作品一覧

  • 気候カジノ 経済学から見た地球温暖化問題の最適解

    気候カジノ

    ビジネス・実用

    3.9
    1巻2,200円 (税込)
    本書では、「私たちは気候カジノに足を踏み入れつつある」という比喩を使う。この表現を通じて著者が主張するのは、経済成長が気候システムと地球システムに意図せぬ危険な変化をもたらしているということ、そして経済成長と温暖化問題の対策は両立できるということだ。 私たちは気候のサイコロを投げている。その結果は数々の「サプライズ」を引き起こし、場合によっては深刻な事態を招く恐れもある。今なら向きを変え、そこから出ることができる。 今日までの軌道を修正するために必要な取り組みを、経済学のことなど何も知らない人でも理解できるようにわかりやすく、ロジカルに解説した。
  • グリーン経済学――つながってるけど、混み合いすぎで、対立ばかりの世界を解決する環境思考

    グリーン経済学――つながってるけど、混み合いすぎで、対立ばかりの世界を解決する環境思考

    ビジネス・実用

    3.5
    1巻4,180円 (税込)
    「グリーン[とは]個人の行動、企業、政治活動、法に対する新たなアプローチを表す社会的ムーブメントの意味だ。現代の産業社会がもたらす危険な副次的影響と、その影響を解決するか、少なくとも歯止めをかける方法についての、関連し合ったアイデアの集合である。…本書では、社会、経済、政治分野の幅広い問題をグリーンの観点から考察する。…例をあげれば、グリーンエネルギーの税制を変更する、国内生産を表すもっと正確な指標を考え出す、グリーンエネルギーのインセンティブを高める、などだ。これらは[…]法や人びとの態度を変えることで社会を変えていく方法である。…未来を脅かす課題に取り組む能力について、私たちは楽観的にも悲観的にもなれるだろう。その反面、私たちが未知の海域に漕ぎ出しているのも事実だ。…だが、もし私たちが知性に裏づけされた誠実さと先見の明を持って未来と向き合えるなら、グリーンアースという夢を実現できるのだ」(本文より)環境思考で経済的効率性、持続可能性、政治、税制、倫理、金融といった現代社会のあらゆる側面を鳥瞰する。

ユーザーレビュー

  • 気候カジノ 経済学から見た地球温暖化問題の最適解

    Posted by ブクログ

    気候変動問題に関する経済学の最適解がわかりやすく解説されている。2018年ノーベル経済学賞受賞ウィリアムノードハウス著。

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    2018年10月27日
  • 気候カジノ 経済学から見た地球温暖化問題の最適解

    Posted by ブクログ

    私が「環境問題」と言う言葉に対して感情的にネガティブな反応を示すようになったのは、アルバート・ゴア・ジュニア氏の「不都合な真実」が出回ったことがきっかけでした。
    あの書籍や映画など一連のものが、環境問題を胡散臭くして依頼、推進派・反対派それぞれの主張を声高にするだけで、精査の価値もないような書物が溢れていたことを思い出します。
    それ以来、どこかに事実とバランスの取れた主張に基づいた書物はないものか・・・と探していたところに出逢ったのが本書です。
    本書は一言で言うと「経済学者の目から温暖化問題を論じたもの(本書 訳者あとがき より)」です。
    そのため、単なる学術的な内容ではなく、実際の社会・経済に与える問題と、具体的な対応策についてしっかりと触れられています。そして何よりも、記述内容のバランスが良く、あらゆる可能性を排除せず、自分の考え方や立ち位置も明確にし、一つひとつとても丁寧に論じられています。
    さらには、著者ご自身が分かりやすく書こうとされたことはもちろんですが、翻訳者も優秀で、訳書にあるとっつきにくい文書ではなく、するするとこの大作が頭に入ってくる良書です。
    本書に出逢ったことで、これまで私の中でモヤモヤしていたものが晴れ、自分の考えをしっかり持つことができました。そして、温暖化問題もまた「今の時代のことを考えるのではなく、常に今の時代の人々がいなくなったあと、100年・200年先を考えて行動する必要がある」という当然だが超えるのが簡単ではないハードルを越えていく必要があることに行き着くのだと、確信しました。
    本書に出逢えたことを、心より感謝します。

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    2015年10月04日
  • 気候カジノ 経済学から見た地球温暖化問題の最適解

    Posted by ブクログ

    1900年と2000年を比べると、二酸化炭素排出量は20億tから300億t以上に増え、平均気温が0.8℃上昇した。大気中の二酸化炭素濃度は1960年代の310-20ppmから2010年には390ppmに上がってきている。問題はこの調子で二酸化炭素の排出量が増え続けた場合に2100年には平均気温が何度上がり、その結果としてどんな事態が起こりえるかなのだが色々なシナリオによるとさらに1〜3℃ほど上昇するとみられている。この本では世界の気温上昇を2℃に抑えるためには どういう方法が有効かを経済学的な視点から提案している。

    例えば気候変動の影響をもろに受ける農業の場合、二酸化炭素濃度の上昇と1℃程度の温度上昇は収量を増加させるとかまた高温に適した品種の栽培や館外などの適応策を講じれば2℃を超えても収量は落ちないという見通しがある。しかし、それも3℃を越えると収量は減るし、地域によって損得が別れてしまう。

