シナリオ・プランニングについて、こんなところまで書いていいのと思うほど、具体的なコツまで含めて、懇切丁寧に解説した本
シナリオプランニングをやるなかで、しばしば迷ったり、悩んだりするところについて、いろいろなアイディアが書いてあって、うれしい。
と言っても、まったくわからなかったことがわかったと
...続きを読むいうより、よくここまで言語化できたな〜という感じ。なんとなく都度悩みながらもその場その場で苦し紛れで、なんとなくこんな感じかなとやっていたのが、しっかりと言語化されてある。言語化されると一つのノウハウとして応用可能になる。そこのところを実務レベルで、やっていただいたのだな〜と感謝。
日本の企業をイメージして、具体的にシナリオプランニングが、コアチーム以外にどう受け止められるかというところまで、気を配ってあって、そんなところもリアリティを感じる。
シナリオプランニングで4つのシナリオを作って、「面白かったね」というだけでなくて、それを戦略などにつなげ、組織内に浸透させ、さまざまな議論がわき起こるようにするにはどうすればいいかというのが、しっかりとイメージできる。
一方、そういう具体策への展開をしっかりやろうとすると、やはり相当の時間と労力などなどを要するというのもあらためて確認される。(そういう側面も考えて、簡略なやり方も示してあるのは素晴らしいのだが。。。。)
あと他の手法との組み合わせ方とか、そういう面についても、いろいろなアイディアが紹介されていて、面白いかな。
手法的には、古典的な2軸、4象限のものが中心になっている。もうちょっといろいろなヴァリエーションがあっても面白いんじゃないかとも思ったけど、苦しみながらもあえて、4象限に分けることで思考が活性化するという面もあるので、あえてここにこだわるというのも意味があるのかな〜、と思った。
わかりやすい本ではあるけど、実務的な分、最初にこれを読んだ人がわかるかどうかは不明。シナリオプランニング関係の本を読んで面白いと思って、自分でもやってみたくなった人が2冊目に読む本かな?