係なく、論理を重視しており、どちらも斬っている。怖い印象は間違っていなかった。
さて、まず驚くのは、このセレクションは1945~1960年代までだが、内容として全く色褪せていないことだ。世界情勢が動き、右極化が進んでいるが、丸山の時代は冷戦時代で朝鮮戦争が起きている、そんな中なので緊張感は今よりも高いのだから、当然である
内容を細かく振れると大変なことになるので、気になった点だけをメモとして書く。
戦時における天皇主権での構造的問題、責任意識などは現在にも通じるし、そもそも普通の会社での責任感へ繋げてもよい。ここでの「現実」として考えると仕方ない、これしかないという思考停止は現在にも起きている
また政治的なリアリズム、政治的な思考についても語っている。そして理論を語る学術と現実に起きていることの考えも示している。「理想はそうだけど現実はそうではない」という思考停止であり、政治とは起きうる可能性のうち、何の可能性を伸ばすのか、とめておくのか。その選択である、という。
その例としてソ連、中国の日本攻撃に備えての軍備論がとりあげられる。そもそもこれらの国が日本侵攻するのか。そのあとの展開を考えて本当に侵攻するのか。現実として、あり得ない悲観論をもとに「心細い」理由での軍備論を政治的リアリズムではないとしている。(ここでは右派を例にしたが、その後の文章では左派の例がでる)
また政治と政局の違い。政局の安定は政治の安定ではない。報道も政局の報道に偏っており、政治部を政局部に変更してはどうかと辛らつである。
大衆が誤った選択をしてしまうこと、それについては錯誤、混乱を認めながら政治的判断をする習熟度をあげていく、民主主義はプロセスであり、それが条件なのだとも語っている。二項分類しない、多数決についても全員一致ではなく、少数意見がでてくることと、その意見を尊重することが重要であるとも。これはミルの自由論にも類似した内容があった。考え方が違う。逆に全員一致の危険性を指摘する
Posted by ブクログ
一度に全て理解するのは難しいので数回読もうと思う.
特に最後の章には国民としてどうやって政治に関わっていけばいいかということに関して参考になるものが多かった.
政治は「可能性の束」. ありうる可能性について一通り考えてみるのが大事.
国民が政治不信に陥り政治に不参加でいるということが政治にも影響を与えている. それによってさらに統治者側の思い通りになり政治が腐敗するのを促しますます政治不信が蔓延ってしまうという悪循環.
政治不信・無関心であることが政治に参加しない理由にはならない. 個人的にはまだまだ政治について無知ではあるが無知であるなりに政治に向き合い続けるようにしたいと思った.
Posted by ブクログ
丸山眞男セレクション (平凡社ライブラリー ま 18-1)
(和書)2012年09月27日 12:28
丸山 眞男 平凡社 2010年4月10日
数ヶ月前に、柄谷行人さんの講演を聴きに行った。その時、丸山真男さんの話題が出た。デモについてでしたがなかなか面白い話だった。そして最近、片山杜秀さんの本を読んでいて又、丸山真男さんの話題が出た。柄谷行人や浅田彰以上の影響力を持った知識人だという話でした。
そうか今まで一冊しか読んでいない。佐藤優さんのお勧めで読んだ一冊きりだ。そしてあまり意味が分からなかったときた。それで入門編を兼ねてこの本を手に取った。そしたらなかなか面白いではないか!苅部正さんが嵌るのもわかるわかると言う感じになった。
なかなか面白く今、丸山真男を読むのは意義深いことだと感じる。
Posted by ブクログ
『日本ファシズム の思想と運動』
この論文は、初めて読んだが、日本のファシズム 運動について、担い手とか明晰、明快に分析されている。
『軍国支配者の精神形態』
東京裁判の公判の速記録から分析。
何ら計画性もなく、日本の支配者層が、日米開戦に踏み切ったのは、連合国人を驚かせ、理解に苦しんだ。
枢軸国側で日本に特質的な事は、指導力の欠如である。
2.ナチ指導者との比較
ナチ指導者と日本の戦犯の比較を進める。
ナチ指導者は学歴が低かったが、日本の戦犯は、学歴が高かった。
ナチ指導者は、自覚的に残虐行為を行う。
日本の戦犯は、顕著な無計画性と指導力の欠如により、目的意識により手段をコントロールできず、手段としての武力行使が、ずるずる拡大して行き、自己目的化してしまった。
日本の戦犯ら指導者たちは『弱い精神』の持ち主、弱い性格であった。
"日本支配層を特色づけるこのような矮小性を最も露骨に世界に示したのは戦犯者たちの異口同音の戦争責任否定であった。"(p 162)
"被告を含めた支配層一般が今度の戦争において主体的責任意識に希薄だということは、恥知らずの狡猾とか浅ましい保身術とかいった個人道徳に帰すべくあまりに根深い原因をもっている。それはいわば個人の堕落の問題ではなくて後に見るように『体制』そのもののデカダンスの象徴なのである。"(p 167)
3.日本ファシズム の矮小性 その1
既成事実への屈服と権限への逃避。
既成事実の屈服は、自民党のお家芸。
起こってしまったこと、決まってしまったことは、仕方がないというスタンス。
"ここで『現実』というものは・・・(略)作り出されてしまったこと、いな、さらにはっきりいえばどこからか起って来たものと考えられていることである。"(p 173)
東京裁判での支配層にいた戦犯の証言を分析して。
皆、責任転嫁し、何処に政策決定の主体があったのかが、わからない。