あらすじ
――見えない未来は、描き出せ!――
組織・チームに「戦略的対話」を促す
SDGs・Dx・新事業開発・地域活性・組織変革・社会課題……
~あらゆる組織の「パーパス」「戦略」が動き出す~
○「シナリオ・プランニング」とは?
将来における「不確実な可能性」を考える手法。そうして考えた結果をインプットとして、不確実な未来の可能性に備える対応策を検討していく。
このステップをくり返すことで、未来の捉え方をアップデートし続けていく。
○「シナリオ・プランニング」に取り組むメリット
・先の見えない時代においても、さまざまな視野・視点で自組織の取り組みを検討できるようになる
・「変化の可能性」を先取りして動くことができるようになる
・組織やチーム内に「戦略的対話」を行う土壌が生まれる
「VUCA」と呼ばれる時代において、組織活動を続けていくことが、ますます難しくなってきています。
こうした不透明な時代に、私たちは、一体どうすればいいのでしょうか。
予測し得ないような変化が次々に起こる中で、日々、刻々と変わる状況をつぶさに観察し、即座に対応していくのが良いのでしょうか。
それとも、先が見えない時代だからこそ刻々と変わる状況を観察するよりも、楽観的な希望を抱くべきであり、それに向けて脇目も振らずに邁進していくのが良いのでしょうか。
本書が取り扱う「シナリオ・プランニング」は、これらのどちらでもない「組織活動」を提案していきます。
「シナリオ・プランニング」とは、組織や個人が未来を見据え、不確実性をチャンス・機会に変えていくための思考法。
シナリオ・プランニングを活用し、自分たちの「シナリオ」を作成することで、過度に悲観的な予測に立って不安に飲み込まれることも、将来の可能性を過度に楽観視することもなく、「健全な危機感」をもって未来を捉え、将来に対する備えをしていくことができるようになります。
これまでの前提を大きく変えてしまうような出来事が起こり続ける中で、変化に翻弄されずに、自分たちのパーパス(存在意義)を実現するためには一体何をすればいいのか
――混迷する時代を生き抜くスキルとして
「未来を描き出す技術」=「シナリオ・プランニング」
を、組織において実践するための方法を解説するのが本書の目的です。
シナリオ・プランニングの理論的な理解はもちろんのこと、シナリオ・プランニングの「実践」をあらゆる組織で無理なく進めていくための方法論、さらには、シナリオ・プランニングの「実践」をもとに、人と組織の成長を促すヒントを解き明かします。
【目次】
~第1部 シナリオ・プランニングを理解する~
第1章 不確実な時代の未来の創り方
第2章 シナリオ・プランニングの概要
~第2部 シナリオ・プランニングを実践する~
第3章 実践準備:シナリオを読む
第4章 実践①:未来創造ダイアローグ(シナリオを読み、対話する)
第5章 実践②:未来創造ダイアローグ+
第6章 実践③:シナリオ・プランニング
~第3部 シナリオ・プランニングを活用する~
第7章 組織や個人におけるシナリオ・プランニングの活用
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Posted by ブクログ
シナリオ・プランニングについて、こんなところまで書いていいのと思うほど、具体的なコツまで含めて、懇切丁寧に解説した本
シナリオプランニングをやるなかで、しばしば迷ったり、悩んだりするところについて、いろいろなアイディアが書いてあって、うれしい。
と言っても、まったくわからなかったことがわかったというより、よくここまで言語化できたな〜という感じ。なんとなく都度悩みながらもその場その場で苦し紛れで、なんとなくこんな感じかなとやっていたのが、しっかりと言語化されてある。言語化されると一つのノウハウとして応用可能になる。そこのところを実務レベルで、やっていただいたのだな〜と感謝。
日本の企業をイメージして、具体的にシナリオプランニングが、コアチーム以外にどう受け止められるかというところまで、気を配ってあって、そんなところもリアリティを感じる。
シナリオプランニングで4つのシナリオを作って、「面白かったね」というだけでなくて、それを戦略などにつなげ、組織内に浸透させ、さまざまな議論がわき起こるようにするにはどうすればいいかというのが、しっかりとイメージできる。
一方、そういう具体策への展開をしっかりやろうとすると、やはり相当の時間と労力などなどを要するというのもあらためて確認される。(そういう側面も考えて、簡略なやり方も示してあるのは素晴らしいのだが。。。。)
あと他の手法との組み合わせ方とか、そういう面についても、いろいろなアイディアが紹介されていて、面白いかな。
手法的には、古典的な2軸、4象限のものが中心になっている。もうちょっといろいろなヴァリエーションがあっても面白いんじゃないかとも思ったけど、苦しみながらもあえて、4象限に分けることで思考が活性化するという面もあるので、あえてここにこだわるというのも意味があるのかな〜、と思った。
わかりやすい本ではあるけど、実務的な分、最初にこれを読んだ人がわかるかどうかは不明。シナリオプランニング関係の本を読んで面白いと思って、自分でもやってみたくなった人が2冊目に読む本かな?
Posted by ブクログ
ワークの流れは理解でき、概論的ではあるが、大まかに掴むには十分(一旦後は自分でやろうと思える程度には理解が進んだ。
ATカーニーの最強のシナリオプランニングを見てからこれを見た方がわかりやすいかも。