    また気温変化に対する応答には臨界点があり例えばグリーンランドの氷床の融解についてのシミュレーションでは5℃の上昇では20%が融けるだけだが6℃になるといきなり80%以上が融けそれから温度を5℃下げても20%しか氷床は戻ってこない。正しい答えは2℃ではなく4℃なのかもしれないが、どこかに臨界点が存在する。アルベド効果と言って白い氷は光を反射するが氷が融けると黒い大地が光を吸収しより温度が上がりやすくなる正のフィードバックも起こる。

    温暖化人移設に対する懐疑論も根強い。曰く、0.8℃の上昇は二酸化炭素が原因とは言えないし直近10年では温度上昇は見られず今後も上昇はしない、地球は寒冷化に向かっている、数℃の上昇は悪いことではないなど様々だ。クライメートスキャンダルについてはこの本では触れられていないが、懐疑論を後押ししたことは間違いない。ただそれでも臨界点を超えないように安全サイドを目標にするというのは納得がいける考えだ。

    排出削減の方法は経済成長の抑制、エネルギー消費の削減、炭素集約度の低下(より排出の少ないプロセスに変える)、二酸化炭素の除去などが有るがここは経済学者らしく費用と便益を比較しながら提案している。まず50年後の損害が1億ドルとした際に現在削減策にいくらかけれるかを現在価値に割り引いて計算する。投資の回収では普通の計算だが現在の費用が将来の便益(損失の回避)になるので適切な割引き率が設定できれば良く著者は4%を使い14百万ドルとはじいている。政策がある程度効率的に実施された場合気温上昇を2.5〜3℃に抑えるために必要な費用は割引き率世界総所得の1%以下でこれは楽観的に思えるがアメリカをはじめとする参加率の高さが前提となる。

    著者は削減策としてはキャップアンドトレードでも、炭素税でも参加国が導入しやすいもので良く、ただ重要なのは国際的に炭素の最低価格を決めることだと言う。(試算では25ドル/t)ただ燃費規制などはコストの割に効果がなく、例えば小型車よりもSUVに甘い燃費規制を導入すると消費者に大型車に乗るインセンティブを与えてしまいかねない。

    費用便益分析の結果では気温上昇の損害額は温度上昇と正比例の関係に近く、費用は上昇幅を小さくしようとすると急激に上昇するため費用と損害額を足した総費用には極小値が生まれる。参加率の高い楽観的シナリオでは割引きなしで計算すると2.3℃上昇で費用は世界総所得の1%となり、消極的な国が削減策に参加しない現実的なシナリオでは3.8℃で4%となった。ただし損失を4%で割り引いて計算すると4℃で2.5%ほどになる。効率の鍵は割引き率ではなく参加率の方となる。

    「生態系の価値はお金では表せない」とか「いかなる対価を払ってでも、ホッキョクグマを救わなければならない」と言う人もいるかもしれないが、アメリカ、中国、インドが参加しないプログラムは無力なので、経済的な分析は有用だ。中国でも排出権取引は始まったしそれ以前に中国人自身が温暖化はともかくPM2.5にはうんざりしている。むしろ問題はアメリカの方かも。

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    2015年05月06日
  • グリーン経済学――つながってるけど、混み合いすぎで、対立ばかりの世界を解決する環境思考

    Posted by ブクログ

    環境関係で久しぶりに面白い本に出会いました。
    行動経済学と相反するグリーン。
    環境税が救いになるようです。

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    2023年03月07日
  • 気候カジノ 経済学から見た地球温暖化問題の最適解

    Posted by ブクログ

    ・多くの人は、地球温暖化を自然科学の問題として捉えるが、実はその究極の原因も解決策も、社会科学の領域にある。

    ・人間の活動で二酸化炭素が排出され、気候変動などを引き起こす。問題は、二酸化炭素を排出する人がその対価を支払うことも、排出の被害者がその代償を受けることもない点。
    └排出された二酸化炭素によって損失が生じるが、こうしたコストは市場取引の外にあるため「外部性」と呼ばれる。外部性は、第三者に損害を与える、経済活動の副産物。
    └二酸化炭素のような負の外部性の場合、市場で生じた歪みを市場が自動的に解決することはないため、政府が介入し、規制や課税などの措置を取らねばならない。

    ・システムの挙動が著しい不連続性に陥るポイントを、「臨界点」という。気候変動の臨界点には、南極などの「巨大氷床の崩壊」「海洋循環の大規模な変化」などがある。
    例えば、メキシコ湾流は北大西洋に温かな表層水を運んでいるが、その流れが変わると、北大西洋地域の気温は低下する。

    ・気候変動に対処するための主な方策は、次の3つである。
    ①適応策:気候変動を阻止せず、適応する方法を模索する。
    ②気候工学:現代の技術を使って、地球の物理的、化学的性質に変化を与えることで、気候変動を抑制する。
    ③緩和策:生活スタイルを見直したり、発電の燃料を化石燃料から風力に転換したりして、二酸化炭素の排出量を減らす。

    「適応策」はコストが高く、「気候工学」は効果と副作用が不明確である。長期的視点に立って考えた時、真の解決策は、二酸化炭素の排出量を減らす「緩和策」である。

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    2019年09月18日

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